『紺君のお誕生日』
「おっ綺麗に『焼けた』な。」
華月 陽藍は言ったのだった。今日は久し振りに『華月邸』にやって来た木ノ下なつのだったが、余り緊張はしていなかった。緊張よりも忙しくて。
「わあ~良い『香り』ですね~」
チーズケーキを焼き上げたなつのに、声を掛けた美しい女性は、華月家の人間ではなく、『客人』だ。
「『姫様』、『危ない』ので『あちら』で待機いただけませんか?」
華月 陽藍が敬うというよりは、『呆れる』と言った声を出した。
「陽藍『お待たせ~』ちらし寿司。油揚げ『多目』な。」
家主の友人が入って来て、そう言った。さんきゅ、かずいちーー陽藍はそう言った。
しかしーーと。「『油揚げ』好きは、『日本』の『お狐さま』の『イメージ』だろ。」と。
かずいちと呼ばれた『甲田 かずいち』という男性は、華月 陽藍と『何やら』話し合った『後』に、可笑しそうに『笑い合った』。華月家のリビングの大きなメイン・テーブルへと、そのちらし寿司や『いなり寿司』等もーー並べられていった。ーー『美』を意識したーー並べ方。芸術『作品』だった。
なつのは『それより』焼き上げたチーズケーキの『飾り付け』をーー頑張った。別焼きした『動物ビスケット』を『飾る』のだ。『型』は『陽藍』が『特注』してくれた。『うさぎ』型、『きつね』型ーーそして『たぬき』型もーーあった。猫に犬も。後ーー『イノシシ』ーーだろうか?
「『おじさま』、此の『へび』型って、『誰』ですか?」
木ノ下なつのは聞いてみた。陽藍はなつのをーー見た。そして応えた。
『ドラゴン』だとーーーー。
「正確には、『和風』」と。なつのは思った。『龍』なのかーーと。「十二干支?」と聞いたらーー違った。『我が家』の『仲間』達ーーだと。
なつのは『竜』と『兎』が増えた事を、知らなかったのだ。しかしーー
「ふ~ん。『干支』ね。ーー『集める』かな。」
家主は『とんでもない事』をーー言い出したのだった。なつのは『思った』。『「干支」って、「あと」「何が?」「いた」っけ?』と。ーーーービスケットは美味しそうーーだった。
『流石「おじさま」の「レシピ」だな』と。
♡ × ♡ × ♡
「紺~」 「コンちゃん~」 「おめでとう~」
『帰宅』した、『華月 紺』は、『お祝い』された。『何事?』と彼は言ったのだった。
♧ × ♤ × ♧
「『紺』ちゃん、『嬉し』そう~だねえ~ふふふ」 「そうだね。」
なつのの『可愛い』顔に、華月 海は、その日ちょっと『照れた』のだった。
× × ×
華月一家の他、近所住まいの手の空いていた陽藍の仲間達ーー又、『ジャンピン・スモール・スモール』の面子、そして『橋本 和希』と、『白郷 和志』、『海』の『友人』達ーーが、居た。オレガノとカルセオラリアも居た。ジニアは間に合わなかった。
何故か『姫様』もーー居る。何故かーーなんと、『姫様』は、『滝 蓮』がーー『口説いて』いるそうだーー滝 蓮ーージャンピン・スモール・スモールの、ヴォーカル担当の『彼』がーーだ。紺はそれを聞いて『はは』と軽く『笑った』のだった。
その姫様だが、『和希』と何か話しているところーーだった。担任『白郷』と、『友』と、『滝』がーー姫と一緒にいた。何故だが『白神』も。白神は『料理』目当てである。一応『祝い』は貰ったーーが。
紺は『見』たーー多分『担任』は『姫』に『惚れた』で『在ろう』ーー『現場』を。
姫ーー『白神』の管理する『星』の、『ハナ』国の姫君だ。三女の『ベニバナ・シャリンバイ』である。綺麗で可愛い姫だが、未だに『伴侶』がーー居ないーー『23』才の『乙女』でーーあるーー弟、『イチゴ』の二つ『上』だ。どうせなら『イチゴ』に『会いたかった』と、紺は『思った』のだった。『元気かな』ーー?と。
その後『疲れた』紺『達』は、『上』に行ったのでーーその後の事はーー知らない。
『友理奈』と『直夏』が『夏文』と『帰宅』したのはーーもう少し『後』だった。
「ただいま~紺ちゃ~ん。ふふおめでとう~どう?『驚い』た?」
と、佐木 友理奈は愉しそうに帰宅した。
「友理姉~おかえり~」
友理奈の従兄弟、鹿島 悠緋が言ったのだった。すかさず友人『加野 なつめ』がーー「悠緋! 先に俺が『友理奈さん』労いたいのに『抜駆け』だろそれ!」とーー
言ったので肩をすかした一同が、『和んだ』のだったーー『安定の加野』の『名』は「遠くない」なーーと。
「おかえり御前等、ほら」
華月 陽藍が部屋に上がって来たのだった。手に『新しい』『スイーツ』を『持って』。
紺の『瞳』が『輝いた』のだったーー父に『駄目だ』と言われたが。
× × ×
「紺は又『今度』。おまえはもう食べただろ。」と。
「友理、直、ほら。『好物』。飯は済ませて来たんだろ?」
陽藍に言われて直夏は頷いた。「ありがとおじサン。うちの『親』達は?」
そう聞いた。レモンムースのレアチーズケーキは『魅力』を放った。檸檬の香りが凶器と為す。紺は泣きたく成ったが、良く見ると『なつの』が一番『泣きそう』だったーーのを、『夏文』が『教えて』くれたのだったーー
「あ~だ!」
夏文の『声』を合図に、なつのの『お腹』は『ぐう~』と『鳴いた』のだった。海がきょとんとしたのを、なつのはーー目的た。
そこで友理奈が笑って言った。
「もう!『皆』で食べようよ!」と。とても可愛い『笑顔』で、加野『なつめ』はーー益々魅了されたのだった。鹿島 悠緋は『引き吊った』。実はーー『未だ』言えないなーーと。
最近『気になる』『彼女』が『出来た』とはーー友理奈への『想い』は有れど、『家族愛』だ。先日『海』とも『その話』をーーした。海が『鹿島君だけにはーー話しておくね』と。
海と『なつの』が、『つきあって』いるーーと。おめでとうと、鹿島 悠緋は海に言ったのだった。そして自分も海に『伝えた』。『未だ皆には「内緒」で』と。お互いに。
問題は、未だ『憧れ』から『夢醒めぬ』、『もうひとり』の『現実逃避者』ーーだろうーーと。
悠緋は海となつのを『見』たーー『ふたり』もだ。目配りで三人は全てを諭した。『先は長いな』と。
友理奈がなつのへ『あ~ん』を実行していた。なつのもそれに『乗』る。夏文にも食べさせてから、『旦那』にもーーしていた。佐木 直夏は無口な『まま』『便乗』したのだった。
加野『なつめ』の『叫び』と共にだ。
「木ノ下! 『ずるい』ぞ! 『俺』の『名前』と『一字』違いで『ややこしい』のに!『友理奈サン』『間違って』くれないし!あ~!『海君』まで!ちょっと!」
海の『次』に、『父』に『同じ事』を『した』ところーーで、『加野 なつめ』は、がっくりとーー『膝』を『ついた』ーーのだった。
なつのの横の『友理奈』が、ちいさく『言った』。『やり過ぎた?』と、ぼそっと。勿論加野に、聴こえぬ音量で。そして『紺』は『見』た。
父『陽藍』が娘の『手』を『握』り、強制的にケーキをさした『フォーク』を、再び『口の中』に『あ~ん』させるのーーを。勿論『やり過ぎ』と『言った』『直夏』の顔が、『怒って』いなかったのを。『ははは』と笑って、紺は『見』た。
「平和だね」と。
何故か『後ろ』に、『担任』が、『青褪めて』立っていたーーが、後ろに『白神』も『和希』も『姫さま』も『居た』ーーので、『「帰る」時間』ーーかな?と、紺は思っただけだった。
紺は『知って』いた。『滝 蓮』は、『ばついち』だった。姫さまは『勿体無い』と、紺は『思っ』た。『多分「巧く」行かない』だろうーーと。
多分『姫さま』には、もっと『よい』相手が「存在する」ーー筈だーーと。『元』『神様』の「勘」が、ーーそう言ったのだった。
ペルウィアナが、イチゴの『もと』へ、導かれたーーようにと。
~fin.
〘みお君~〙仲嶺 伊織は、兄を呼ぶ。小声でだ。兄は応える。〘ああ俺もそう思う〙と。
〘相変わらずの茶番〙を、〘深織〙他、〘伊織〙、〘原 理〙、〘相瀬良 広陽〙、そして〘仲堺 加那〙はーー〘観て〙居たのーーだった。〘寸劇〙だなと。〘加野なつめ〙のコメディ嫌『パロディ』かと。
横で『弓削 光明』は、「加野はもとよりどうでもいいし」と「『紺』の『誕生日』もね」と「『海君』に『会える』から、『来た』だけだし。」と。
〘安定〙の〘光明〙の『名』も「ーー遠くないな」と、原 理はぼそっと〘言った〙のだったーー皆の〘頷き〙をーー〘観ながら〙。 ~end.
こんにちは。お付き合い有難う御座ました!///完結です///彼等の物語は『未だ』続きますが、『今日も平和』でよいでしょう~と。(笑)滝サンの『運命』についてはーーまた『何処か』で!それでは~m(_ _)m




