一声で世界が滅びるとはね明知君
ゆっくり更新予定
修学旅行に来ていた俺は特に仲の良くないメンバーで組んでいた。
いわゆる余り物と言うやつだ。
いやそれをここで認めてしまっては心に来るのだが。
なにはともかく特に話す話題もないままスマホでゲームをしていた。
「趣味は何ですか?」
と突然聞かれても”寝ること”くらいしか返すことがない俺は、特に誰と話すでもなく日常を過ごしており別に今日だけがこうと言うわけではない。
いや、まあだらだらと動画とスマホゲームをやって過ごしているだけだからこう初対面の人やあまり仲の良くない人から聞かれてもなんつーか困る感じで。
幸いなんといいますかクラスカーストの高い奴らはそういう奴らだけで組んでいるので負い目を感じることもないわけですが。
え、友達がいるのかって?
ぼっちですが何か?
まぁ何か共同でやることがあれば話す程度の人はいるのだけれどもそれを友達と言ってしまうと何か違う気がするわけでして。少しくらい話すわけだけれどもそれは俺じゃなくてもいいわけで誰か別のやつがいればそいつは俺とは一緒にいないんですよ。
これと言って特技もなくどちらかと言うと不器用な自分は何かにこれと言った自信を持てるはずもなく言ってしまえば夢も希望もないですはい。
だから人生なんてものを深く考えることもなく情熱とは縁遠く何事もなくゲームでもしながらゆるゆる過ごしていけたらいいなって思っているわけですよ。
そんなことを思って友達ではない友達たちと歩いているとまぁ退屈で仕方がない。
暇だ。世界が滅びればいいのに。いっそ転生して魔法とか使えるようにならんかな。
「その願い聞き届けた」
渋いおじさんの声が聞こえた。
瞬間当たりの景色が揺らぎ建物は崩れ空が割れ地球は粉々に砕け散った。