表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
炎風吹きすさぶ ~最古の八騎士~  作者: dobby boy
タワーゲーム
93/108

第93話 歓びを隠し切れない笑い

【これまでのあらすじ】

 濡れ衣を着せられチームBIOを追放されたレジスタンスエージェント バイオは、真実を探すため、グリと共に、Crystal Tower を登る。

 最上階で、バイオ、グリ、魔星のふじ、kurokirbyがオニキスストライク取得し、オニキスシールドの破壊。そして遂に、コントロールポータルは青と化す。

 遂に、念願のオニキスシールドを取得し、目的を果たしたと思った瞬間、コントロールポータルにオニキスシールドがセットされ、巨大なCFが作成されるのであった。


 誰もにとって不測の事態。

その中にあって不気味に響き渡る声。


 それは、歓びを隠し切れない笑い声に聞こえた。


この状況で何を笑うのか?

この状況で何がそんなに嬉しいのか?


 理解を超える思いが、その声を殊更不気味に感じさせた。



 響き渡る不気味な笑い声の主に、憤怒の声を浴びせかけた男がいた。


 その男、百八の魔星の一人にして、天狼星のkurokirbyは、スキャナを睨みながら怒鳴りつける。


「オニキスシールドをセットし、リンクを引いたのは貴様か。

 このリンクは、どこに向って引いた?


 答えろ!

 

 グリ!!!」


 kurokirbyの言葉に、信じられない想いのバイオはスキャナで、コントロールポータルにセットされたオニキスシールドを確認する。

 そのオーナーは、、、


 kurokirbyの言う通り、グリであった。

挿絵(By みてみん)

「ば、ばかな、グリさん。これは一体。。」

 バイオは、通路を床に向かって悠然と歩き続けるグリに向って、平たい声を絞りだすのが精一杯であった。


 通路を歩き終え、床に上陸したグリは振り返り、kurokirbyを楽しくたまらないという表情で一瞥し、笑いながら叫んだ。

「kukukuku。

Whereにリンクを引いたか?


 いいだろう、教えてやろう。

 イングランド、チャイナ、オーストラリア、US、そしてペルーにあるセブンタワーズ(7つの塔)だよ。

 ワールドを沈めるCFの総仕上げのためにな!」

挿絵(By みてみん)

 グリの言葉に、目を見開くkurokirby。

「やはり、Crystal Towerを除く世界の7つの塔が緑になったというのは、貴様のでまかせだったのか。


なぜだ!なぜそんなことを!


貴様は一体誰なんだ!!」


 グリは、大きく肩を竦ませ、

「ユー。本気で言っているのか?

トレジャークラスの鈍さだな。


 ドージェとやらに聞いているはずだろう。


 このCrystal Towerを青にして、ワールドを沈めようとしているのが誰か。Nーー。」


 kurokirbyは、表情を強張らせる。

「ま、まさか、貴様。。」


 kurokirbyの言葉に、かぶせるグリ。

「So.八騎士だよ。」


 グリの言葉に、混乱のバイオ、

「グリさん、何を言っているんだ。」


 ふじも普段とは異なる声を絞りだす。

「ゆくし(冗談)はそれくらいにしておくさー。


 やー(あなた)もおいらも、オニキスシールド自体が目的で共闘したさー。

コントロールポータルにセットしたのは、指が滑ったんだろ。さー?」


 右に姿勢を転じ、バイオとふじに視線を向けるグリ。

「kukukuku.


オニキスシールド自体が目的?

確かにそう言ったNa。


 バット、それは、kurokirbyを出し抜くという共通の目的のもと、仲間意識を作り出し、ミーの意図通りに動いてもらうためのライ(嘘)だよ。


 ユーは、ミーの思惑通りうまく踊ってくれた。

サンキュー(感謝する)。」


 3人のやり取りを見たkurokirbyが、尋ねる。

「グリよ、貴様、ふじも、そしてバイオすらも騙していたのか!


目的のために!


まさに、嘘に嘘を塗り固めて来たのか!」


 満足そうに微笑み、頷くグリ。

「イエーース!


ユーたちとプレイした人狼、あれと同じだ。


ウエアウルフ(人狼)はミーただ一人。

立場が異なるビレッジマン(村人)たるユーたちに、正体がばれない様に、そして、ミーの思惑に反しないように誘導する。


こいつは、中々にボーン(骨)が折れた。


 バット、その甲斐はあったがな!」


「理解した。

だがな、貴様の思い通りにはならんよ。

貴様は、”インフィニティリンクアンプ”は手に入れていたが、”アンチウイルス”は持っていねえ。


 一時間後反転すれば、元通りだ。

 万が一の保険が生きるってやつだ。」

 いつもの冷静さを取り戻したkurokirbyが宣言する。


「Ah.ユーのバックアッププランな。


アイムソーリー(残念だが)、インポッシブルだ。」

 グリは、冷ややかに言い放った。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ