第三話 転生 後編
お待たせしました
短刀が俺の左首に迫っている、俺はとりあえず首をかしげて短刀をよけると短刀を持っていた右手首をつかむと思いっきりひねりあげる、メイドは痛みで顔をしかめるが短刀を落とさないので手首を折る。
バキっと俺が折れる音がするとさすがのメイドさんも悲鳴を上げながら短刀を落としたので手首を掴んだまま体制を低くして逆の腕でメイドの両膝をすくいあげるように腕を振るう。
メイドの体制を崩してから手首を離すと右ひじで、がら空きになったメイドのみぞおちに叩き落す。
「黒野流格闘術 初伝 天地」
「グハッ」
とメイドから苦痛の声が漏れる。
俺はメイドが落とした短刀を拾い上げるとメイドに馬乗りになる。
短刀を逆手に持ち替えてメイドの首元に刃を突き立てる。
「お前、なにが目的だ。何が目的で、俺を襲おうとした。答えろ!!!」
と怒声を上げる。
するとドアのほうから拍手が鳴り響いた。
全員の視線がドアのほうにむく、そこにいたのはさっき俺たちの部屋を用意してくれたあの女の人だった。
俺は立ち上がって短刀を女の人に向けた。
「あんたがこのことを仕組んだって解釈でいいか?」
「その解釈であっていますわ、私があなたを襲えと命令しました」
その言葉を聞いた瞬間、俺は短刀を投げつけた
俺が投げつけた短刀は女の人に当たる瞬間に何かによって弾かれた。
弾かれた短刀が跳ね返って俺の足元に突き刺さる。
女の人はその場から動いてないし、何か武器で弾いたわけでもない。
短刀が女の人に当たる直前に”何か壁のようなものにぶつかったような感じ”だった。
このことから考えられることはただ一つ
「魔力防御か」
魔力防御、ゲームでは魔法に対する攻撃を防ぐものだがライトノベルでは魔力を体の外に放出して
その魔力の密度が高ければ物理攻撃を防ぐことができる。
さすが、そういうところはクラス転移ものと変わらないな
俺は足元に刺さっていた短刀を拾い上げて短刀をもう一度向ける。
「もう一度聞く、俺を襲ったのはなぜだ」
「あなたがこの状況に対して一番冷静だったからです」
あ、そういうことだったのね。それはそれは、、、とんでもなくクソ迷惑なことだよこの野郎!!
でも俺が冷静だったからで襲われたのか・・・・・・・・でもそれが理由ってあほだろ!!
ただの自業自得じゃねぇか!!!!
なんかもうごめんなさい本当にごめんなさい。
「なるほど、理由はわかったけどはい、そうですかって納得できるわけないだろ。それに理由が単純すぎるだろ、単細胞かお前」
と少し毒舌に返すと女の人は一瞬目を見開いたがすぐにフフッと笑うと
「あなた、だいぶ面白い人ですね」
「ありがとよ、よく言われるんだ」
軽いジョークを交えながら返す、そしてふと思い出したことがあった
「そういえば、話があるとか言ってたな。この世界の話か?」
というと女の人はコクンとうなづいた
「そうです、今からこの場にいる皆様にはこの世界のことについて話したいt」
「あ~ちょい待ち」
と俺は女の人の話を遮る。
「何ですか?」
といきなり話を遮ったので首をかしげる
「ここから先に話にこいつらを巻き込むのはやめてくれ」
その瞬間、またまた場の空気が凍り付いた。
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