story 3
ルート「…なにやってんだ?早く入れよ」
はじめは今ヒーロー管理機関本部内の審査室に来ていた。
そこではヒーローになれるかどうかの合否が発表される。
ルートがはじめに出した回答は
ルート「合格だ。登録手続きは事務室で用紙をもらってこい。任務はメールで送る。さあ今日は終わりだ。さっさと帰れ。」
はじめ「相変わらずいい加減だなお前は。審査あれで本当によかったのか?結構ぬるいと思うんだけど。そんなんで一番偉いんだからある意味すげえよなー。」
ルート「いい加減なのは元々だ。審査に関しては当然だろ。ヒーロー管理機関の精鋭共を能力無しで倒すわ、弾丸簡単によけるわで人間技じゃねーんだよ。合格に決まってんだろ。」
当然といえば当然だ。能力に加え、身体能力が普通の人間より何倍もある精鋭達を簡単にあしらうほどの実力、合格させるほかないだろう。ただまだ知識に関しての審査結果が来ていない。実ははじめは審査室に来る前、筆記テストを受けていた。
結果は…
当然合格。オール100点。合格しかないだろう。
はじめ「まあありがたい話だけどな。
そういえば、ガイからEMが3体出てきたって聞いてるんだけど、しかもランクはS。これは任務に入るのか?」
ルート「たしかに、怒涛の大地からは応援要請が出ている。だがそれはタークに向けたものでお前じゃないんだが…」
ルートは喋るのを止め、少し考える。
そして、
ルート「いいぞ。じゃあ今から向かえ。任務はこっちから依頼したことにしておく。その方がお前にもいいだろう。」
世界に存在するヒーローはEMを倒すために存在する。しかし、ヒーローといえど利益がない限り動こうとはしないのだ。ヒーローがいくらEMを勝手に倒したとしても、報酬は受け取ることができない。ヒーロー管理機関から任務が与えられない限り、報酬は与えられないのだ。
はじめ「ああそうしてくれると助かるよ。」
ルート「早速手続きをしておこう。じゃあさっさと登録してオーストラリアに向かえ。
…そういえばヒーロー名はどうする?」
ヒーローはある程度の情報は隠されるが、顔、身長、体重、年齢など細かいことまで公開される。しかし実名は公開されない。そのためヒーロー名というものが与えられる、もしくは自分でつけることができる。
はじめ「前のでいいよ」
ルート「希望の流星だな。フッ、世界を救えなかったヒーローが希望とはな。」
はじめ「あー、やっぱりお前と話すとめんどくさい。任務行ってくるよ。報酬忘れんなよ。」
そう言い残し、はじめは任務へと向かった。
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ルート「…あいつはどうしてる?」
?「隠居のつもりなのか、大人しく暮らしていました。もはや別人です。」
ルート「そうか。それでも油断するな。監視を続け、逐一報告しろ。」
?「はい。お任せください。」
ルート「相手は元ヒーロー。場合によっては、ヒーローを向かわせることになるかもしれんがな。」