欠章■.とある『■■』の■■録
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これは追憶。
■■に埋もれた、とある■■の遠い記憶。
ただ欠片となって■まっただけの■■は、誰にも■■されぬまま旧きを顧みる。
それはいつかの■■年間。
この世に■まれた理由も■らぬまま、『私』がただ■■に■きていたという■■。
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私は、■■として■を与えられた。
なぜ■まれたのかも、どうやって■■したのかも■からない。
周りの■■に聞いても、誰も■らない。
というより、誰も他の■■に興味がなかった。
ただ群れ、ただ■まり、ただ■きるのみ。
古よりそうあったと、ある■■は言った。
「それは……とても■■■■■」
私はある日、そんな■■を口にした。
周りの■■はそれぞれただ食べたり、ただ寝たり、ただ空を見上げていたり、己が己の■■を怠惰に■っていた。
だが、私はそのどれにも■■を得られなかったのだった。
「■を食べて何になる。私たちは■■もしなければ■■も必要ないだろう。それに、■を見たところで何ができるんだ。なぜそんな■■な行いをする?」
食べることが好きな■■は言った。
「お前は食べ方が違うんだ。■は血肉を食べるのではない。その■の中にある■■を味わうものなんだから」
その■■は私に■の正しい食べ方を教えてくれた。
次に、寝ることが好きな■■は言った。
「お前は眠り方が違うんだ。■■は休息ではない。その■の流れを感じるものなんだから」
その■■は私に正しい■■の楽しみ方を教えてくれた。
次に、空を見上げることが好きな■■は言った。
「お前は見えている■の形が違うんだ。■はただの光ではない。空とはその■■の雄大さを理解するためのものなんだから」
その■■は私に正しい■の見方を教えてくれた。
そして、私は気がついた。
「私にはどれも興味深いものだった。これらに■■は見出せなかったが、おかげで■が覚めた」
私は他の■■とは全く違うものに■■を感じ、そのために■きるのだということ。
■■年も無為に■きてきた私はその日、天啓を■た。
私は知識を■ること、つまり何にでも興味を■つということに■きるための活を見出したのだった。
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その日から、私は■の外に出るようになった。
草木を観察し、■■を狩り、■■の■に降りて■し、それらの■■を読み解くことに精を出した。
知識は私の全てとなり、私という■■の在り方に深く強い■■を及ぼした。
そして私はその■年後、私たち■■がいかに■い存在であるのか、いかに■かしい存在であるのかということを理解するに■った。
そう、私たちという■■は――。
「『■■を■■させる』という、生物にとって最も■■な事柄に一切の興味がない。では、私はどのようにして■まれた……?」
***
その事実に気がついた頃には、もう■かった。
私が住んでいた■にいた■■たちは、とっくに■■していたのだった。
では、私という■■は一体何なのだろうか。
そしてその時、私は初めて気がついた。
「私は誰かから■まれたのではない。ずっと共にいた■■たちが、私という■■を■ったんだ。自らの■びを理解していたから、私に■き方を教えてくれていた。でも、それは……」
後で■の書庫で見つけた■■によると、私たち『■■』という種族はいずれ■びる存在なのだという。
彼らは■・■■・■■といった本来は干渉のできない■■へと■れられる、■■な種族だったらしい。
だが、その■■を私は教えられなかった。
■■と呼ばれるものを、私は知覚できなかった。
だからこそ、『■■』である私に、私自身は失望した。
「それは…………!」
■きるために■られた、『■■』の後継となるべくして■まれた私は、『■■』であるからこその自分の■さを■いた。
私という『■■』はまさに、『■■』という種族が■びた理由そのものだと気づいたからだった。
全ての知識に興味を■ったがゆえに、私はその■■に気づいてしまった。
だが、それと同時に私はこれまで共にあった『■■』たちの言葉を■い出した。
それらは全て、私という存在が皆の■■であったのだと私に■えてくれていた。
「あぁ……そうだ。それは……その■き方はとてもつまらない」
長年抱いていた私の中にあった■■感は、これだったのだ。
彼らという『■■』は存在そのものが私と■べて矛盾していた。
だからこそ、私は彼らと違う結論に■■することができたのだ。
「私は、いや、■は『■■』を存続させる。その■を絶やさないために、■きる。そのために在るのだから、そのために■きる。知識は必ず■の■となってくれるはずだから」
住んでいた■から離れ、■は旅に出る。
服を整え、本と食べ物を持ち、言葉を■■した。
そして、名もなき■は、自らに■■を与えた。
「■は、■の■■は『■■■■』。『■■』を■わらせないために■きる『■■』だ」
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次回は新章です。
次週更新します!




