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「原子手榴弾と家族のひととき」

モンスターの巣に凄まじいもんをやるレイアがあります。そして後半は家族とのひとときがあります

新たに仲間になったルウを加えて5人は人間では行けない場所に向かう


すぐ近くだということがわかったのでそこに行く


ざく…ざく…火星の地が砂や砂利に鳴り響く


もし迷子になってしまったら連絡船は届くので安心だ


とは言えどそこまで遠くはない。近くらしい。だから徒歩で歩く


宇宙、その他気候に強い一族なのでそのままの身で歩いている


アリスはアイリの側に。ロイは少し後ろに。そしてレイアはルウの側だった


「もう。ルウは少し離れていいのよ?」


「だって久しぶりのおかあさんだもん」


二丁ショットガンを腰につけて歩く


アイリはすっかり散歩気分なのか母アリスの手を握って歩いていた


「ママ、ルウお姉ちゃんも一緒だね」


「ええ。そりゃ親子だもの」


ロイは後ろから見ていて思う


(旦那さんはどこにいるのでしょうか?まさかもういないなんてあり得なさそうですし…)



「…あった。クレーターのところでたむろしてるモンスターが」


まるで魑魅魍魎。モンスターがかなりいてとてもじゃないが正面突破は厳しそうだ


「どうするこれ?ママ?」


「うーん。ちょっと量が多いわね」


「アタシでもさすがに疲れてしまうし…どうしたのおかあさん?」


レイアはひとつのものを持った形はパイナップル型をしたややでかめのおおきさ。アリスはすぐにわかる


「手榴弾!」


「そうよ。でもね。これはかなりやばいやつなの。今使うわ」


やばい?かなり?レイアは線をかつんと引き抜き、モンスターのいる方向へとなげる


「今よ!すぐに離れて!」


全員。急いで離れる。5秒だろうか。そして爆発が始まる


ぼおおおおおおおおおおおん!!


轟音、爆裂音、いや、どう表現したらいいのだろうか。ミサイルが直撃したとんでもない音だった


「きゃー!大きい音苦手よ!」


アイリは耳を塞ぐ


爆発が終わると粉々になった地形と煙があった


「あのー。レイア?これ、何?」


「原子爆弾の原理を応用した原子手榴弾よ。ひとつ念のために持っていったけどこれは良かったわ」


なんちゅーもんもってくるんだ…


「おかあさん念のためと言って変なもの持ってくるんだよね」


「さすがに生きているモンスターなんていないわよね…」


まだ驚いているのかアイリはやや動揺している


「原子ということはまさか放射能が…」


「え?アリスさんうちら放射能ダメだっけ?」


そう言うとレイアが言う


「大丈夫。これは爆発のみのもの。後で放射能でモンスターが大きくなるというのはないわ」


「だといいんですけど…」


レイアは見通して言う


「終わったわ。でも、もうこういう手榴弾はない。今後は普通のやつがあったら仕入れましょう」


レイアは歩く。みんなレイアの後に付いていった


「凄いものですね…確かにこれは殲滅力があります…」



「ありがとうございます。原子手榴弾なんて驚きましたが、これでモンスターが無くなったのは嬉しいです」


研究員がお辞儀する


「しかし…他の惑星でも似たような事例はあるかもしれません」


「それは大丈夫よ。宇宙でも地上でもなんでもやってあげるわ」


アリスは胸をたたいて言う


「研究員さん、他にどこかない?」


「そうですね…木星あたりがどうもモンスターがでているとの情報です。あそこは広い惑星なので根城になっているかと」


「木星ねえ…」


木星は広い惑星なのでちょっとイヤに感じたアリス


「行くなら行くべきだよ!アリスさん!」


ルウが言う


「わかったわ。後、私の旦那と他の一族も探しましょう。モンスターを倒すついでにね」


こうして次の目的地は決まった。そして目的もだ


「今日は疲れたでしょう。火星の施設でゆっくりとお休みください」


その言葉に甘えてそうすることにした



5人はそれぞれの部屋に通される。当然、ロイは一人、アリスとアイリ。そしてレイアとルウであった


まずロイ。通信器具を使いとりあえず所長に報告した


「そうか…火星にそんなモンスターがいたとは」


「不気味な敵でした。今後もこういうのが出てきそうです」


ロイはやや不安げに言う


「今後も報告もかねてモンスターの生態を言ってくれ。ある程度まとめたらそちらに送る。命を落とさないようにな」


「はい。戦えるアリスさんなどの後ろにいます」


真っ正面にみるロイ


「今彼女らは?」


「親子水入らずの時間を過ごしています」


所長はほほえむ


「わかった。いつでも何かあったら報告しろ。ではな」


「はい」


通信が途切れる



「うふふ、ママ」


「何?甘えんぼさん?」


アリスとアイリは部屋で一緒のベッドにいた


「ねえママ。アイリ、パパがわからないのよ」


「せっかく最後に会ったのにどこに行くかわからないものね」


アイリはぎゅっとアリスの手を握った


「アイリ、それを言えば良かったのにパパどこか行っちゃったから」


「近くにいればいいのよね。まさか遠くの惑星にいるとは限らないわ」


ぎゅっと手を握ったアイリは次は母の体に抱きつく


「アイリ。ふふ、かわいい子ね」


「ママとずっといたい…もちろん、レイアお姉ちゃんやルウお姉ちゃん、そしてロイお姉ちゃんも最高だよ」


顔が近い。2人は見つめ合った


「ママの目、ママの体、ママの武器、全部大好き」


「私だってアイリのこと、大好きだからね」


うふふ…2人は笑い合った


「いつかパパと会えるといいわね…」


「そうね。必ず会えるわ」



「おかあさん」


一方レイアとルウも同じように体をひっついていた


「もうルウったら。そんなに心配してたの?」


「だって…いくら離れていても思ったのはおかあさんなんだよ」


隣にいるルウは体と腕をレイアに絡ませた


「おとうさんのこと、まだ思ってる?」


「うん…本当なら一緒にいたのに亡くなったから…」


レイアの旦那は既にいない。理由は肺炎だったというが、環境に慣れない病気だとは言われた


「あなたは…強いわ。既に一族としての風格がある。だから安心したのよ」


そうは言っても、ルウはとても心配していた


「アタシ…それでもおかあさんのこと信じていた。いつか帰ってくることを。そしてこうやってくれることを」


ぎゅうっとルウは横からレイアの体を抱き寄せた


「あなたは反抗期、無かったものね」


「反抗しないといけないおかあさんじゃないわ…おとうさんもそうだけど、ずっとおかあさんのことを信頼してたんだもん…」


すっと、少しだけ腰をあげたルウ


「おかあさん、大好きよ」


ルウはレイアの頬にキスをした。レイアは恥ずかしい気持ちもなくとても嬉しい気持ちになった


「ありがとうルウ。これからも親孝行してね?」


「当然だよ。可愛くて愛しいおかあさん」



それぞれの家族の愛


それは絆のある一族でもあった



ここまで読んでくれてありがとうございます!

アリスとアイリ。そしてレイアとルウ。この家族は本家でも分家でも温かい家庭で育った一族です。なのでなんもしがらみも無く成長してきました。そういう家庭です

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