story1
昔からヒーローものとか見るのが好きで、いつかヒーローになりたいと思った時期もあったのですが、現実はそうもいかないですね(笑)
そこで私はヒーローにはなれなくても、作ることはできると思い投稿してみました。
ヒーローといっても人間なので、悩んだり、悲しんだりすることもあります。
この作品はヒーロー物語ですが、作品の人物を人間としてみて欲しいです‼︎
私は国語とかがそんなに得意じゃないので、これおかしくね?って思うかもしれませんが、そこは目をつぶっていただけたらありがたいです。
よく昔から世界中ではヒーローという存在がいて、悪と戦って戦って戦い抜いて、悪の親玉と戦って勝つだろう。悪の親玉との戦いに負けるなんてことはあってはならないのだ。
だけど
俺は負けた
負けてはいけない場面で…
負けてしまった
もともと俺たちは、この世界で暮らしていた普通の人間だ。
いや、普通ではないな…
それでも俺たちはこの世界で、普通なりに過ごしてきた。
しかし、この世界にEMといわれるモンスターが突然現れたせいで、俺たちの人生は狂った。
俺たちの存在は、表ではばれていなくても裏ではとっくに気づかれていた。
政府は俺たちを雇い、世界を守るヒーローとして戦わせた。
俺は戦いたくなかったが、家族を養うために参加するしかなかった。
俺たちは戦って、戦って、戦い続けた。
そしてとうとう、敵の親玉にたどり着くことができた。
だが、俺たちは負けてしまった。
負けた後の、世界の目は厳しい。
今まで応援してた奴らが、いきなり冷たい目で俺たちを蔑んできた。
政府も俺たちを見捨て、俺たちはいつもの生活に戻ることもできず、誰からも相手にされない地獄の日々を過ごした…
はじめ「じゃあ、行ってくるよ」
母「気をつけてね」
はじめ「わかってるよ。なるべく人目にふれないところを通るから」
母「ならいいんだけど」
けん「兄ちゃん、どこ行くの?」
はじめ「病院で悪いところをみてもらうんだよ」
けん「注射するの?」
はじめ「しないよ」
けん「ふーん、早く戻ってきてね‼︎」
はじめ「ああ。じゃあ行ってくるよ」
母、けん「いってらっしゃい」
俺、月島一がなぜ病院に行くのか、それは負けた時以来、力を発動できなくなってしまったからだ。
俺たちはみんなEPと呼ばれる力を持っている。いわゆる能力者みたいなもんだ。そんな俺がなぜ病院へ行くかと言うと、
医者「やあ、また来たのかい?
その様子じゃ、まだ力は取り戻せてないみたいだけど?」
はじめ「ああ、あんたの力を借りたい」
医者「まさか、僕の力で君の力を発動させられるようにするってことかい?無理だよ、僕の力はあくまで、ケガや病気を治すだけで、力まではどうにもならない」
はじめ「この前もらった薬じゃ、効果がでないんだよ。他に手はないのか?ターク。」
ターク「その名前では呼ぶなって、前言っただろ?もう名前は世界に知られてるんだ、もし僕がタークだってばれてみろ、医者じゃいられなくなる」
はじめ「だったら力使ってくれよ」
ターク「仮に力を取り戻したところでどうするんだ?またあの化物と戦うのかい?」
はじめ「俺には家族がいる、力を取り戻したらまた戦える。金がもらえる。家族を養うには金がいるんだ」
ターク「…そうか、まあ、君がどうなろうと僕にはもう関係ないからね、やってやるよ。でも、上手くいかないかもしれないからそこは理解しておいてくれ」
はじめ「ああ、わかってる」
タークは俺の胸に右手の親指で触れる。
そして…
はじめ「‼︎」
部屋全体にヒビが入る。
部屋だけでなく建物にまで衝撃がはしり、窓ガラスが何枚か割れた。
はじめ「くっ、相変わらず手荒だな〜」
ターク「今全細胞を一気に活性化させた。ただ、これはもともと体力の回復とかに役立てるものだ。能力の回復にも役立つかもしれんが、能力を取り戻すのに役立つかはわからない。まあ、やれることはやった。あとはお前次第だな。」
はじめ「感謝するよ。俺のために時間をさいてくれて。ありがとう。またな…」
ターク「…無理だけはするなよ、はじめ」
そうしてはじめは家へと帰った。
母「どうだった?」
はじめ「今のところは何の変化もない」
母「よかった」
はじめ「えっ?」
母「力を取り戻したら、はじめはまた戦いにいくんでしょ?はじめには、そんなことしてほしくないの」
はじめ「でも、母さん達を楽にするにはこれしか‼︎」
母「その気持ちだけで十分よ。大丈夫、ちょっと厳しいけど、今の稼ぎでもなんとか暮らしていけるわ」
はじめ「俺は…、いや、なんでもない。風呂入ってくる。」
母「うん」
風呂の温度は適温だ。でも浅い。まあ、しょうがないか。
けん「兄ちゃん、注射した?」
はじめ「してないよ」
俺はいつもけんと二人で風呂にはいる。
節約というのもあるが、この時間は俺が幸せに感じる時間なんだ。
けんはなぜ注射の話ばかりするのかというと、先月病気で注射をしたんだが、その時の医者が下手くそでめちゃくちゃ痛かったらしい。
その痛みは6歳の弟にはきつかったようだな。
けん「ねえねえ、兄ちゃん。兄ちゃんってなんでヒーローやめちゃったの?」
はじめ「…」
母「けん〜、早く出なさ〜い、のぼせるわよ〜」
けん「はーい」
はじめ「…」
なんで俺は黙ったんだ?
本当のことを話せばいいじゃないか
俺はどこかで、まだ自分がヒーローだと思い込んでいるのか?
俺は…俺は一体、何なんだ?
風呂から上がり、俺は幸せの時間の一つである、布団に横になっていた
そこに、母が
母「はじめ、ごめんね。けんが変なこと聞いちゃって」
はじめ「いいよ別に、実際やめたのは事実だし、特に理由なんてないしね。できるなら復帰して金が欲しいんだけど、力がないからなー」
母「ごめんね。お母さん達のために頑張ってくれて、でも戦ってほしくはないの。戦う以外にも、できることはあるでしょ?」
はじめ「…俺にはもう戦いしかない。ごめん、今日はもう寝させてくれ」
母「うん。ごめんね。おやすみなさい」
母がその場から去り、俺は泣いていた。なぜ泣いたのかはわからない。でも俺はこんなに無力だったのかという事実に泣いてしまったのかもしれない。
俺は声を殺し、泣いて、泣いて、泣き続けた。
翌日
俺は家族と一緒に買い物に出かけた。
けん「僕これ欲しい‼︎」
母「ダメよ。お菓子ばっかり食べてると虫歯になるわよ」
けん「えー‼︎」
平和だ、このやりとりを見てると、この世界が平和に思えてくる。
ずっと続けば、どれだけいいことか。
母「はじめは何食べたい?」
はじめ「何でもいいよ」
けん「なんで兄ちゃんだけ聞くの〜?僕食べたいものあるよ〜」
母「昨日はけんのメニューだったでしょ。今日ははじめのメニューよ。」
本当に平和だ。俺はこんなに幸せだったのか。もうこのまま死んでもいいかな。そんなわけにはいかないか。
ドーン‼︎
⁉︎
はじめ「何だ⁉︎」
外から爆発音に似た音が聞こえた
俺は外の状況を確認するために走った。
外に近づくにつれ、悲鳴がどんどん聞こえてくる。
そして…
はじめ「何だよ、これ」
外には人の死体と瓦礫の山ばかりがあった。
そして、もうひとつある。
いや、いる。
この状況の元凶だろう。俺たちが負けたやつと同じ化物。
EM
しかもこのレベルは人類最悪とも呼ばれるAランクの化物。
はじめ(こんな時に、こんな化物に遭遇するとは思わなかった。力があれば戦うが、今は無理だ。
とにかく家族を連れて逃げるしか!!)
母「はじめ‼︎」
はじめ「‼︎」
EM「ガァアァァァァァ!」
はじめ「母さん‼︎」
EMがはじめの母に気づき、鋭い爪がはじめの母に襲いかかる。
そして…
目の前は、血だらけの母が倒れている光景がうつしだされた。
けん「お母さん?」
はじめ「⁉︎…けん」
けん「お母さん、お母さん!お母さん‼︎」
はじめ「くっ‼︎」
けん「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ‼︎」
最悪だ。
母が死に、その場を弟に見られ、そして俺はただ立っているだけ。
そして化物はけんにまで手をかけようとしている。
俺は、何もできないのか。
俺は、何のために生きてるんだ。
?「立ってるだけなら、この間の治療費を払ってくれないか?」
聞いたことのある声。
この声は、かつて俺と一緒に戦ってくれたやつの声だ。
ターク
ターク「フン‼︎」
タークは右手を化物に向けると、衝撃波を放つ‼︎
その衝撃で、化物は50mほど吹っ飛ぶ。
ターク「安心しろ。お前の母親なら僕が必ず助ける‼︎そこから先は、お前の仕事だ」
化物は無傷ですぐにこっちに向かってくる。
それと同時に、俺も化物へと向かっていた。
けん「兄ちゃん‼︎」
泣きながら俺を呼ぶ声がする。
俺が守るべき存在の一つの声だ。
そして感じる。
俺を支えてくれる人の気持ちが。
これは、俺を産んでくれた守るべき存在の一つ。
母さんの気持ちだ。
そうだ、俺はここから始まったんだ。
ただ、家族を守りたいから。
俺は、家族を強く思った時にこの力を手に入れた。
そしてそれは、今も同じ気持ちだ。
俺は、守る‼︎
家族を‼︎
母さんを‼︎けんを‼︎
この手で守る‼︎
遅くなったな。
もう一度だけ力を貸してくれ‼︎
そう強く思い、俺は叫ぶ。
はじめ「EP発動‼︎
お前を、一瞬で仕留める‼︎
俺の名は月島一、一番家族を愛し、一番この世界を愛する者だ‼︎」
俺の体は青い光に包まれて、発光する。
ターク「戻ってきたか、希望の流星」
EM「ガァアァァァァァ‼︎」
はじめ「遅い‼︎」
瞬間、EMの体のど真ん中に風穴があく。
EM「ガ‼︎」
はじめ「?」
しかし、穴があいたEMの体はどんどん再生を始める。
はじめ「そうだったな、お前らEMはAランクぐらいになると再生機能もつくんだったな。忘れてたよ。
だが、甘いな」
はじめは動く。その瞬間、EMの体はどんどんボロボロになっていく。
けん「すごい」
ターク「お前の兄ちゃんはな、圧倒的なスピードで相手を倒す力を持っているんだ。
相手が再生機能を持っていても関係ない、なぜなら再生が間に合わないからな」
EMの体は見る影もないほど崩壊していた。
だがEMはその状態でも抵抗を続ける
EM「ギ…ギ…ギャャャャャャャャャ‼︎」
はじめ「‼︎」
ドーン‼︎
衝撃波が放たれる。
その衝撃で辺り周辺は一瞬で破壊される。
そして、その衝撃はターク達のところにも放たれる。
しかし
ターク「甘いんだよ。
たかがAランクの衝撃波なんて簡単に防げる」
ターク達の前にバリアらしきものが出現する。
そのおかげでターク達は衝撃波からまぬがれた。
ターク「楽勝楽勝」
けん「兄ちゃんは⁉︎」
ターク「ん?ああ、安心しろ。お前の兄ちゃんなら避難してるから」
はじめは衝撃波が放たれることをいち早く察知し、衝撃波が届かない所まで一瞬で避難していた
EMはそれが狙いだった。
相手を遠ざけ、その隙に自らを再生する。
ターク「意外と賢いな。だが、希望の流星はそんなもんじゃないぞ」
瞬間、EMの体はまた崩壊を始める
EM「⁉︎」
はじめ「もうそろそろ終わらせるぞ!」
はじめのスピードが上がる
EMの体はもう9割ほど崩壊していた
そして、
はじめ「終わりだ」
最後の1割を青い閃光が完全に破壊する。
これが、一番家族を愛する男。
希望の流星‼︎
はじめ「ターク‼︎母さんは⁉︎」
ターク「黙ってろ、もうほとんど完治してるよ。
入院はすることになるが、今回は特別にタダで入院させてやる。
ありがたく思えよ」
はじめ「すまない」
ターク「力が戻ったところで、お前に伝言がある」
はじめ「伝言?誰からだ?」
ターク「怒涛の大地からだよ」
はじめ「へえ、あいつからか。
で、内容は?」
ターク「オーストラリアでSランクのEMが三体出現した
手を貸して欲しい
って内容だ」
はじめ「三体だと?
っていうことは、三騎士か。」
ターク「わからんが、その可能性は高いな。三騎士だったら厄介だな」
はじめ「だが、俺とあいつなら、勝てる」
はじめは笑った。
怒涛の大地はそれほどの実力の持ち主だということなのか、それとも別に希望の流星と相性がよいのか。
けん「兄ちゃん、行っちゃうの?」
はじめ「けん、ごめんな。兄ちゃん行かなくちゃならない。あのバカ親父と一緒の選択をしてしまったけど、どこにいても俺は必ずお前らを助けにくる。必ずだ。だから、ちょっと長くなるけど、我慢できるか?」
けん「うん‼︎お母さんは僕が守るよ‼︎だから、兄ちゃんはいっぱい敵を倒してね‼︎」
はじめ「…ああ‼︎まかせろ‼︎
ターク、けんと母さんを頼んだ」
ターク「護衛なら金はとるぞ。そうだな100万ほどで手を打とう」
はじめ「てめえ、たち悪いな。」
ターク「冗談だ、10万でいいよ」
はじめ「金はとんのかよ。
まあなんとかする。」
ターク「いく前に、政府にいかなきゃEM倒しても金は入らないぞ」
はじめ「チッ、あいつら絶対ボロクソ言ってくるからな〜」
ターク「俺はそんなに言われなかったがな」
はじめ「俺は絶対言われるよ。
だが、行ってくるかな。
けん、母さんを頼んだぞ。
必ず戻る‼︎」
けん「うん、行ってらっしゃい‼︎」
俺は前に進む
今度こそ、世界を守る為に‼︎
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