表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
炎風吹きすさぶ ~最古の八騎士~  作者: dobby boy
タワーゲーム
57/108

第57話 クイーンの元に

【これまでのあらすじ】

 真実を探すため、Crystal Tower を登るバイオとグリ。

 空腹の2人にもっこすを振舞う謎の男。彼こそが、新たなる百八の魔星、地巧星の不二(ふじ)であった。

 戦いではなく話し合いを要求するふじと、胸襟を開いて話し合うバイオとグリ。

 バイオの目的であるハートオブクイーンは、百八の魔星の実行部隊の頂点である四天王の一人であり、彼に会うことは魔星加盟の査定を受けることを意味すると、ふじは言うのであった。


「ハートオブクイーンが実行部隊の頂点である四天王の一人だと。」

 突然の事態に驚くバイオは、ふじに問いかける。

「四天王とは何なんだ。

 魔星の組織体系はどうなっているんだ?」


 ふじは、静かにバイオに語りかけた。

「頭領を頂点に、

 戦略、軍略を司る幹部。

 そして、実行部隊さー。

 実行部隊の頂点が四天王。四天王配下に部隊が8つ。


 幹部と、実行部隊の査定を通ったものは、頭領と会い、彼が認めたとき、新たなる魔星が誕生するのさー。」

挿絵(By みてみん)

「既に108人いるのに、さらに増やすのか?」


「ああ、百八というのも方便さー。

 実際は90弱というところさー。」


 組織の話を聞いたグリが、疑問を口にした。

「Fumh. で、頭領とはどういうガイだ?」


「それは、おいらの口からは言えないさー。

 その正体は誰も知らないさー。

 素顔は仮面で隠されている。」


「マスクだと?

 それは、メタファーではなく、リアルにマスクをかぶっているということか?」


 グリの問いかけに、ふじは、冷静に答えた。

「そうさー。

 だが、今やったー(あなたたち)が興味があるのは頭領ではないはずさー。

 おいらについてくるさー。

 クイーンが待つ実力査定のための階に連れて行ってやるさー。」


「ありがてえ。

 あんたの言葉に甘えるぜ。」


 謝辞を伝えるバイオに対して、グリの諫言。

「ウェイト!バイオ。

 裏切りの相をもつ、このフジというガイをミーはトラストできん。」


「グリさん。

 ここまで来れたのは、あんたのおかげだ。感謝している。

 だが、俺は奴に会うチャンスがあるなら、そこに危険であったとしても、見逃すわけにはいかねえ。

 行った先で、あんたの言うように罠が仕掛けられていたら、俺のすべてをかけてあんたを守る。

 だから、頼む!」


 バイオの真摯な目を見たグリは、溜息をつき、

「オールライト!

 そうだな。そもそものパーパスはクイーンに会うこと。

 ここで、トラップを恐れたところで、他にメジャーがない以上進むしかない。

 ユーのいう通りだ。」


「ありがとう。グリさん。


 ふじ、ハートオブクイーンの元に案内してくれ。」


 2人を交互に見たふじが、顎をしゃくった。


 ふじの後を追い、奥の部屋に入ったバイオは、工場のようなオートメーション化された調理施設を横目に、右奥の扉の先のエレベーターに乗り込む。


 バイオの次に、グリが乗り込んだのを確認したふじが、ボタンを操作すると扉が閉じた。


 そして、エレベーターはゆっくりと、だが確実に目的の階に3人を連れて行くのであった。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ