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第166話 ナイスな役割よ白星!

 おっと、いかんいかん。

 ターゲットを目の前にしているのに、話が逸れすぎた。


「今回、加工は姉御の紹介――マルチバース社による実験に後日、俺が協力をすれば加工費かこうひは無料と言う契約を取り付けました! 姉御が提案した所、むっちゃ良い食い付きだったからこそ実現したんです!」


〈なんか画期的かっきてきな発明を売り文句にした通販みたいw〉

〈でも良いな……。聞いてたらメチャ欲しくなったw〉

〈その性能がガチなら、あたおかも無責任な発言だったとは言えないレベルで安全に貢献してるなw〉

〈姉御、マジで超人じゃん。顔も広くてまれに乙女とか最高かよ。俺もシャインプロ目指そう〉

〈↑お、シャインプロ唯一無二ゆいいつむに例外男性れいがいだんせいアイドル配信者、あたおかに続く2号になるか?w〉

〈うん。こんなVRカメラ越しで視ても腰抜かしそうな迫力のユニコーンを、ず~っと抑えてる奴と同等になんかなれないよね!w〉


「ユニコーンの一本角をこのまま剥ぎ取っても、いずれ消えてしまう! 辛くもドロップアイテムを狙うしかない!――食べるなら兎も角!」


〈食べるなら兎も角www〉

〈そうだったw ダンジョン飯に関してはSランク開拓者も追いつけないトップランナーだったw〉

〈そうねw 魔石を取られれば消えちゃうし、武具加工だと魔素が徐々に霧散しちゃうらしいからなぁ。料理とはまた違うんだろうなw〉


「さぁ、それでは運命の耐久――第1回目!」


 場の説明と盛り上げは済んだ。


 後は――ドロップアイテムを落とさせるには、そのモンスターをオーバーアタックで倒すだけの強い攻撃が求められる。

 魔石は出ないけど……今回は、お金なんて二の次。


 俺が大言壮語たいげんそうごや無責任野郎と思われない為にも……旭柊馬に――父親に、ちゃんと同僚として協力をしている。

 危険の中にも安全を作り出そうとする姿勢で、保護者へ安心感を与える為にも!


〈あ、あたおかの足が白く光ってる!?w〉

神通足じんつうそくで空駆ける時の光をスゲぇ濃縮した感じだw〉

〈幻獣同士が戦ってるみたいwww〉

〈↑分かるw あたおかもイケメン過ぎて背景的に神聖感が増してるw〉

〈結婚式のライトアップより綺麗かもwww〉

〈旭深紅:成る程。良いね〉

〈伊縫美尊:深紅? 何が成る程なの? 何が良いの?〉

〈那須涼風:ぁあああ! お兄さん先生、早くやっちゃってください!〉


 お、おう?

 良く分からんけど……涼風さんが慟哭どうこくしながらコメントをしている気がする。


「滅びの、バースト――……なんだっけ?」


〈それはらめぇえええ!w〉

〈次回、ユニコーン死すwww〉

〈↑伝説のだぁあああwww〉

〈あああ! トワイライトのユニコーンが消し飛んだぁあああwww〉

〈↑おい、止めろ。怖くて寝られないよ……〉

〈↑あたおかに駆逐くちくされるのが怖い。俺は過激かげきなユニコーンのつもりはない。唯、ファンなだけなんだ……〉

〈えぇ……。マジでユニコーンが消し飛んでるじゃん〉


 ふむ。

 折角、幻想的で綺麗な風景だからとユニコーンのみを狙い撃ちしたけど――。


「――なにも落ちてない。外れっすね!」


〈そんなソシャゲのガチャ1連目を外したぐらいのテンションで言うなwww〉

〈こんなん、絶対に強敵だったじゃん! 本当に後進の教育に良くないってば!〉


 確かに、なぁ~……。

 配信映えする動きと説明ばかりだったからな。

 戦闘解説動画としては――最悪だろうな。


「あ! それなら川鶴さんに教えてもらった良い技が……」


 俺は川鶴さんから教えてもらったように配信リンク式腕時計を操作していく。

 そしてディスプレイを見ると――。


「――お、出た出た! ライブ配信のバナーに表示が出来たぞ! これで大丈夫なはず!」


〈『※良い子は真似しないでください』ってwww〉

〈そもそも真似が出来ないんだよwww〉

〈本当、突っ込み所しかないなw〉


 そんな事を言われても……。

 書かないで真似してからじゃ遅いじゃない?


「それにしても……やっぱり1発目では出なかったですね」


〈まぁ普通の開拓者でも10パーセントとかなんでしょ?〉

白星はくせいちゃん置いてくれば良かったのに……〉

〈確かに。どうせ抜けない刀なら、こういう時は置いてくれば良いのに。ぶっちゃけ邪魔でしょ?〉


『おい! お主ら、妾をあまり邪険じゃけんに扱うでない!』


「いやぁ……。白星と俺って、こんな関係ですけどね? 皆さんが思ってる以上に気の置けない仲と言いますか……。確率が下がるから来るなって、ポンと置き去りには出来ないですよ。装備品……とは思えないぐらい10年の絆がありますから」


『向琉、お主……。そうか、そこまで妾を……』


 俺の左腰で、白星はジ~ンと熱くなってる。

 ダンジョン内はそうでもないとはいえ、やっぱり知床は寒かったから助かる。


「白星、あったかぁい……。良いホッカイロだ」


〈成る程、それはホッカイロだったのか。じゃあ置いてけないわな。暖は大切だ〉

〈もこもこ、もふもふぅううう!www〉

〈ちょっと感動してたのに台無しwww〉


『向琉、貴様ぁあああ!』


「冗談だって。まぁ、これぐらい気の置けない仲なんです。もう一心同体っすね! アイテムドロップには疫病神やくびょうがみと分かりつつも、ダンジョンで一緒に居ないとか……考えられないっす!」


『あああ!? わ、妾を疫病神と申したな!? いいい、言ってはいけない事ぉおおお!? うわぁあああ!』


〈刀から水が垂れてきたwww〉

〈泣いてるのかwww〉

〈メチャ可愛いw アイテム狙いでは迷惑だけどw〉


『わ、妾だって意識的に漏れる魔素を抑えておるのじゃ! きっと普段よりはドロップ率が上がるはずじゃからぁあああ!』


 あ、そうなのか。

 それなら――いつか落ちそうかな。

 Sランクでも極低確率で落ちていたからね。


 ユニコーンと戦った感じ……。

 うん、いつか落ちる……かなぁ?

 落ちると良いなぁ……。


「でも白星が居て良かったよ。俺1人じゃ、また出現するまでの1時間を繋げないからさ!」


『うぅ……。わらわは偉大なる天狐てんこなのに……。話の繋ぎ役扱いしかされぬとは……』


 それからもコメント欄と一緒に、白星とたわむれる。

 やっぱ1人でずっと耐久より――居ると嬉しい存在なのは事実だよ?



本作をお読みいただきありがとうございます┏○ペコッ


この物語に少しでもご興味を持って頂けたら……どうか!


広告の下にある☆☆☆☆☆でご評価や感想を頂けると、著者が元気になります。


また、ブックマークなどもしていただけますと読んで下さる方がいるんだと創作意欲にも繋がります。


どうか、応援とご協力お願いします┏○ペコッ

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