第七話 レミリアと謎の少女
ここはどんなことでも、全てを受け入れてくれる場所。
その名は「幻想郷」
この話はこの世界のどこかに存在する幻想郷でのお話。
現在、霊夢たちはパチュリーから教えられた扉の前に来ていた。
「ここが紅魔館の中央ホール…」
「ここに紅魔館の主のレミリア・スカーレットていうやつがいるんだよな…」
「まずは話しが通じるかどうか確認して、それでも無理だったら咲夜には申し訳ないけど…
力ずくで聞いてもらうしかない…」
今までの雰囲気とは完全に違うオーラが扉を挟んでも感じることができた。
霊夢達は扉を開け、中に入ると中央に大きな円状のステンドグラスがはめ込まれている大きな空間に出た。
「ようこそ紅魔館へ」
「あんたがここの主ね。」
「ええ。いかにも私が紅魔館の主レミリア・スカーレットと申します。以後お見知りおきを。
それで、ここには何の用で?」
「しらばっくれるんじゃないわよ!あんたがこの異変を起こしたんでしょ!
私達に退治されたくなければさっさとやめなさい!」
「そう…私の邪魔をするのね…なら力ずくにでも帰ってもらわないとね!」
「!…ごめんなさい…咲夜… 魔理沙!できるだけ短期決戦でいくわよ!」
「…分かった…もうこうなったら私も本気でいくぜ!」
「天罰『スターオブダビデ』!」
その瞬間、大輪の花のように美しく、そして華麗な弾幕が放たれた。
「このぐらいの弾幕で私達は倒せないぜ!
こんな広範囲なだけでひょろひょろでおっそい弾にだれが当たるかよ!」
この弾幕はレーザーと球弾の二種類が同時に発射されており、球弾で動きを制限しレーザーでダメージを与えるように配置されている。
魔理沙もその戦略にはまってしまった。
無数のレーザーがレミリアから放たれる。
「え!?そ、そんな攻撃聞いてな…」
魔理沙は当たる直前に何とかガードしたため、
致命傷は避けれたが、吹き飛ばされたため隙が出来てしまった。
すかさずレミリアが急接近してくる。
「呪詛『ブラド・ツェペシュの呪い』」
前が見えなくなるほどの密度の弾幕が放たれた。
「これは避けれない…」
魔理沙はレミリアの弾幕によりダメージを…受けなかった。
「…あれ? 痛くない…もしかして…
私が強すぎて相手の弾幕を跳ね返せるようになっちゃったのか!?」
「あんたそれ素で言ってる?」
その時、弾幕の中から数本のナイフが飛び出した。
何本かははじく事が出来たが一本のナイフが魔理沙に刺さってしまった。
この弾幕はナイフを隠すための煙幕と同じ役目を果たしていた。
「グッ…」
「魔理沙!」
その時ナイフが刺さった所から赤黒いものがあふれてきた。
「そのナイフには呪いが込められているわ。早く解呪してあげないと死んじゃうわよ。
あなた、博麗の巫女でしょ。あなたなら…そうね…5分もあれば解く事が出来ると思うわよ。
まあ、5分も余裕があればだけど。」
すぐに霊夢が助けに行こうとする。
だがレミリアも魔理沙に近づかせない。
「行かせないわよ!獄符『千本の針の山』!」
「邪魔よ!あいつを死なせるわけにはいかないの!
スペルカード発動!夢符『封魔陣』!」
レミリアの弾幕は格子状になり、霊夢を細切れにしようと迫る。
しかし、紅魔館の主とはいえ、やはりスペルカードには勝てない。
レミリアの弾幕は全てはじかれ、周りに無数の弾幕が張り巡らされた。
霊夢は急いで魔理沙に駆け寄る。
「魔理沙!今、解呪するからもう少し我慢して…」
「させるわけないでしょ!スペルカード発動!『レッドマジック』!」
霊夢の前を弾幕が塞ぐ。
だがその時霊夢にもう迷いはなかった。
「スペルカード発動!霊符『夢想封印』!」
「え!?スペルカードを2連続で!?」
霊夢の体が輝きだしたかと思うと周りに3つの大きな光球が現れ、
霊夢の前をふさぐ弾幕を消し去ってしまった。
「魔理沙!」
何とか霊夢は魔理沙のところに降りると、すぐに解呪を始めた。
だがその間にもレミリアの弾幕はどんどん増えていき、力も増していっている。
「こんなことになるのが嫌だったからあなたを戦わせたくなかったのに…
魔理沙お願いだから死なないで…」
その時レミリアの弾幕が霊夢に迫る
しかし弾幕は霊夢に当たることはなかった。
「パチュリー!? あんた…何でここにいるの!?」
そこにはあの紫色の髪を持つ少女が立っていた。
「私だって初めて会った頃のレミリアに戻ってほしいのよ!
私が時間を稼ぐからその間に解呪しなさい!」
「パチュリー… わかったわ!」
「何?パチュリー、そこをどきなさい。邪魔だわ。」
「レミリア、ごめんけどそれは無理。」
「そう、あなたも私の敵になるのね。なら、まとめて地獄送りよ!
神槍『スピア・ザ・グングニル』!」
レミリアの手に赤い炎に包まれた槍が握られると、
パチュリーへ飛び込みながらグングニルを放った。
「水符『プリンセスウンディネ』&土符『レイジィトリリトン』」
高圧によって凄まじい速度になった水のレーザーと
岩同士がぶつかり合い強固になった土壁がグングニルの行く手をふさぐ。
グングニルの炎は水によって消え、槍も土壁によって防がれてしまった。
「レミリア…もう正気に戻って…昔の優しいあなたに戻ってよ…
スペルカード発動。火水木金土符『賢者の石』」
レミリアも必死に防御したが、パチュリーの本気の5属性魔法の威力は、
レミリアの防御を軽々と破り、レミリアを後ろのステンドグラスに叩き付けた。
ステンドグラスはこの衝撃に耐えられず砕け散り、
レミリアは奥の闇の中へと吹き飛ばされていった。
「ハァハァ…もう魔力…ほとんど使い切っちゃった…」
「パチュリー、ありがとう。何とか魔理沙の呪いは解けたわ。今は目が覚めるまで寝かしてるわ。」
「そう、ならよかったわ。」
「…ねぇ、ちょっと気になったから聞くんだけど、
パチュリーは何で私たちのことを助けてくれたの?」
「レミリアは昔はあんな異変を起こすような人じゃなかったのよ。
紅魔館のみんなとゆっくり過ごしていければそれだけで幸せだって言ってたのに…
急に最近になって大量に血を欲するようになったの。
それでレミリアに頼まれて赤い霧は、
レミリアのスペルカードをもとにして私が作ったものなの。」
「あの赤い霧はあんたが開発したものなの!?」
「うぅ…なんで寝てるんだ…」
どうやら魔理沙が目を覚ましたらしい。
「あ!レミリアは!?どっか行ったのか?」
「あんたいつまで寝てんのよ。心配したじゃない!」
「お!霊夢!無事だったのか!ごめんごめん、霊夢が助けてくれたのか?」
「いや、パチュリーが時間を稼いでくれたおかげで私が助ける事が出来たの。」
「なるほど、ありがとうな…ところでなんでパチュリーもいるんだ?」
「それは…カクカクシカジカ…」
「なるほど…じゃあパチュリーは私達に協力してくれるのか?」
「そう。と言いたいんだけど、
今の戦闘でほとんどの魔力を使ってしまったからあまり役に立てなくてごめんなさいね。」
「いや、あんたはあそこまでしてくれたんだから十分よ。
あなたの活躍がなかったら今頃魔理沙は死んでたんだし」
「…ありがとう。レミリアはあれで倒れたとは思えないわ。
恐らく、しばらくは動けないと思うけど改めて戦う必要があると思うわ。」
「わかった。ここまでありがとう。必ずレミリアは元に戻すから。」
「ええ。」
霊夢たちはさらに奥深くの地下へと潜っていった。
地下は広い空間にはなっているものの道に迷いそうなことはなく一本道を進んで行くと
また扉が現れた。
この扉の奥にすさまじいオーラを感じることはできるのだが、
先ほどのレミリアと似ているが少しだけ違う。
「この力、本当にレミリア?さっきよりも格段に強くなっているオーラを感じる…」
「もうここまで来たら相手がどんなに強くても関係ないぜ!
私達が幻想郷を救うんだろ!」
「ええ。もちろん。行くわよ!」
魔理沙が扉を勢い良く開けるとそこには小さな部屋があった。
中央にはカーテン付きの大きなベッドが置いてあり、
周りにはたくさんのクッションやぬいぐるみが落ちていた。
しかし、この部屋の異常なところは、
落ちているぬいぐるみの首や四肢がバラバラにされているのだ。
「なんだこの部屋!不気味だな…」
その時、ベッドの方向で音が聞こえた。
霊夢と魔理沙はいつでも戦えるように戦闘態勢を取った。
「…そこに誰かいるの?」
しかし、返事はなかった。
次は魔理沙が声を掛ける。
「そこにいるんだったらさっさと出て来い!」
そう言うと閉じられていたベッドのカーテンが少しだけ開けられた。
カーテンの隙間から見えたのはレミリアではなく、
金髪で赤いワンピースを着ている可愛らしい少女だった。
第8話へ続く
どうもころかろです!
ついに真の紅魔館の主、レミリア・スカーレット戦が始まりました!
ここからどんどん回想シーンとかバトルシーンが増えていくので頑張っていこうと思います!
応援よろしくお願いします!
ではまた第八話で!




