表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
炎風吹きすさぶ ~最古の八騎士~  作者: dobby boy
タワーゲーム
83/108

第83話 エアロック

【これまでのあらすじ】

濡れ衣を着せられチームBIOを追放されたレジスタンスエージェント バイオは、真実を探すため、グリと共に、Crystal Tower を登る。

Crystal Towerを守護する百八の魔星の頭領ドージェが行方不明であることが判明し、ドージェ捜索の協力を申し出る。

捜索中、グリは2人だけであることを確認し、バイオにCrystal Tower に隠されたレアアイテム”オニキスシールド”取得を提案するが、その事をふじに聞かれる。

ふじは、自分の目的もオニキスシールドであることを告白し、グリは、自分は過去に八騎士の対抗組織に属していたが、オニキスシールド取得のため組織を抜けたことを告白する。

最上階で、コントロールポータルを警護するしろとkurokirbyの元にふじが現れ、しろと警護の交代を申し出、しろは階下に。

入れ違いでバイオと共に現れたグリはCrystal Towerに迫る危機をkurokirbyに訴え、kurokirbyはしろと協議し、2人をコントロールポータルに案内するのであった。


 コンソールのロックを解除し、気密扉※1のハンドルを右に回すkurokirby。

それを、後方からふじ、バイオ、グリの3人が見守っていた。


 回し終わったkurokirbyが重厚な扉を、腰を入れ引き開け、3人に付いてくるように促す。


 扉の向こう側は、30m程の直線の通路となっており、行き止まりにもう一つ気密扉が見える。

3人が通路に入ったことを確認し、kurokirbyは、通ってきた気密扉を閉じ、ハンドルを右に回して施錠した。


 疑問を感じたバイオが尋ねる。

「なぜ、扉を閉じるんだ?」


「奥の気密扉が見えるか。

あれを開けると、コントロールポータルがある屋外に出る。」


 kurokirbyの言葉に、グリが驚き、

「What?

屋外だと!コントロールポータルはCrystal Towerのインナーにあるのではないのか!」


 kurokirbyは首を左右に振り、

「元々は、屋内にあったものを外に移動したんだ。

防衛面を考慮してな。


そして、扉の外は、高度2,000mだ。

気圧は、屋内の80% 0.8気圧。

この通路で、減圧して外と同じ気圧に調整しねえと、開けた瞬間、気圧差で発生する台風並みの突風で2,000m下の奈落に吹っ飛ばされちまうのさ。」


「つまり、この通路はエアロック※2になっているというわけか。」


「そういうことだ。

減圧が終わるまでに、こいつを付けるんだ。」

 通路の左端に固定された手摺にひっかけてあるフックを指さすkurokirby。


 フックに繋がるロープ、そしてその先にあるもう一つのフックが接続されたベルトのようなものを手に取ったバイオ、

「こいつは何だ?」


 先に手に取ったkurokirbyは、ベルトのようなものを自分の胴に巻き付け、腰から分岐したベルトを股間に通した。

「安全帯※3だ。

さっきも言ったが、外は高度2,000m。

こいつをつけずに、外に出ることは安全上、許されねえ。」


 kurokirbyの言葉にバイオとグリは、頷き、見よう見まねで安全帯を装着した。


「そろそろ、減圧が終わったころだ。

外への扉を開ける。」

 高度2,000mの屋外に通じる気密扉のハンドルを右に回しながらkurokirbyは呟いた。

挿絵(By みてみん)


※1.気密扉:空気の流出入を防止する気密性を備えた扉。


※2.エアロック:圧力容器内の気圧低下と空気の損失を最小限にしつつ、人間や物体などを圧力容器の内外に通過させる装置である。エアロックは2枚の気密扉が順に並ぶ構造となる。


※3.安全帯:高所作業の際の墜落防止用のための個人用保護具。フルハーネス型安全帯と胴ベルト型安全帯がある。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ