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炎風吹きすさぶ ~最古の八騎士~  作者: dobby boy
タワーゲーム
38/108

第38話 天敬星の男

【これまでのあらすじ】

 真実を探すため、Crystal Tower を登るバイオとグリ。

 一階に続き二階の試練を突破し三階に到着。

 三階の直通エレベーターで到着した階に待つのはCrystal Towerを守護する百八の魔星が一人、天狼星のkurokirby。上階突破をかけ、彼と人狼で勝負する。


 ~人狼~

 村人陣営と人狼陣営の2つに分かれたプレイヤー達が、それぞれの陣営の勝利を目指して戦うゲーム。

 ゲームの最初に、役職がプレイヤーにランダムに割り振られるが、その役職は、自分だけしか見ることができない。

 特殊能力を発動する夜のターン、話し合いの昼のターンを交互に繰り返して進める。話し合いの場では、役職詐称を含め虚実入り交じった発言が可能。主な役職は以下である。

 ・人狼:夜のうちに村人一人を食い殺す。外見上、村人と区別がつかない。

 ・預言者:村人の一人だが、特定の一人が人狼か否かを見分ける能力を持つ。能力を使う時間帯を昼とすることも参加者の合意があれば可能。

 ・村人:特殊能力は無いが、昼に人狼、預言者を交え全員で話し合いを持ち、人狼とおぼしき一名を処刑する。



「Hey! kurokirbyよ! こちらは二人、そちらは一人。人狼では勝負になるまい。どうするつもりだ?」


「俺の強敵(とも)にも加わってもらう! 入れ! 出番だ!」

 kurokirbyの絶叫と同時に、奥の扉が勢いよく開き、一人の大男が入ってくる。


「くろかびさぁ、待ちくたびれもうした。おいも、入ってよかね」

 入って来た大男は、大人(たいじん)風の外見に相応しい重々しい声で言った。


 唖然とするバイオとグリに気付き、頭をかきながら、

「こいは、いかん。失礼しもした。客人に挨拶もせんと。おいは、百八の魔星が一人、天敬星のしろでごわ。くろかびさぁは、おいの同胞(はらから)でごわ」


 しろと名乗った大男には、敵意がみじんも感じられなかった。それどころか、柔らかな、それでいて強い雰囲気に気付かぬうちに惹かれたバイオとグリは、旧知の友に対するように、挨拶を交わした。


「Hey! ミスターshiro。ミーはグリ。ヨロシク頼む」


「しろさん、バイオだ。む、しろとクロカービーだと。白黒コンビか」


 バイオの軽口に、kurokirbyが激怒した。

「やかましー! とっとと始めるぞ! 二対二のチーム対抗で人狼をやる」


「人狼のチーム対抗戦だと? どうやるんだ?」

 好奇心を隠しきれない響きでバイオは尋ねた。


「通常と同様にランダムに人狼1、預言者1、村人2を割り当てる!

 ただし、チームメイトもお互いに何が割り当てられたかは、分からねぇ!

 人狼がいるチームは、村人を残り一人まで減らせば勝ちだ!

 人狼がいないチームは、人狼を処刑すれば勝ちだ! 分かったか!」


「おもしれぇ」

 kurokirbyの説明に、興奮を抑えきれないバイオであった。


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