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炎風吹きすさぶ ~最古の八騎士~  作者: dobby boy
タワーゲーム
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第61話 チームBIO解散の経緯

【これまでのあらすじ】

 濡れ衣を着せられチームBIOを追放されたレジスタンスエージェント バイオは、真実を探すため、グリと共に、Crystal Tower を登る。

 百八の魔星の一人、地巧星の不二(ふじ)の案内でチームBIOのサブリーダー ハートオブクイーンと再会する。

 だが、自身が知る男であるはずのハートオブクイーンが女であることに動揺したバイオは、ふじに再確認するも、逆にバイオこそチームBIOメンバーを騙っていると詰問される。

 状況を整理するため、ふじがハートオブクイーンにチームBIO解散の原因を尋ねるのであった。


 前方に大きく盛り上がったバストを、下で腕を組むことで、さらに上に持ち上げながら、地勇星ハートオブクイーンは、ハスキーボイスで話し始めた。

「誰からかは覚えていないけど、Crystal Towerの最上階でレアアイテムが手に入るという噂を聞いた。

 その効果から、チーム力が上がると判断した私は、チームリーダー、そしてスペードオブエースとともにここに来たんだ。


 三人で試練を受け、認められ、頭領の話を聞いた。

 その内容に衝撃を受けた私たち三人は話し合い、ここに残り、義勇兵として共に闘う事を決めたんだ。当初の目的はどうでも良くなってね。


 そのとき、チーム解散を決め、地上のメンバーに伝えた。

 これが、チームBIO解散の経緯であり、原因だ。」


「ウエイト!

 では、チームリーダーもユーの言うスペードオブエースもここにいるのか?」

「それが、事実なら2人に会わせろ。」

 グリとバイオは勢い込んで、ハートオブクイーンに要求した。


「会ってどうする?

 リーダーに嵌められたっていう、あの与太話をまたするのかい。」

 鋭い眼光をバイオに向け、クイーンは尋ねる。


「分からねえ。

 だが、そいつらの顔を見ることで、何かが分かるかもしれねえ。」


 バイオの答えに、挑発的な笑みを浮かべ、

「フン、まあ、いいさ。

 私たちとの勝負に勝てば、頭領に会う権利が得られる。

 その時に、2人にも会わせてやる。」


 クイーンの言葉に、緊張の面持ちを浮かべたバイオは、

「その言葉、嘘はないな?

 勝負か。いいだろう、どういうものだ?」


「あんたらのエージェントとしての実力を見せてもらう。

 2対2のクラスター戦※1だ。

 このフロアーにあるポータルのどれかが対象となり、10分間のどこかの計測ポイントでキャプチャしたほうにポイントが入る。」


「HEY.バイオ、聞いたか。

 ようやっとこさイングレスでのマッチアップだ!」


「ああ。

 偽クイーンよ、2対2と言ったな。

 お前と共に、俺たちと闘うのは誰だ?」


「おいらさー。」


 それまで、両者のやり取りを黙って聞いていた、ふじの突然の言葉に、バイオは戸惑いながら尋ねる。

「な、ふじお前が?

 お前、調理担当要員じゃあなかったのか?」


「ああ、言うタイミングが無かったさー。

 改めて、名乗るさー。

 おいらは、地巧星の不二(ふじ)。クイーンと同じく実力査定担当の四天王の一人さー。」

挿絵(By みてみん)

「なんだと!!」

 驚きに、顔を見合わせるバイオとグリであった。




 ※1.クラスター戦:イングレスの背景となるストーリーに基づいた大規模イベントである「アノマリー」でも採用されるイングレス対決のルールの一つ。

 特定の時間内で、どこかの計測ポイントでポータルを持っている陣営にポイントが入る。


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