第三話 いざ紅魔館へ!
※後書きに少し説明があります。後書きも読むことをお勧めします。
ここはどんなことでも、全てを受け入れてくれる場所。
その名は「幻想郷」
この話はこの世界のどこかに存在する幻想郷でのお話。
「先手必勝!くらえ!魔符『ミルキーウェイ』!」
大小さまざまな星形のエネルギー弾が門番を襲う。
だが門番は避けるような動きはせずそのまま弾幕は命中した。
「イタタタタタ!!!」
たちまち門番が叫び声を上げながら動き出した。
「なに?あんた起きたの?」
「ん? ん? あんた達誰?」
「誰とは何よ! あんたが攻撃してきたんでしょうが!」
「えー? 私寝てたんですよ。 攻撃したわけないじゃないですか!
というか何であなた達ここにいるんですか?ここは紅魔館ですよ。」
「だーかーらーその紅魔館に用事があるから入らせてくれって言ってんのよ! あんたの名前は?」
「紅美鈴です。 紅魔館の門番をしていて、気を使う程度の能力を持っています。 ちなみにどんな用事で?」
「私、博麗の巫女をやってるんだけど、この紅魔館から赤い霧が出てて幻想郷のバランスが壊れちゃうからやめてほしいって主犯にお願いしに行くところなのよ。」
「お客様申し訳ございませんが、お嬢様は今、少しお取り込み中でして、もう少し後でもよろしいでしょうか?」
「いや、今すぐじゃないとダメね。」
「そうですか、では、力ずくでも帰ってもらいます!」
「やっぱりこうなるのね…でも、望むところよ!」
「いきます!彩華『虹色太極拳』!」
虹色の弾幕の衝撃波が周りに広がる。
その弾幕の中を美鈴は素早く接近してくる。
「ヤベッ弾幕が邪魔で移動がうまくできないっ」
その時、美鈴の拳が魔理沙にヒットする。
ドドドドドドと絶え間なく10連撃をくらい魔理沙は吹き飛ばされた。
「あんた、魔理沙に何してんのよ! 境界『二重弾幕結界』!」
赤と白の2種類の弾幕が囲うように美鈴を狙う。
「次はあなたよ!華符『彩光蓮華掌』!」
美鈴の周りに花のような形に弾幕が出現したかと思うと、その花からさらに細かい弾幕が発射されていく。
この弾幕を避けることはかなり難しそうだ。
だがしかし、霊夢の二重弾幕結界が美鈴に避けられはしたものの大きく隙を作ることに成功した。
「そこだっ!夢符『二重結…」
「恋符『マシンガンスパーク』!」
突如横入りした攻撃によって美鈴も反応できず、まともにレーザーをくらい倒れてしまった。
「はぁ…やられるのが早いのよ魔理沙」
「ハハッ…すまんすまんちょっと油断しただけだって。」
「しかもラストの美味しいところ持って行ったじゃない。」
「さぁ何のことを言ってるのかわかりませんね〜」
こうして紅魔館の門番、紅美鈴を倒し、霊夢達は紅魔館の中へ入っていく。
庭はきれいに整えられていて、非常に美しい光景だった。日の光がもっと当たっていればもっときれいだったろうに、なぜ紅魔館の連中は赤い霧を出しているのだろうか…
こんなことを考えていると大きな扉の前に着く。
「魔理沙、準備はいい?」
「ああ バッチリだぜ!」
「…いくわよ!」
そしてついに紅魔館の中へ侵入することに成功した。
内装は洋風の赤色で、きれいな館でホコリ一つ落ちていないことを見るにかなり丁寧に掃除がされているらしい。
こんな広い屋敷なのに、掃除をしている人はかなりの重労働だろう。
すると中央にあった階段に一つの人影が現れた。
その姿はメイドの姿をしており、霊夢達に明確な殺意を持った目でこちらを見ていた。
「誰!?」
「どうも初めまして。私は紅魔館のメイド長をしております、十六夜咲夜と申します。以後お見知り置きを。
お客様には大変申し訳ないのですが、お嬢様は今、お取り込み中でして、侵入者には多少乱暴な手を使わせてもらいます。
霊夢達が戦闘態勢に入ろうとする時、もうすでに2人の周りには無数のナイフが投げられていた。
「!? 宝具『陰陽鬼神玉』!」
「!? 光撃『シュート・ザ・ムーン』!」
2人とも何とかナイフを回避するとすぐに攻撃に移っていく。
「神技『八方鬼縛陣』!」
「黒魔『イベントホライズン』!」
2人ともほぼ同時に弾幕を発射する。
しかし、瞬きする間に階段の上にいた咲夜は消えて、霊夢の背後へと移動していた。
「奇術『ミスディレクション』」
落ち着いた声でそう言うと霊夢達に向かってナイフが円を描きながら弾幕のように襲いかかる。
霊夢は急いで避けようとしたが、ナイフが、左足と左腕に刺さってしまった。
「ッッ!」
「霊夢!」
「あなたには味方を心配できるほど余裕があるの?」
「ハッ!?」
瞬きする間に次は魔理沙の後ろに回り込むと、思いっきり蹴り上げた。
「これでチェックメイトよ スペルカード発動 幻世『ザ・ワールド』」
この瞬間、魔理沙の360度全てに無数のナイフが投げられた。
「グッッ」
魔理沙が殺されると肌で感じ取った時、周りが光り輝き、魔理沙を囲っていたナイフが全て消えてしまった。
「!? どういうこと!? 確かに私は投げたはず…」
「違うわよ…投げられてなかったんじゃなくて、投げたナイフを全部消したのよ!
スペルカード発動! 霊符『夢想封印』!」
「クッ 幻在『クロックコープス』!」
また目の前に無数のナイフが現れる。だが霊夢はそのナイフを避けようとはしなかった。
「霊夢!よけろ!」
魔理沙が声をあげた頃にはもう回避が間に合わないほどまでにナイフが近付いていた。
だが、次の瞬間、霊夢に当たったはずのナイフは消えてしまっていた。
「なっ!?」
「れっ霊夢!どうしたんだ!大丈夫なのか!?」
「魔理沙、心配しなくても大丈夫よ。どうせあとは倒すだけよ。」
「幻幽『ジャック・ザ・ルドビレ』!奇術『エターナルミーク』!幻象『ルナクロック』!」
最後の足掻きか攻撃が一層激しくなる。だがどんな攻撃も今の霊夢には効かなかった。全て霊夢に触れた瞬間に消えてしまうのだ。
「もう…諦めなさい…」
「だがここで負けてしまえばお前達はお嬢様の元へ行ってしまう、それだけは阻止しなくては…」
「なら、一息に眠らせてあげるわ。」
霊夢の周りに3つの大きな光の球が出てきた。
「霊符『夢想封印』」
そうポツリと言うと3つの光の玉が咲夜を襲う。
咲夜にはもう回避する力は残っていなかった。
咲夜はまともに霊夢の夢想封印をくらい倒れてしまった。
「咲夜…あなたどうして…幻想郷に来てすぐの頃は異変に加担するようなやつじゃなかったでしょ…
なんで…」
霊夢の目には涙が溜まっていた。
「霊夢…私が幻想郷に来てすぐの頃、博麗神社の近くの森でルーミアに喰われかけていたことを覚えてる?…」
「ええ…もちろん…」
「あなたは私の命を助けてくれた。今ではとても感謝してるわ。
でもね、実はあの時、ルーミアに自分から喰われに行っていたの」
「え…」
「私は外の世界で殴られ蹴られ、何度も殺されそうになり、もう現実に希望を持てなくなっていたの。
だから死のうとした。
死ぬのは怖かったわよ。でもこのまま生きてなんの価値があるんだろうとふと思ったの、
その時、自然に死ぬ勇気が持てたの。でも直前で止められた。
霊夢、あなたに。その時は正直あなたを憎んでいたわ。
もちろん今はお嬢様に会うことができたきっかけとなって感謝もしてるわ。
でもね、今までずっと死への怖さで死ぬこともできず、苦しみからも解放されることもなく、
やっと覚悟ができたと思ったのにその覚悟を潰されて。
あの時の私が一番欲しかったのは『希望』だったの。お嬢様は私に希望を与えてくれた。
自分に居場所を作ってくれたの。その時、自分は一生このお嬢様に忠誠を誓いたいと感じたの。
それで紅魔館のメイドとなって、お嬢様の補佐を今までしていたの。
ごめんなさいね、せっかく命を助けてもらったのに無駄にしてしまってね。
最後のお願いよ。霊夢、魔理沙、どうかお嬢様と戦わないで、お嬢様にも二人にも傷ついてほしくないの。
お願い…」
咲夜は泣いていた。
人間が夢想封印をまともにくらってしまった場合、かなりの高確率で死に至る。
おそらく咲夜はもう助からない。
「お嬢様…寿命で死ぬまでは一緒にいますからという約束…守れなくて…申し訳ございません…」
最後にそう言うと力尽きてしまった。
「ねぇ魔理沙…本当にこの選択が合っていたのかな…?
私は咲夜をルーミアから守った方が良かったのかな?」
「幻想郷からみたらこの紅魔館の人たちは『悪』だ。
でも、悪だからといって、生きている価値がないわけではない。
あの時の霊夢の判断は正しかった。
結果は『悪』となってしまったが、それを選んだのは咲夜だ。
咲夜のことだ、悪になるとわかっていながらも紅魔館側に着いたんだ。
そのお嬢様というのは本当に咲夜の心を支えてくれていたのだろう。
でも私たちが今できることはこの紅魔館の主に話して赤い霧を収めてもらうことしかないぜ…
先に進もう…」
霊夢達は長い廊下を奥へ奥へと進んでいく。
咲夜の思いを背負いながら…
第四話へ続く
どうもころかろです。
これからはバトルシーンが多くなっていきます。そのため霊夢や魔理沙の攻撃技も必要になってきます。
ですが通常攻撃の技名がないと、どうにも書きにくく、原作が好きだという方には申し訳ないのですが、
スペルカードの何種類かを弱体化させ、通常攻撃として使用するものとしようと思います。
もちろんスペルカードの何枚かはそのまま必殺技として作品の中でも使っていこうと思います。
どうかご理解をよろしくお願いします。
東方幻想郷、第三話を読んでいただきありがとうございました。また、第四話でお会いしましょう!




