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万能回復"薬"に転生しました!? ~ どうしても飲んでもらえないのでこの子(達)と生きていきます ~  作者: こみやし
06.王都編・最終章

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06-58.家族サービスデイ

「やあ、キャロちゃん。一人か? シュテルはどうした?」


「……ぐすん」


 どうやら迷子になってしまたようだ。魔王城広いもんね。なんなら日に日に広がり続けてるし。



「一緒に探してあげよう。おいで」


 キャロちゃんを抱き上げてシュテルを探してみる。あれ?



「かくれんぼ」


「なるほど。どうりで」


 シュテルも大人げない事をするものだ。キャロちゃん相手に全力が過ぎるだろう。私ですら見つけられないぞ。



 しかし困ったな。こんな時に限って全員出払っているぞ。ルベドとネル姉さんはもう直帰って来るだろうけど。



「せめてゆーちゃんが残っていればなぁ……」


 私一人では転移すら使えんのだ。



「ゆーちゃ?」


「おや? キャロちゃんは会った事ないのか? 今度紹介してやろう」


 残念ながら今は側に居ないけど。なんかまた母さんの所で悪巧みでもしてるっぽい。ニタス姉さんが上手く制御してくれると良いのだけど。



「エリー?」


「どした?」


「おねーちゃ」


「ロロか? それともエフィの方か?」


「エーちゃ」


「エフィがどうした? また会いたがっていたか?」


「うん……」


 寂しそう。今はエフィも忙しいからな。キャロちゃん自身もあんまり会えていないのだろう。



「シュテルを見つけたら今日はキャロちゃんの家で過ごそうか」


「うん~」


 まだ何かありそう。



「けどちが~」


「違う?」


「うん~。キャロのおーち」


 どういうこっちゃ。まさか家出?



「エリー。おーちー」


 ああ。私の家でもあると言いたかったのか。そうだな。折角引っ越したのに最近は魔王城の方に詰めっぱなしだったものな。遊びに行くのではなく帰らないとな。我が家に。



「そうだな。ふふ♪」


「うふふ~♪」


 可愛い。すっかり元気になってくれたようだ。


 早く出ておいで、シュテル。でないとキャロちゃん取っちゃうよ。



「ダメ~~!!」


 なんだ近くにいたのか。いったい何をしたのやら。全然気配に気付けなかった。しかもさらっと私の心読んでるし。



「むぅ~」


 あら。キャロちゃんたらまた機嫌悪くなっちゃった。シュテルがあっさり自分から出てきたから? それとも一人で魔王城を彷徨わされた事まだ怒ってる?



「ごめんなしゃい……」


 シュテル賢い。そういう時は謝るのが一番だよね。



「……いーよ」


「えへへ」


 可愛い。今日はこのまま子供達と遊んで過ごそうかしら?



「ただいま戻りました♪」


「おかえり、ネル姉さん。ルベドは?」


「回収した神器を持って主様の下へ上がりました」


「そうか。まだ向こうも忙しいのだな」


「今日は別件のようですけどね」


 そうだった。ゆーちゃんが遊びに行ってるんだった。ルベドまで駆り出していったい何やってるんだか。



 まあいいや。取り敢えず今はこっちだ。シュテルとは合流出来たし、ネル姉さんも帰ってきた。一旦ヴァイス家に向かうとしよう。




----------------------




「ようやく帰ったのですね。薄情者ねえさん


 凄いな。エフィの不機嫌顔がキャロちゃんとそっくりだ。これだけ年の差があっても姉妹って似るものなんだな。



「まあそう言わんでおくれ。こうして戻ったではないか」


「聞いていますよ。魔王城でしたか。まさかこんな早く乗り換えられるとは思いもしませんでした」


「いや、あれはそういうものではなくてだな」


「言い訳は結構です。悪いと思うのなら手伝ってください」


 早速か。よかろう。いくらでも力になろう。今日は家族サービスデイだ。妹達に尽くすとしよう。



「おかえり、エリクさん。首を長くして待っていたよ。エフィが」


「ルシア!?」


「ふふ♪ 冗談、でもないでしょ♪」


「あなたねぇ!」


「さあさ。遊んでいる場合じゃないよ。まだまだ忙しいからね。皆手を動かしてね」


「「は~い!」」


 ちびっこ達もやるの? これは何をやっているんだ?



「あれ? エリクさんまだ聞いてない?」


「機会が無かったんです。義姉さんは薄情者ですから」


 悪かったってば。



「ロロはおらんのか?」


「町に出てくれてるよ」


 なるへそ。役割分担か。



「それで私達はこれ。はい。エリクさんの分」


 まだ説明受けてないんだけど……。



「魔力を流せばいいのか?」


「そう。ちょっとしたお守りだよ。これを町の周囲に置いていくの。それで魔物達が近寄ってこなくなるから。ロロ義姉さんには設置交渉を頼んでるの。勝手に置いたらかえって皆を不安がらせちゃうからね」


 なるほど。それが仲直り作戦の第一歩か。



「これはパティが考えたのか?」


「うん。専用の呪文もあるよ。エリクさんには必要ないだろうけど」


 ならばこれも魔導具の一種だな。試験運用も兼ねているのだろう。



「義姉さんが私達を眷属にしてくだされば簡単なのに」


「呪いを解くだけなら母さんに頼めばすぐだ。私の眷属になる必要は無いのだぞ」


「そっちは誰も頼んでいませんよね? 少しは考えてください」


 まだツンツンしてるなぁ。



「わるかった。エフィがそんなに私を好きだとは思わなかったのだ」


「ふんっ。そんな挑発には乗りません」


 ほんとに? 耳赤いよ?



「眼の前で堂々と不倫しないでくれるかな?」


「してません!!」


 エフィはなんでまた眷属になりたいだなんて言い出したんだか。義妹心はよくわからんな。



「盗っちゃダメだからね。エリクさん」


「無論だ」


「私ごとって言うなら少しは考えるけど」


 いらんいらん。考えるな。ブレるな。貫き通せ。


 さては最近パティやロロと過ごす時間が長くなって羨ましくなってきたな? よくないぞ。そういうのは。二人だけの愛を守り抜くべきだ。隣の芝が青いからって安易に乗り込んではいかんのだぞ。……時間の問題かもしれんなぁ。

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