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世界一うざい我が子

「やっぱり、うざいくせにわがままな私は死んだほうがいいよね」「別に、うざくないよ?」


 そう私が助言しても、我が子は暗い表情で否定しつづける。


「違う、絶対に嘘。だって、生まれてはじめて泣くずっと前から、私はたくさんママの邪魔をしてきたんだよ。何度もママを怒らせてきた。そうでしょ、ママ?」「それは子供だから、迷惑かけて当たり前よ」「子供だから傷つけることを言っちゃいけないとか、そういう配慮は一切いらない」


 私の思いと考えを、我が子は見抜いていた。


「絶対に嘘をつかないで、ママの思った通りに正直な気持ちを言って! さぁ、大きな声で、せーーの!!」「うざい!!! あなたは私が接した中で、一番うざいと感じた時間が長い人だ!! でも逆に、幸せと感じた時間も一番長い!!」


 部屋中に大声が響き渡った。長年の感情を吐き出してすっきりしたあと、我が子に優しく言葉をかける。


「とにかくあなたは今すぐ握り殺したいぐらい本当にうざいけど、ただうざいだけじゃない。抱きしめて撫でたくなるぐらい可愛くて、とても優しい人間よ。この地球にうざい人はいくらでもいるけど、優しい人はほんの一握りしかいない。たとえ、すべての人にうざいと言われても、どうか最後まで生きていてほしい!」



おわり

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