第六話 紫の髪を持つ少女
ここはどんなことでも、全てを受け入れてくれる場所。 その名は「幻想郷」 この話はこの世界のどこかに存在する幻想郷でのお話。
ある雪の日だった、とある小さな村に生まれた一人の少女がいた。
その少女は生まれつき紫色の髪を持っており、赤子の頃から大きな魔力を持っていた。
その頃は高い魔力を持っている赤子は将来、魔女になり、幼少期育った村をを焼き払うだろう
と言う言い伝えがあり、少女をなんとかしようと思い。
殺すのは罪悪感があったため、村から追い出そうとして村人達は彼女をいじめた。
彼女が通ると周りは
「近づくと火だるまにされる」
「彼女の周りの空気を吸ってしまうと肺が腐る」
などの暴言や生まれた家には入れさせてもらえないため、
路上に寝ていたところを石を投げつけられるなどの暴力もしょっちゅうあった。
彼女は、じきに死にたいと思うようになった。
しかし苦しんで死ぬことがとても怖かった。
そのため、苦しまずに死ぬ方法を探すため、森の中へ進んで行った。
その森は人を暗闇に閉じ込め騙し喰う妖怪がいると言い伝えのある森であったため
村の連中はあの少女は死んでしまっただろうとほっと胸を撫で下ろしていた。
その頃少女は森をひたすら進んでいた。
木の根に引っかかり転んだり寝る時は常に動物に怯えて寝ることもままならず、
進んで行った末に一人の少女に出会った。
その少女は黒いワンピースを着た金髪の少女だった。
少女が金髪の少女に話しかけようとした瞬間視界が真っ暗になった。
突然のことに少女はパニックになり、急いで逃げようとしたがもう遅い。
素早く近づいて少女を食べようと妖怪は追いかけてくる。
妖怪の森の妖怪は金髪の少女だった。
必死で少女は逃げていたが、視界がゼロの状態であったため足元の木の根に気づかなかった。
冷たい石の上に倒れ込むと、思った。
(なんで私だけ…こんなに辛いの…誰か助けてよ…)
その時、一人の赤い巫女姿の少女が現れた。
「最近神社の近くの森で人を喰ってるって噂の妖怪はあんたね!
そこの紫髪!ちょっと今動ける?動けるんだったらすぐそこから逃げて!」
ただ少女の足は言うことを聞かない。少女はもう少しで泣いてしまいそうになっていた。
「どうするの!?助けて欲しいの!?助けないで欲しいの!?」
その時、彼女は足は動かなかったが、口が勝手に開いた。
「助けて!私はまだ死にたくない!」
この時、やはり自分は死にたくないのだとわかってしまった。
どれだけ世界が自分のことを拒んでしまったとしてもやはり生きていたい。
そう感じてしまったのだ。
「よし!わかったわ!
さあかかってきなさい!ボッコボコにしてやるわよ!」
視界は真っ暗だったのに何故かその巫女姿の少女だけは暗闇の中で光る一等星のように光って見えた。
その時、安心したのか少女は気絶してしまった。
気づいた時にはもうすでに妖怪は倒されていて、赤い巫女に抱き起こされていたところだった。
「よかった意識が戻った…」
ホッとしたように巫女姿の少女が胸を撫で下ろす。
その時少女は聞かずにはいられなかった。
「あの…妖怪を倒せるってことはかなり強い方ですよね…」
「えっ…あ〜まぁどちらかと言うなら…」
想像していなかったことを聞かれたのか少し驚かれたが少女は続ける
「それなら私が強い魔力を持っていることもわかったはずです。この年齢から見て将来魔女になる人だとわかったはずです。なのに…なのになんで私を助けたのですか?」
そう言うと巫女姿の少女は少し考えた後こう言った。
「あなたが助けを求めたからよ」
そう言うと巫女姿の少女はまだやることがあるからと帰っていってしまった。
その後苦しまずに死ぬことができそうな場所を見つけたが死ぬ気にどうしてもなれず、
そのまま森を進んで行った。
かなり進んで行った先、開けた場所に出た。
そこはとても大きな洋館で、庭は雑草が生えていて手入れがされておらず、
おそらく廃墟なのだろうと思い、しばらく中で住まわせてもらおうと中に入って行った。
入り口の扉を開け、中央階段を登り、廊下を進んでいくと大きな図書室にでた。
少女は本棚にあった本を一冊手に取った。
その時上から声が聞こえた
「あら、誰かしら?」
少女がビクッと体を震わせる。
「すっすみません!まさか人がいるとは知らずに…」
その時、背中に大きな羽を持った少女がこちらを鋭い眼光で睨みつけていた。
おそらく吸血鬼と呼ばれる存在だろう。
吸血鬼は妖怪の中でも特に強い部類に入る妖怪だ。勝ち目はない。
「このレミリア・スカーレットの縄張りに入るなんて命知らずね。今すぐ串刺しにしてあげ…」
少女は自分はもう死ぬのだと目をつぶった…だが覚悟した痛みはなかった
「あなた…もしかして魔女?…」
「はい…」
「もしかしてだけど村で魔女だと言われていじめられてしまい、辛くなって森を彷徨ってたらこの紅魔館に辿り着いたのではないかしら?」
まるで今までの行動を全て見ていたかのように吸血鬼の少女はピタリと少女の行動を言い当てた。
「あってるでしょ!なんせ私は運命を操る程度の能力を持っているのよ!
あなたの今までの運命を読むことなんて朝飯前よ!
でも魔女でここにいるってことはやっぱり、ボロボロじゃない!
なるほど。それは災難だったわね。
ちょっと今、人手が足りなくて私たちのこと手伝ってくれたら
この侵入に関しては不問にしてあげるわ。」
この館の主、レミリアは少女に紅魔館の案内をすると言った。
「ようこそ紅魔館へ!ここが今日からあなたの家よ!」
この時、はじめて自分が人の周りにいても良いと、生きていていいと存在価値を確認できた瞬間だった。
はじめてきちんと話した人。
はじめて笑い合った人。
はじめて悲しみあった人。
はじめて大切にしたいと感じれた人。
気づけばレミリアは少女には、なくてはならない存在になっていた。
「そういえばあなたの名前は?」
「…ありません。」
「そうなの…じゃあ私が直々に命名してあげるわ!あなたの名前は…」
霊夢と魔理沙がレミリアに会うため大図書室を出て行った後、
パチュリーはそんなこともあったと思い出していた。
第七話へ続く
どうもころかろです。
今回は回想シーンの話で書いていきました。
やっぱりパチュリーの回想シーンを書いたんだったら、
咲夜の回想シーンも書こうと思っているのでお楽しみに!
次の第七話からは真の紅魔館の主、レミリア・スカーレットとの戦いを書いていこうと思います。
応援よろしくお願いします!
ではまた、第七話で会いましょう!




