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転移してきた勇者はエルフとケモミミがお好き  作者: 雑作家ミナト
プロローグ
2/7

第二話 転生 前編

 光が徐々に弱くなっていき、視界がもどってきた

 何度か瞬きをして徐々に視界が戻ってきた、最初に視界に入ったのは俺と同じように瞬きを繰り返すクラスメイト達で、瞬きを辞めた瞬間に徐々にクラスメイトはあまりにも唐突すぎる光景に全員の思考が止まっている。

 情報を収集するために辺りを見渡す。

 今現在視界に入っているのは石造りの少し豪華な装飾がある部屋だけだった。


「よ、ようこそおいでくださいました。勇者様」


 突然、声がしたほうにクラスメイト全員が振り向いた。

 そこにいたのは、肩で息をしている金髪で白いドレスを着た女の人と白髪だが眼光が鋭く威厳がありそうで高そうな服を着ているおじいちゃんの二人がいた。


「ふぅーー、ゴホン!突然なことで驚かれているかもしれません。私たちのことを助けてもらえないでしょうか」


 と丁寧な口調でしゃべった後に頭を下げてきた、俺たちが反応に困っていると女の人は話を続けた。


「今、人類に災厄が降りかかろうとしています。人類を救うために私たちは神に祈りを捧げ続け、この災厄に対抗できる存在が現れるのを、そしてついに神からのお告げをいただき皆様をこの世界に召喚させていただきました。」


 いきなりそんなことを言われたせいでクラスメイト達は、情報量が多すぎて理解が追い付いていなくてみんな口を閉ざした。

 そんな中、俺はとても落ち着いている。

 なぜなら、この展開は異世界転移系小説ではお約束なのである。

 この手の小説やライトノベルは読みつくしている。

 だからこの次の展開として出てくるのは


「あ、あの俺たちは元の世界に戻ることはできますか」


 そう声を発したのは 赤城 亮平(あかぎ りょうへい)俺たちのクラスのクラス委員長であり俺の9年来の親友である。

 この手の転移系の小説に関して必ずと言ってもいいくらいに委員長キャラが出てくる。

 こいつは昔からそういうやつなのだ。

 すると、女の人は申し訳なさそうな顔をして


「申し訳ありませんが、今現在では皆様を元の世界に返すことはできません」


 その言葉が放たれた瞬間、この場の空気が一気に冷え返った。

 あーーなんとなくそう思ったけどここもお約束か、だろうな。

 そういう展開になると思った。

 だって、お・や・く・そ・くだもん。俺は頭の中でそう結論づけて、現実に向き合おうとしたが他のクラスメイトはそうは行かなかったらしい。

 ほかのクラスメイトはその言葉を聞いた瞬間、どよめきが生まれた。

 あちらこちらで泣いている人の声が聞こえる。

 いきなり変なところに連れてこられて助けてほしいなんて言われてあ、はいやりますなんて奴はどこのラノベ主人公だよ。

 普通の奴はこうなる。

 俺みたいに馬鹿みたいにラノベを読み込んでるやつにはご褒美かもしれない展開だけど、そういうものを読まない奴らにとっては地獄ような展開だろう。

 こっちの状況が伝わったのか、女の人は笑顔で


「勝手なことで、こちらのところまでいただいて混乱してらっしゃると思います。部屋を用意しておりますのでそちらでしばらくおやすみください。落ち着いたところでちゃんとした説明をお話しします」


 というと女の人はメイドさんを呼んで


「こちらの方たちをお部屋に案内してあげて」


 と指示するとみんな別々に分かれてメイドさんに部屋に案内されていく。


 部屋に案内されると、俺の入った部屋は俺を含めて亮平、大吾、明、そして俺のヲタ友の志摩 直輝(しま なおき)の男子五人と俺たちの担任の九重先生とクラスメイトの水沢 海空(みずさわ みそら)水無月 佳苗(みなづき かなえ)平野 美紫(ひらの みあ)の九人がいた。

 みんな、とても戸惑った顔をしていてうつむいている。

 なんだこの居心地の悪い空気感、なんとかこの空気感かえないと居心地が悪い。

 そう考えていると、先生が何か決意を決めた顔をしていた。


「だ、大丈夫よ、先生が何とかしてみんなを返してもらえるようにあの人たちに掛け合ってあげるから大丈夫よ」


 となだめるように先生は言った。

 先生もこの状況に戸惑っているはずなのに生徒のことを一番に考えられるのは普通にすごいことだと思う。

 すると、突然部屋のドアがノックされた。

 いきなりのことにみんなの視線が部屋のドアに向けられる。

 一番のドアに近い俺がドアを開ける。

 ドアを開けた先にいたのは俺たちをこの部屋に案内したメイドさんがポットとコーヒーカップがのっているトレーをもっていて

 メイドさんはぺこりとお辞儀してから


「皆様にお茶をお持ちしました、それと皆様にお伝えしなければいけないことがありますのでその説明をしにきました」


 俺は後ろを振り向いて


「先生、メイドさんがお茶持ってきてくれたってどうします?」

「そうなの。じゃあいただきましょうか」


 と先生から許可をもらったのでメイドさんのほうに振り戻して


「じゃあ、お願いします」


 とメイドさんに促して、部屋に入ってもらう。

 メイドさんは部屋に入ると”短刀を俺の首元にめがけて刺そうとしてきた”














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