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炎風吹きすさぶ ~最古の八騎士~  作者: dobby boy
タワーゲーム
52/108

第52話 目的の扉

【これまでのあらすじ】

 鉄壁の男vahohoとともに、海底トンネルを通ってCrystal Tower地下ドックに到着した和田美咲。

 直通エレベーターで到達した部屋では、武装ドローンがイングレスをプレイしていた。次のフロアへの直通エレベーターに通じる扉を開くためには、イングレスの協力プレイが必要だと言うのだが。


「よし、そんじゃ行くか! おっさんが守るポータル、つまり、開けるべき扉はどれなんだ」


 美咲の問いかけに、vahohoは鷹揚に答える。

「入ってきた扉の対面に位置する扉だ」


「私ら、どの扉から入ってきたんだっけ? どの扉もおんなじ形で、部屋にも目印無いから分かんなくなったよ」


 聞いたvahohoが、目を見開き焦りの声を上げる。

「な、なんだと。お前も分からなくなったのか? 俺も、話したり考えたりしているうちに、方向が分からなくなっちまった。

 ぬかったな。エレベーターを降りたときに、ポータル名を確認しておくべきだったな」


 天を仰ぎ、右手で両眼をおさえた美咲が、呆れた口調で尋ねる。

「。。おっさん。。勘弁してくれよ。。

 それで、入る扉が違っていたら、どうなるんだ?」


「この部屋に繋がるエレベーターは、決まった部屋と双方向で行き来するようになっている。入って来た扉に入れば、地下ドックに戻される。

 まあ、これが一番ましだ。もう一度、エレベーターに乗れば、ここに戻ってこれるのだからな。

 問題は、他の六つの扉に入った場合だ。この場合、この部屋と同じ仕掛けの部屋への直通エレベーターに乗せられる。行った先の部屋で、入ってきた扉に乗って、ここに戻ってくる必要がある。当然扉を開くには、この部屋と同じ仕掛けをクリアしなければならねえ。

 ただ、違うのが、ドローンの数だ。この部屋の設定は、人数×三だが、人数×一~人数×六の六通りの設定の部屋のどこかに行くことになる」

挿絵(By みてみん)

 聞いた美咲は、かぶりを振って聞き返した。

「ちょっと待てよ!? 人数×六って。十二体ってことか。そんなの流石にクリアできねえだろ。なんとか、人数×六の部屋、それに人数×五の部屋の二つだけは外さないと」


「その通りだ。×六の部屋に入ったが最期、出ることが叶わず、干からびてミイラになることだろうさ。そして、厄介なことに、目的の扉の両隣が×五と×六の部屋への扉だったはずだ」


「なるほどな。一つ思ったんだけどさ、この部屋に来た後、右回りに一つ一つ扉を調べたじゃん。全部開かないって気付いたのは、少なくとも八以上調べたからなんだよ。

 何回調べたか覚えてないんだけど、八か九か十のはずで、十一以上は調べてないはずなんだ。で、調べ終えてから場所を移動していないから、今私の後ろにある扉は、最初の扉か、その一つ右隣か、その二つ右隣のどれかのはずだ」


「そうか! でかしたぞ。後ろの扉のポータル、うむ、ポータル名は”北西の扉”か。

 少なくとも、”北西の扉”の先は、×五と×六の部屋じゃない。運が良ければ、地下ドック行き。悪くても、×一~×四の部屋だ。

 それなら何とかなる! 俺は、今から”北西の扉”をキャプチャして、エンライテンドドローンの攻撃から守る。俺が守っている間に、お前は他の七つのポータルをすべて攻撃して中立化しろ!」


 vahohoの言葉と同時に、美咲は”北西の扉”の対面に位置する”南東の扉”に向かって駆け出した。


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