怖い童話「トンネル」
怖い童話「トンネル」
僕が遊ぶ公園には、
大きなトンネルがある。
中は真っ暗だ。
遥か向こうまで暗闇が続く。
みんなは、勇気を出して中に入る。
一人、二人…
暗い
暗い
きゃー
悲鳴がした。
誰の悲鳴だろう?
………
………
やっと、トンネルから出られた。
一人、二人…
あれ?
一人多いぞ、
タケシ、ツトム、ヒロシ、僕、
全員いるな。
おかしい
あっ、
ヒロシは去年、交通事故で死んだんだ。
ヒロシがニヤリと笑う。
「このトンネルは、死後の世界に繋がっているんだ」
「もう一度入ってごらん、また、誰かが戻ってくるよ」
僕たちは、再びトンネルの中に入っていった。
一人、二人…
そして、
僕たちは、二度とこっちの世界に戻って来られなかった…