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死体が無いなら作ればいいじゃない♪  作者: たしぎ はく
3rdシナリオ~第一章~
36/63

第四話:カレー


 はい、本日三話目投稿です。




 大質量の炎の柱は凄い勢いでその金髪のつむじに迫り――――――


 そして掻き消えた。


「クックック。誰だ? 我に不意打ちをしようなどという不届き者は?」

「うわ! 全力で中二病を体現してる少女がここにいる!」


 少女のネームは『星砕ほしくだききょう』。


 名前まで筋金入りだ。


うるさい! さわぐな! 鏡は中二病じゃないもん!」

「おい、メッキ剥がれてるぞ? いいのか?」

「クックック。だからどうしたというのだ? 我を本気で怒らせるとどうなるか、せてやろう」

「おう、見せてみろや」


 橋桁から飛び降りる。


 地面に手をつき、転がるようにして着地の衝撃を殺す。


「いいのだな? 後悔しても遅いのだぞ? 本当に良いのだな? 『星砕スターブレイカーき』とまで呼ばれた我の力の一端でも「早くやれよ」

「もうッ! 鏡が喋ってる時は喋っちゃいけないもん! 静かに―――コホン。ククク。もう、貴様をこの世に留めておくことはできん。死んで詫びるがいい!」


 身構えてみるが、超能力者の間合いというものがよく分からない。


 星砕✝鏡、――――めんどくさいな、鏡でいいや。――――鏡はおもむろにこちらに左手を向ける。


「魅せてやろう。我が本気! 『星砕スターブレイク』!」


 ヒュ―――――――


 何の音だ?


 どこからの音だ!?


 音が全方位から聞こえ、逆にどこから聞こえるのかがわからない。


 そして突き出したままだった鏡の手が――――


 ズドォン!


 握られる。


 同時に、不可視の衝撃が俺のいたところを貫いた!


「クックック。我に失礼な態度をとるからこのような結末になるのだ。クックックク」

「おいおい、勝手に殺すなよ」

「ひゃうわい!? そんな耳元で喋らないでよ!?」

「おい、なんか可愛くなってるけどいいのか?」

「くっ! ………ククク、我の攻撃をよけたのは貴様が初めてだ。名はなんという?」

「クロウだ。まあ、完全に避け切ったわけではないけどな。HPを5000ほど持っていかれた」


 右腕に掠っただけなのだが本当にHPが5000も減った。


 直撃していたらと思うと恐ろしい。残りは3650。


 初日から飛ばしすぎじゃないか、俺のダメージメーターよ。


「では、ここは貴様の名に免じて見逃してやろう! さあ、行くがいい!」


 ここは逃げるが勝ちだろう。


 一撃の威力が恐ろしく高い。


 このまま戦い続けたら確実に死ぬ。


 鏡の頭部に突きつけたままだった右腕を降ろし、後方に飛んだ。


 一応、至近距離から炎竜の咆哮を放つこともできたが、いま攻撃したら自分が殺されていた気がした。


          ☆☆☆


 P.M.6:19


 鏡と接敵してから三時間半。


 ずっと北部『アスレチックエリア』の立体迷路の行き止まり部分に潜伏し続けて、そのあいだは他のプレイヤーとは出会わなかった。


 下手に動けば3650しかないHPなどすぐに削られる。


 早急に回復アイテムを見つけなければやばい、と、立体迷路で宝箱的なものはないかと徘徊。


 ひとつ宝箱を見つけたので、開けた。


 出てきたのは、

魔笛《吹くとその場にエネミーが集まる》


 エネミーというのは、『Natural online』におけるモンスターのことである。


 さっき鏡にメールで聞いた。


 エキシビジョンイベントで出会った他のプレイヤーとは、メールができるようになるみたいだ。


 一応、フレンド登録扱いになっているが、わかるのはアバターネームと年齢、性別だけ。


 ちなみに、鏡は『Natural online』の代表らしい。


 それにしても、腹が減った。


 そろそろ夕食を食べに行こうか。


 アスレチックエリアにある食堂は、東部『フォレストエリア』との境界付近の、特設テントだ。


 一応周囲を警戒しつつテントに近づく。


「クロウ様ですね?」


 確認されたので、一応首肯。


「こちらがメニューになります」


 いくつかある中で、カレーを選択。


 カレーならハズレはないだろ。


「難易度470、カレーですね?」

「難易度ってなんですか?」

「この屋台では、お金の代わりにミッションをクリアしてもらいます。そのミッションの難易度です。ちなみに、難易度1だとどの種類でもいいのでエネミー撃破になります」


 難易度470がどれだけ高いのかが分からないが、とりあえず受けてみることにする。


「これがミッションになります。制限時間は調理開始から三十分です。では、スタート」


 テントにいたお姉さんは、手元のタブレットを操作。


 メールを受信した。


送信 GCN

件名 ミッション『カレーを確保せよ』

本文 クリア条件その壱:園内にいるエネミー:神菜 を撃破

   その弐     :神菜を倒す際は、スキルを使ってはならない

   その参     :神菜を倒す際、ダメージを受けてはならない

         以上三つを満たした場合、ミッションクリアとする


 エネミー:神菜はさっき迷路にいた時に何十体と倒したっけ。


 あれははっきり言ってザコ敵だ。


 素手でも余裕で倒せる。


          ☆☆☆


 ぴぎぃぃっぃぃ!


 エネミー:神菜 は、青い人参に無理やり手足をはやし、顔をつけたみたいなエネミーだ。


 倒すのは超簡単。


 しかし。


 素手で倒すと、どうしてもダメージをうけてしまう。


 五分のあいだで三体倒したが、どうしてもダメージを受けるのだ。


 神菜は、体のいたるところに刺が生えている。


 素手で攻撃するとどうしてもダメージを受けてしまうのだ。


 残りHP3500。


 どうしたものか。


 と、思案していると、神菜の四体目と遭遇。


 うーむ。


 どう攻撃すればダメージを喰らわないだろうか。


 




  



 


 四話目も投稿できるといいな………。


 もし無理でも明日には投稿する所存であります。

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