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万能回復"薬"に転生しました!? ~ どうしても飲んでもらえないのでこの子(達)と生きていきます ~  作者: こみやし
06.王都編・最終章

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06-57.リベンジマッチ

「思いの外早かったな」


「なんじゃ。歓迎してはくれんのかのう?」


「いいや。丁度気になっていた所だ。丁重に饗そう」


 サロモン爺様が魔王城を訪れた。筆頭王宮魔術師殿が一人で敵地に乗り込んでくるとは。肝の座った爺様だ。


 魔王城内の応接室に案内し、席に着いた所で早速切り出した。



「それで? 今日は何用かな?」


「なに。ちょっとした餞別じゃよ」


「そうかレティに用があったのだな。すまんな既に呼び出しはかけたのだが、まだ少し遅れているようだ」


「ふぉっふぉっふぉ。よいよい。お主に相手をしてもらえるのならばいくらでも構わんよ」


 相変わらず元気なこって。



「じゃがお主も忙しかろう。先に伝言を済ませておくとするかのう」


 伝言? ニコライからか?



「神器の件じゃがのう。回収しても構わぬそうじゃ」


「ありがたい。代わりに魔導具を収めさせてもらおう」


「それは遠慮すると言っておってのう」


「……そうか。ならば気兼ねせず使えるよう、先ずは世界中に行き渡らせるとしよう」


「ふぉっふぉっふぉ。期待しておるぞ」


 流石に爺様が生きている間は無理じゃないかなぁ……。けど頑張ろう。


 魔導具は聖教国を発信地として世界中に広めるつもりだ。聖教国とは大きく離れたこの国に伝わるまでには何年もの月日がかかる事だろう。だがそれも致し方ないか。今のこの地では魔王の力として認識されてしまうものな。かえって時間が掛かるのも都合が良いというものだ。



「お待たせしました」


 レティが到着した。こちらも思ったより早かったな。丁度良いタイミングだ。私は一旦失礼させてもらうとしよう。



「行ってしまわれるのですか?」


「うむ。出来るだけ素直にな。どうしても喧嘩する時は庭を使うがいい。でなければゆーちゃんが怒るからな」


「はい。ありがとうございます。エリクちゃん」


 まさか本当に喧嘩しないよね? 無いか流石に。この二人でも。




----------------------




「エリク」


「どうした、ユーシャ」


「レティお姉ちゃんが戦ってる」


 あ、はい。



「まあ好きにやらせておけ」


「見てあげないの?」


「ユーシャは……いや。そうだな。見に行くか。レティのリベンジマッチだ」


「うん♪ きっと勝つよ♪ 今度こそ♪」




----------------------




「この! いいかげんに!」


「ふぉっふぉっふぉ。まだまだじゃのう」


 あかん。今回もダメそう。魔力壁も研究され尽くしちゃったもんなぁ。なんならベルトランなんて普通の木刀で魔力壁切り裂くようになっちゃったし。流石に見せすぎたか。


 いや、それにしたってあの二人はおかしいけども。なんならカルモナド王国自体がもうね。これだから武闘派国家は。



『おかげでやりやすかったじゃん』


 そういう面もあるけども。



『事ある毎に殴り合いで白黒付けるなんて野蛮だよね』


 たぶんキトリにだけは言われたくないと思う。




----------------------




「うわ~~~ん! エリクちゃ~~~~ん!!」


「よしよ~し」


 レティに甘えてもらうのも悪くないものだな。



「次は負けません!! というか負けてません!! お爺ちゃんがズルいんです! あんなの無しですよぉ~~~!!」


 そうだな。神器は返すとか言っておきながら今回も持ち出しておったものな。大人げないよなぁ。



「ぐすん……。私も七天魔神に加えてください」


「八人になっちゃうよ?」


「なら私抜けるよ。柄じゃないし」


 まあユーシャはね。実質シュテルのおまけだしね。



「わかった。ならキトリ。暫くレティを鍛えておくれ」


『私でいいの?』


「他におらんだろ。ネル姉さんは私専属だし、ルベドとニタス姉さんは母さん担当だ。フーちゃんもフーちゃんで最近は忙しく飛び回ってるし」


 七天魔神も滅多に揃う事は無さそうだな。



「わかった。ならよろしくね。レティちゃん」


「はい! キトリちゃん♪」




----------------------




「ルベド。少し頼みたい事があるの。降りてきてくれる?」


「はい。ギンカ。神器の回収ですね。私とネルケに任せておいてください」


 流石ルベド。すぐ来てくれた。



「早速行きましょう♪ ルベド姉さん♪」


 私の中から出てきたネル姉さんがルベドに飛びついた。この二人も随分と仲良くなったものだ。良かった良かった。

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