明日香のクラス
「新しいクラスだーっ」
「ほの、うるさいよ。」
「だって、だってぇ。」
「だってじゃないっ!お陰でこんなに注目されてるじゃんっ!」
もー最悪だよぉ…。
「それは明日香が可愛いからだよっ!あたしのせいにしないでよねっ!」
「かわいくなんてないしっ!なにいってんのっ。」
「照れちゃってかわいーっ!」
「…べつに照れてなんか…」
「じゃあなんでこんなに赤いほっぺなのかな?」
うぅーなんでこんなにわかりやすく
生まれたのー?
「ねぇ、ちょっとやばいっ!」
「もぅ、今度はなによ?」
「あの人、すんごいかわいい…」
ほのったら指なんて指して失礼なんだからっ!
<そうして指の先のほうを見てみたら、まるで
フランス人形のような子がいたのである。>
わぁ長い睫毛にくりくりして薄い茶色の目
ほんのりピンク色のほっぺ
軽いウェーブのかかっている目と同じ色の髪
すんごくかわいー。
女の子だったら誰でも憧れちゃうほどだよっ!
「凄いかわいいね、ほの?」
じぃーっ
「え?なにこっちみてるの?」
「いや、明日香に負けず劣らずだなって思って」
「私と一緒なんてあの子に失礼だよっ!」
「はぁー、明日香が日本人形だとしたらあの子はフランス人形みたいなのっ!だいたい自分の顔貶すなんて親に失礼でしょ?」
「うーん、まぁ…。」
ほのって意外に正しいこと言うんだなー。
キーンコーンカーンコーン
チャイムがなった。
「席につかなきゃっ。」