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あなたの負けよ  作者: 早乙女香菜
1/5

え?パーティーですか?

人物名

主人公:メアリー

妹:ガブリエル

父:ジェームズ

母:アン

「お姉さま、私、そのブローチが欲しいなぁ」

「ガブリエル、やめなさい。何でも欲しがるのは悪い癖ですよ。」

「でもお母様、とてもすてきなんだもの」

「ガブリエル、これはおじい様から頂いたものなの、あげるわけにはいかないわ。」

「えーひどいぃ。ちょっとぐらいもらってもいいじゃあーん。」

「ガブリエル、はしたないですよ」

「そんなに怒るな、アン。お姉さんなんだから譲りなさい、メアリー。」

「はい。お父様。どうぞ、ガブリエル。」

「わぁありがとう。」

「では私はこれで失礼します。」



◇◇◇◇

またか、、、ものを奪われたのは。

最悪な一日だった。妹のガブリエルは私のものを欲しがり、奪っていく。

父はガブリエルを溺愛している。

私は何を買っても奪われつづけ、ドレスを買ったらそのドレスを、宝石をもらったら宝石を奪われてゆく。部屋に隠しても無駄だった。妹とその侍女たちが私が外出している際に、部屋の中からものを奪っていく。

実際、私の部屋には伯爵家の長女とは思えないほどにものが少ない。ベッド、大量の本が入った本棚、粗末な机といすだけだ。

ドレスも買っても奪われるため、着ているのは使用人が着るような服だ。それに、このような服しか持っていないのでパーティーにも行けない。それに、社交界ではガブリエルが私のことをとても悪く言っているらしいので、社交界での私の評価はとても低い。


だが、二つ良かったことがある。

一つ目はお母様が味方だということだ。

お母様は気が弱く、お父様に負けてしまうが、何かが奪われるためにごめんね、と謝ってくれ、抱きしめてくれる。人に愛されているということがとてもうれしい。

二つ目はガブリエルは勉強が嫌いということだ。、本などは恋愛小説でも持っていない限り奪われない。本がなかったらとっくに死んでいただろう。


そして最近私は対策を考え、実行した。


そう、たいしてものを持たないことだ。宝石もつけない、ドレスも使用人のようなものを着る、もしくはガブリエルの好みと正反対のものを着るなど。すると、奪われることが減ったのだ。


最近はだいぶ暇になっている。本をあらかた読んだし、ガブリエルと会いたくないから廊下も歩きたくない。侍女に本を買ってきてもらうが、わたしがものを欲しがっていると聞くと、ガブリエルが部屋をあさるからいやだ。

寝ることしか解決方法がない。


コンコン


?ノック?誰だろう


「どうぞ」

「失礼します。旦那様からお話があるということで書斎へ来るように、と。」

「わかったわ。ありがとう。」


お父様から話?何だろう


コンコン


「失礼します。メアリーです。」


ガチャ


来るの久しぶりだなぁ~。ってガブリエルもいるじゃん。げぇっ


「来たか。話というのはな、王家主催のパーティーの招待状が来てな、絶対に参加するようにと。もちろんメアリー、お前もだ。」

「はい」

「お父様、王家主催のパーティーということは皇太子さまも来るのかしら?」

「ああ、今回はほとんどの貴族、王族が来る。皇太子も来るだろう。」

「えー素敵だわぁ話はこれで終わり?ドレスを仕立てなきゃ」

「ああ、これだけだ。二人とも、部屋に戻りなさい」

「はい」

「はぁい」


絶対に行くということはドレスが必要だな、、、どうしよう。奪われるでしょ。絶対。


あーほんとにどーしよ。

読んでいただきありがとうございます。初投稿です。

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