第二話 赤い霧の中で
ここはどんなことでも、全てを受け入れてくれる場所。
その名は「幻想郷」
この話はこの世界のどこかに存在する幻想郷でのお話。
「それで相談って何よ」
今、私たちはルーミアと別れて、大妖精とチルノを連れて博麗神社に一旦帰ってきたところである。
どうやら大妖精が何か相談があるらしいが…
「えっと…この森を抜けた先にある紅魔館という大きな屋敷があるのですが、そこの近くにチルノちゃんが行ってみようと言い出したんです。それで近づくだけだったら大丈夫だろうと思って一緒について行ったんです。」
「紅魔館って確か吸血鬼が住んでいるっていう噂のあそこか?」
「はい、それで紅魔館の近くに来て、チルノちゃんがせっかく来たんだったら中を少し見学してみようと言い出しちゃって…」
「なるほど、チルノなら言いかねないわね」
「それで、近くに門があったのでそこから入ろうとしたのですが、門番さんみたいな人がいて、不審者だと思われて怒らせたらいけないから、必死でチルノちゃんを止めたので、なんとか門番さんと戦闘になることは避けられたのですけど…
今度は空を飛んで塀の上から中に入ろうって言って、もちろん止めようとしたんですけど、止めようとした時にはもうすでに塀を超えていて、追いかけるために私も入ってしまって、チルノちゃんは大きな建物に向かって庭を飛んでいたので追いかけていたのですが、どれだけ長い間飛んでも建物にたどり着くことができないんです。」
「それはまた不思議な…」
「それで不思議に思って一旦、羽を休めるためにも庭に降りてみたんです。その時とても小さかったんですけど、小さな泣き声が聞こえたんです。」
「泣き声… それって人の泣き声か?」
「はい そのあと引き返してからチルノちゃんに泣き声が聞こえなかったか聞いてみても聞こえてこなかったらしくて…」
「なるほど、その泣き声が気になっているということか…」
「はい…」
「どうだ、霊夢この調査やってみないか?紅魔館なんて普段行くことがないから楽しいかもだぜ!」
「私はパス」
「なんでだよ!お前も紅魔館はあまり行ったことないだろ!」
「そうだけど…なんで異変が起こっているわけでもないのに私が動かなきゃいけないのよ」
「私も一緒に行ってやるから、誰かが困ってたら助けるのが博麗の巫女の仕事だろ!」
「あーもうわかったから空いてる時間があったら調べとくわ」
大妖精の顔が輝く
「あ、ありがとうございます!」
「へへっいいってことよ」
「なんであんたが誇らしげなのよ」
そんなことを言っていると、今まで外で遊んでいたチルノがすごい勢いで部屋に入ってきた。
「おぉチルノお前も話に…」
「いいから外見てみてよ!」
この瞬間何が只事ではないことが起きた気がして霊夢がすぐに障子を開ける。
その時、霊夢達の前に広がっていた光景は異様なものだった。
青空がどんどんと赤く染まっていっているのだ。それはまるで赤い霧に包まれていくような光景だった。
「魔理沙!異変よ!」
「任せとけ!」
そう言うと霊夢と魔理沙はすぐ神社から飛び出して行った。
「霊夢、この霧はどこから出てきてるんだ!?」
「方角的におそらく…紅魔館」
「紅魔館…と言うことは大妖精が言っていた泣き声ともなにか関係があるのか!?」
「わからない!けどまずはこの異変を解決してからよ!」
そうして霊夢達は森の上を飛んでいく。
しばらく進んでいくと大きな時計台のような建物が見えてきた。
紅魔館の周りは博麗神社の周りの森と違い、高い木が多くなっているので雰囲気がかなり変わっている。
「ここまで来るのは久しぶりだな… よしっどんなやつが出てきてもボコボコにしてやるぜ!」
「でもまずは話し合いで解決できるかどうかを確認してからだからね。」
「へーーい」
そうこうしているうちに紅魔館に着いたのだが…
「さぁどうやって侵入するか… 門から入るのが普通かもしれないけど、異変を起こしてるのに門番が部外者を中に入れるわけがないし、一旦ダメ元で塀を越えるルートを試してみましょうか。」
「OK! じゃあ早速レッツゴー!」
「あんた何でそんなテンション高いの?ってちょっと待ちなさいよ!」
「逆に初めて来る場所でこんな大規模な異変が起きたんだぜ!テンションが上がらないわけがないだろ!」
そう言いながら紅魔館の庭をすごいスピードで飛んでいく。
「でも大妖精が言ったような進んでも進んでも辿り着かないって言うのは本当なのかしら?」
そう言いながら飛んでいると魔理沙と霊夢の距離が段々と縮まっていく
結局、霊夢が魔理沙に追いついてしまった。
「えっ霊夢?」
「何?魔理沙?」
「私霊夢よりも先に飛び始めたよな?」
「うん」
「そして、飛行スピードだけだったら私は霊夢よりも速いはず。 そして私はずっと全速力で飛んでたはずだぜ。」
「えっ!? なのに私が魔理沙に追いついたってことは…」
この時、大妖精の言葉が頭の中に流れる
「どれだけ長い間飛んでも建物にたどり着くことができないんです。」
この言葉と霊夢が魔理沙に追いつくことができたことを考えると一つの仮説ができる。
霊夢は一つの弾幕を紅魔館へ向けて打ち込んだ。
しかし、弾幕は紅魔館に近づくにつれどんどんスピードを落としていき、ついには止まってしまった。
(やっぱり!)
「魔理沙!門以外から紅魔館に侵入することは不可能よ! 門に移動しましょう!」
「えっ! あ、あぁ わかった…」
すぐに霊夢達は引き返し、門の方向へ飛び始める。
「なぁ霊夢どうして門以外から紅魔館に侵入することができないって気づいたんだ?」
「私が紅魔館に向けて弾幕を打ち込んだでしょ。
その弾は何かにぶつかって弾かれるわけでもなく、どこかに消えてしまうのでもなく、紅魔館に近づくにつれスピードが遅くなって行ったのよ。
と言うことは、もし紅魔館の1人に、近づくほど速度を遅くする能力を持っている能力者がいれば、
私が魔理沙に追いつくことができたことも、魔理沙が私よりも先に紅魔館に近づいてスピードが遅くなっていたからと説明がつくじゃない!」
「た、確かに! さすが霊夢! たまにはやるじゃないか!」
「あんた何様よ」
そうして紅魔館の門の前に来るが…
「まぁやっぱりいるわよね…」
大妖精が言っていた通り、門の前には門番、赤髪の少女が立っているのだが…
「でもなんかあいつ少しおかしくないか? なんかよく首だけが動くというかなんか、眠たそう?」
「眠たそうじゃなくて寝てんのよあの門番」
「寝てるって、そいつ本当に門番か?」
「まぁでも私たちにとっては好都合よ。この隙に侵入しちゃいましょう。」
そう言い、できるだけ音を出さないように門番に近づく…
あと少しで門に手が届くというところで素早い攻撃が霊夢を襲う。
「ッッッ!?あっぶないわね!何すんのよ!」
「グゥ…」
「え?」
「おい霊夢こいつ今、寝たままで攻撃してきたぞ!」
「寝ているということは話が通じないからボコボコにしていいってことね。この博麗霊夢に手を出したこと後悔させてあげる。」
「霊夢、お前そんな好戦的だったっけ?」
「うるさい!いいから一旦こいつ倒すわよ!」
「そういうことならもちろんだぜ!」
第三話へ続く
どうもころかろです。今回は東方幻想郷、第二話ということで本格的に東方紅魔郷の内容に入っていきます。
第三話からは紅魔館の中に入っていく感じになると思います。これからどんどん内容を増やしていきますからお楽しみに!これからも東方幻想郷をよろしくお願いします!ではまた第三話で!




