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今は居ない子供の少し長い物語

作者: kurumiko

注意事項、よく読みましたか?


ちなみにコレは書いてあると思いますが、フィクションです!


それでは、どうぞ!

貴方は探偵でした。


貴方は、ある事件に関して調べていました。


とある女の子の殺人事件に関して・・・・


結果は自殺だった。


そして結果が出た寒い十二月の雪が降る頃。


貴方は警部にお礼として一冊のノートを手渡されました。


題名も無く、少しグチャグチャになっていても、物語のようなものがノートには書かれていました。


物語の主人公は、『朝日 ユリア』。


その主人公とその子の特徴はほぼ一致していました。


コレは、そんな子供の書いたお話・・・・



ある所に、丁度小学一年生を迎えた女の子が居ました。

その子は、朝日 ユリアといって、咲き乱れる桜に重なり、とても綺麗でした。

そして、とても優しい子でした。


その子は入学式に優しい六年生のお姉さんと一緒に校内を回りました。


ユリアは両親が働いていて何所かに預けられていました。

運良く、そこには同じ学校の三年生が居て、とても優しくしてくれました。


そんな中のときの流れは速く、一年はあっという間に過ぎ、二年生になりました。


ユリアは優しくしてくれていた六年生と、三年生が居なくなってとても混乱していました。

同級生たちは、ユリアに優しく手を貸してくれました。


ところが、ユリアは運動が大の苦手で、走るのはクラスの中で一番遅かったのでした。


運動会。


ユリアは運悪くかけっこに入ってしまいました。


ユリアは遅いながらも一生懸命走って、何度こけても走り続けていました。


ユリアはビリになってしまいましたが、皆は言ってくれました。


「がんばったね。」


と。


でも、その中にはその結果を、良く思わない人たちが居ました。


その子の一人が唐突に声をかけてきました。


「貴方、お母さんの誕生日言える?」


あまりにも唐突過ぎて、ユリアは首を傾げました。

すると、その子は言います。


「私のお母さんにいやみつけたでしょ。 誕生日も言えるって。 言ってみなって。」


けれど、その子の眼は確実に被害者の目をしていませんでした。


まるで、今から餌を狩る獣のような目でした。


その時から、何か用があって移動する時。

いけないことをした時。


その子はいつも言いました。


「お母さんの誕生日を言ってみなって。」


と。


周囲はその子に味方していました。

流れる風も、優しかったあの子も、その子も、皆がそっぽを向いてみないふりをしました。


孤独感が襲い掛かってきました。

苦しみと悲しみが心の壁を抉る様に進入してきました。


その思いは段々加速し、

「みんな敵。」

「死んでしまいたい。」

と思うようになってきました。


その時、幼稚園の頃から一緒にいた子と、先生が手を差し伸べてくれました。


冷たい竜巻の中、抗う暖かい心に強い感謝の気持ちをユリアは抱いた。


年は過ぎ、三年、四年。


担任が三回も変わる忙しい年だった。


一番目の担任の時、皆は生き物を育てようと、金魚を皆で飼いました。


先生は転校してしまいましたが、その金魚を残して行ってくれました。


金魚は七匹で、七匹ともオレンジや赤の鱗を期待の黄金色に輝かせていました。


けれど、生きているものは死んでしまうものです。

私が知ってる限り、七匹の内四匹、白い綿に包まれて逆さまになってプカプカ浮かんでいました。


泣きたい気持ちを抑えて、金魚達を、クラスの秘密基地に埋めておきました。


今でもそこには、四つの小さな花束が置かれています。


五年生、元々天然だったので、目標だったキャラ換えはうまくいき、皆から甘えっ子とユリアは思われる様になりました。


ユリアは二年生の男の子のお世話をやる事になりました。


けど、その子は体力測定でも、あっちに行って、こっちに行って・・・・

とてもじっとしていませんでした。


皆もとても苦労していましたので、苦労話で盛り上がっていました。


六年生、ユリアは父と母が好きでした。


所が、ユリアは反抗期になって、段々親と話が噛み合わなくなってきました。


ユリアは、毎日毎日、オヤニ歯向かわないように、

「私はお人形、私はお人形。」

と言い続けていました。


勿論、同級生も反抗期になりました。


すると、わざと、ユリアに何かを命令するようになりました。


でも、ユリアはユリアで進化していました。


ユリアは言い返しました。


すると、命令した子は暴言を吐いて、それからは、命令や愚痴を聞かされ、命令は無くとも、愚痴がユリアに向かって、土砂降りの雨のように襲い掛かってきました。


キャラを変えたとしても、心は小さなユリアのまま。

心のユリアはとても苦しんで、回りに大きなレンガの壁を作りました。


けれど、それに追い討ちをかけるように、病気が襲い掛かってきます。


ユリアはお医者さんから、難聴と診断されました。


耐え切れなくなって、その病院で、母の胸の中で、もの凄い大声で泣きました。


学校ではその話が段々広がり、周りの人がひそひそ話しや、わざと小さな声で言って、

「ごめんね~。 聞こえなかったんだったね~。」

といやらしい笑みで言ってくる人も出始めました。


ユリアは眼が虚ろになっていきました。


そして、置手紙、

「お母さん、お父さん、不幸を許して。」

と残して、十階ビルの屋上から飛び降りました。



そこから、ノートは空白で真っ白に染まっていました。


ノートをパラパラと捲って最後のページにふと目を留めました


そこには、

「お兄ちゃん、読んでくれてありがとう。 できれば、皆に教えて欲しいな。 こんな思いを皆にさせたくないから・・・・」

と書かれていた。


貴方が自分の家に走り出す。


近くの家の植木鉢に白い服を来た六年生の女の子がチョコンと座って、貴方を見送り、金色の光を放って微笑みながら、白い雪降る空の上へ上へ吸い込まれ、見得なくなっていった。


「頼んだよ、お兄ちゃん・・・・」

いかがでしたか?


ちなみに、短編なので以上です!


貴重な時間を使っていただきありがとうございます!

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