第四話 迷いの紅魔館
ここはどんなことでも、全てを受け入れてくれる場所。 その名は「幻想郷」 この話はこの世界のどこかに存在する幻想郷でのお話。
霊夢たちは今現在、全力で道に迷っていた。
咲夜を倒した後、霊夢たちは奥へ奥へと長い廊下を歩いていた。
「おい霊夢、この道なんか見たことあるんだが?」
「いや...そんなことはないはず...いいからもう少し進んでみよう...」
しかしいくら進んでみても同じような風景があるだけ...
「おい霊夢、なんでこんなことになったんだ…」
「私だって聞きたいわよ...」
「私、歩くのつかれてきたからもうそろそろ休もうぜ」
「でも早く異変を解決しないと幻想郷が壊れてしまうわ」
そういいながら、霊夢は歩いていく。
(霊夢は普段はゴロゴロしてるけど、本当に幻想郷がピンチなときは、博麗の巫女として頼れるから皆から慕われるんだろうな...)
「あーーーもうっどれだけやってもキリがない!もう紅魔館なんかぶっ壊してやるわよ!」
(いや、すぐキレて暴れるからかも...)
その時、廊下に飾ってある絵画が動き出した。
「...来たか!?」
しかし待てども待てども何も出てこない。
試しに絵を叩いてみたりしたけど、やっぱり何もない。
「気のせいだったのかしらね...」
そうして、霊夢たちが動いた絵を通りすぎた後、また絵が動き出した...
「パチュリー様、二名の侵入者を発見しました。」
「小悪魔、よくやったわ中央図書室に誘導してちょうだい。」
「分かりました」
その頃霊夢たちは...
「よし、破壊しようぜ」
「そうね、破壊しましょう」
「もう!いい加減迷うのはうんざりだ!全部ぶっこわしてやる!」
「あの~パチュリー様非常に申し上げにくいのですが侵入者が紅魔館を破壊しようとしているんですけどどうしたら良いですかね?」
「えっ、その侵入者って本当に人間?」
「どうやらそのようなんですけど…」
「よし、じゃあ霊夢準備は良いか?」
「もちろん」
「じゃあ行くぞ!」
「ぱっパチュリーさまぁぁッ!今にも侵入者が紅魔館を破壊しそうです!」
「ちょっと待ちなさいよ!すぐ図書室に移動させなさい!」
「いっいますぐに!」
「恋符『マスタースパー…」
「霊符『夢想封…」
「ちょーっとまったー!」
「やっと出てきた!待ってたぜ!魔符『ミルキーウェ」
「ちょっタンマタンマタンマ!」
「って何よ?私たちに何か用でもあるの?」
「ハァハァ…私はあなたたちを案内してあげようとしてるのよ!」
「は?敵をわざわざ助けるようなこと、お前達ががやるわけないだろ!私たちはついていかないぜ。」
「え〜 で、でもパチュリー様の命令だし…」
「ふーん ところでそのパチュリー様ってのは誰なんだ?」
「紅魔館の大魔法使いです。七曜の魔法使いとも呼ばれていて、火・水・木・金・土・日・月を操る程度の能力を持っているんですよ!とっても強くて、私の自慢のご主人様です!」
小悪魔はそのまま後ろにひっくり返ってしまうのでは、と心配してしまうくらいふんぞりかえると急に青ざめた。
「あっ!そういえばパチュリー様に絶対に私の情報を侵入者に知られるなと念を押されていたんでした…
どっどうしましょう。こんなことがバレたらパチュリー様の使い魔失格です!」
その時小悪魔は霊夢達を見るとまるで救世主を見つけた時のように目を輝かせ始めた。
「あの侵入者にこんなことを頼むのは申し訳ないんですけど、このこと、パチュリー様には秘密にしていただくことって…」
「いや無理に決まってんだろ。」
「デスヨネ〜」
「と言うかよくその方法が使えると思ったな。使い魔は、相手に情報を漏らすことはダメだけど、主人に対して、情報を漏らしたことを秘密にすることは大丈夫なんだな。」
「うぅーパチュリー様にどう言い訳しよう…」
小悪魔が地面に泣き崩れていると霊夢が何か思いついたように話し始める。
「じゃあそのパチュリー様?ってやつに、このことを黙ってやる代わりにこの館の主の元へ案内しなさいよ」
「えっ!そんなことでいいんですか!もちろんですよ!喜んで!」
そう言うと、小さな羽が生えている黒ワンピースの少女は紅魔館の奥へと案内し始めた。
(おい霊夢こいつ本当に信用してもいいのか?)
(でも、今私たちが進んでも迷うことは分かりきってるし、もしコイツが変なところにでも連れていったりしたらまとめてぶっ飛ばせばいいだけよ)
(まぁそれもそうか…)
そしてしばらく歩いていくと特に大きなこともなく、大きな扉の前に来た。
「ここが大図書室と呼ばれる場所です!というわけで…その…約束は守ったのでこの事は秘密にしてもらって…」
「はいはい、わかったから早くこの扉を開けなさいよ」
「は、はい…」
(パチュリー様…準備できてるかな?)
扉は魔法で鍵がかかっているようで小悪魔が手をかざすと扉がゆっくりと開いた。
「すげぇ…」
扉が開いた先にあったのは大量の本だった。
中心の開けている場所から渦巻くようにとても大きな本棚が並んでいる。
魔理沙は近くにあった本棚から一冊手に取ってみた。
「霊夢、これ全部魔導書だぞ!これを全部読破しているとしたら、かなり強い魔法使いなはずだ!」
「ふふん!だから言ったでしょ!私のご主人様は世界一なのよ!」
(ちょっと片付けが苦手だけど...)
「ん?何か言ったか?」
「いや!何も言ってないよ!
もうすぐで会えるからもう少し頑張って!」
そう言うと迷う様子もなくすいすい進んでいくが、中は廊下と同じく迷路のようになっていた。
たとえ霊夢たちが大図書室に来れたとしても、ここで迷ってしまっていただろう。
しばらく歩くとひとつの扉の前についた。
「パチュリー様!お客様です!」
そう言うと、扉が開いた。
「ここからは私は入れません。パチュリー様はこの通路をまっすぐ進んでいった部屋にいます...
生きて帰れると良いですね...」
そう言うと小悪魔は煙になって消えてしまった。
「...どうやら着いたみたいだな」
「...ねぇ、魔理沙...」
「ん?どうした霊夢?」
「約束してほしいの...もし、自分の命の危険を感じたらすぐ逃げて。」
「え?」
霊夢からの急な言葉に魔理沙は固まってしまう。
「私は魔理沙に死んでほしくない。出来れば今ここで引き返してほしいけど、あなたはどうせ最後まで私に着いてくるんでしょ。
だから先に言っておくわ。
もちろん負けるつもりはないけど、万が一私がこれから戦うであろう、紅魔館の主に負けてしまった場合、すぐに魔理沙には逃げてほしい。」
「なっなんでそんなこと言うんだよ!
二人で異変の正体を突き止めて一緒に帰るんだろ!」
「でも!」
霊夢が声を荒げて言った。
「私は博麗の巫女だから、命を懸けてでも異変を解決しないといけないの!
でも、魔理沙、あなたはなんにも関係無いのに異変解決に着いてきて、博麗の巫女として、魔理沙の親友として、死んでほしくないのよ...」
「霊夢...」
霊夢は声が少し震えていた...
「霊夢、私だってお前に死んでほしくないよ!
だから、逃げるときはお前もつれて二人で逃げるからな!」
「え?」
「私たちはいつも一緒に異変を解決してきたんだ!
いつも通り、逃げるときは一緒に逃げようぜ!」
「...うん」
「よし、じゃあまず館の主には負けないようにしないとな...」
そう言いながら通路の奥へと進んでいく...
第五話へ続く
どうもころかろです。
東方幻想郷、第四話読んでいただきありがとうございました。
紅魔郷編も大体折り返し地点に入りました。
今のところ、次は妖々夢の小説を描こうと思っているのですが、紅魔郷編ほど長引かせるつもりはあまりないので、結構すぐ終わるかもしれませんが許してください~
という訳でまた第五話で会いましょう!




