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Come Back Hero   作者: 魚顔
Come back ‼︎
5/5

story 5

三体のSランクEMを倒し、ガイとはじめは疲れた体を癒すためにホテルへと向かった。


ガイ「おー、なかなかいい部屋じゃん」


はじめ「少なくとも、お前のボロ屋よりはましだな」


ガイ「おっ、ベッドじゃん!とぅ‼︎」


ボフッ

ガイはベッドへ飛び込むなりいきなり寝てしまった。


はじめ「ったく、俺が一番動いたのに、なんでお前が寝るんだよ」


はじめはソファに座り、缶ジュースを飲む。

そして、始まる。

悪夢の時間が。


ゴガァァァァァァァォァァア‼︎


はじめ「始まったか」


熊型EMよりも大きな声で叫ぶ声。

それは史上最強のEM…

ではなく、ガイのいびきによるものだった。


はじめ「あー、まじでうるせぇ。完全防音の部屋でよかった…。


お前もそう思うだろ?

政府の犬野郎」


?「ばれてたか。さすがはヒーロー様ですね。」


どこに潜んでいたのか、いきなり現れる人影。


はじめ「姿は見せねえのか。名前は?」


?「名乗れません。」


はじめ「じゃあ、いいよ。なんでここにきた。報酬なら貰いに行くつもりだ。報酬以外で来るとすれば、任務か?」


?「その通り。では早速任務内容を説明させてもらいます。」


はじめ「少しは休ませろよ。身が持たねえんだよ。」


?「この任務をこなせば、2億の報酬を差し上げます。」


はじめ「2億⁉︎どんな任務だそれ‼︎今までそんな報酬払ったことなかっただろ‼︎」


?「ええ、この報酬額は異例中の異例です。ですが、任務の内容はXクラスですよ。」


通常ヒーローが受ける任務は、内容によりクラス分けされており、本来ならDクラスからSクラスまでのランクで分かれているが、Xクラスはさらに上のランクであり、生存率は0.001%とされているランクである。その内容は討伐依頼がほとんどだが、一体だけの討伐がほとんどである。


はじめ「で?誰が相手なんだ?」


?「サンダーラビットです。」


はじめ「サンダーラビット?なんだそれ?」


?「詳細はわかりません。話によれば地上を駆け抜ける雷が町を破壊しているという情報がありますが、その正体はウサギのような姿だったということくらいです。」


はじめ「つまり、移動が早いウサギだろ?EMにしては厄介そうだな。」


ガイ「じゃあ俺が動きを制限させるから、お前がその間に倒せば任務完了じゃね?」


はじめ「妙に静かだと思ったら、起きてたのかよ。」


ガイ「2億のところから起きてた。」


?「ガイ様には別任務がございます。」


ガイ「えっ、別行動なの?せっかくはじめと会えたのに?つまんねえなー。」


はじめ「俺はどうでもいいけどな」


ガイ「冷たいなー、はじめは。」


そんなやりとりをしていたが、政府の役員がガイに与える任務は…


?「ガイ様の任務は、悲哀の氷剣の捕縛です。」


ガイ・はじめ「⁉︎」


はじめ「おいどういうことだ‼︎なんであいつの捕縛任務が出てるんだ‼︎それをなんでガイにやらせる⁉︎俺にやらせろ‼︎仲間思いのこいつには無理だ‼︎」


?「しかしこれは決定されていること。拒否したいのであれば構いませんよ。ガイ様の妹の安否については、再判定されるかもしれませんがね。その他にも、どうなるかはわかってますよね?」


はじめ「どこまで腐ってんだ‼︎お前ら政府は‼︎

あの時もそうだ‼︎お前らのせいで俺たちがどんな目にあったか‼︎」


ガイ「いいんだ。やるよ。その任務、俺が引き受ける。」


はじめ「おいっ‼︎」


?「さすがはヒーローですね。では早速…」


政府の役員が言いかけたところで、ガイが口を出した。それは、怒涛の大地と呼ばれる者が本当に怒った瞬間でもあった。


ガイ「お前らが何を企んでるかはしらねぇが、あいつに手を出してみろ。俺はこの世界を本気でぶち壊してやるぞ‼︎

どうなるかわかってるだと?

お前らもわかってるよな?俺を本気で怒らせたらどうなるか?6年前のあの時みたいに、お前らが隠蔽した事件をまた起こすぞ?今度はあの時の比じゃないがな‼︎」


その言葉に政府の役員は何も口を出してこなかった。その姿は隠れているが、隠れていてもわかるほど恐怖していた。本人は必死に隠してはいたが、震えている。それほど過去の事件が最悪のものだということを示していた。


?「では、これで失礼します。詳細はメールでお伝えします。」


そして、政府の役員は消えた。消えたというより逃げたというほうが合っているかもしれない。


はじめ「相変わらず、政府は腐ってるな。まさかあいつの捕縛をお前に任せるとはな。」


ガイ「ああ、俺も驚いた。でも多分、あいつの相手は俺がやらなくちゃいけないんだと思う。あの時、戦闘だとはいえ、あいつの大切なものを壊したのは俺だ。ケジメはつけるよ。」


はじめ「あいつは間違いなく殺す気で来るぞ。俺が手を貸そうか?」


ガイ「いや、俺がやる。はじめはウサギの相手だろ?」


はじめ「ああ、スピード勝負だろうな。相手は雷。スピードじゃ、五分五分だろうが、必ず勝つ。勝ったらすぐにそっちに行くから連絡しろよ。」


ガイ「ああ、待ってるよ。」


そうしてその夜は、戦いに備えてゆっくり寝ることにした。

はじめはサンダーラビット討伐のため、アフリカへ。ガイは悲哀の氷剣の捕縛のため、ロシアへ。


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