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王子様の影武者に〜『手』を〜貸してやる事となりました。  作者: ※Rasp※Berry※
エピローグからつらなる~彼等の物語り~【 番外篇 】。
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『紺君は運動会を体験してみる。』

 教師は思った。面倒な季節が来た事を。運動会ーー小学生行事のひとつだ。もっと楽な職に就きたかったーーが、無理な相談だった。叔父が教職で、教育免許を取ったが故に、『此処』に叩き込まれたのだ。他に当てが無かった。教職三年目、いっそ塾講師にでも転職するかと思案したが、申込み前試験にて、見事に落ちたーー



 もう『俺』も『二十五』かあ~と、彼は窓から外を見やり、青き空を仰いだのだった。今日も『晴れて』いるーーと。


 いっそ雨模様ならば、『練習』もーー無くならないか。体育館が使えるんだった。教師はがっかりしたのだった。『曇ってくれりゃ、過ごし易いのに、快晴かよ』と。



 秋の『空』にしては暑かったのだ。乙女の心の方は知らないがなーーと、彼は皮肉った。


 女心と秋の空はーー移ろいゆくものーー『移ろっちまえよ』と彼は悪態をついた。心の中で。



 久しぶりにセッテングを取り付けた『合コン』は、失敗した。仕事が片付かず遅刻したのだ。ーー遅かった。一番可愛い子は、歯牙にも掛けてくれはしなかったのだ。『どうせ給料安いよ』悪かったなと又彼は自分の中で悪態ついたのだった。


 おまけに今は『転校生』に気を使わねば為らない。面倒だったのだ。なんで『俺の』クラスなんだよーーと彼は正直に思ったのだった。そしてそれは『教頭』に『気付かれ』て在たーー彼は『未だ』それを知らない。



 秋は『催し』がーー『多い』。彼は鬱々とした気分になったのだった。辛くも。



 ×    ×



 「こっ、紺君!日曜日『一緒に』お出かけしない?良かったら……」



 放課後だ。やっと『一日』が終わったーーと思ったホームルーム終わり、さあ教室を出ようと思ったら、自分のクラスの女子児童が、転校生『華月 コン』をーー誘った。彼は正直『…………色気づきやがって………』と、げんなりしたのだった。


 この『忙しい!』のにーーと。



 教師の『仕事』は『未だ』『終わらない』ーー職員室へ向かい、さっさと仕事をしたい。終わったら今日は呑むのだ。ーー宅飲みだが。だから邪魔しないでくれーーと、担任は思ったのだった。



 ×    ×



 「松下~なに『紺』誘ってんだよ。いかないし、コイツ。なあ、『紺』、おれらと遊ぶだろ。」


 金松かねまつ 健仁たけひとがそう言った。良くいる『リーダー』タイプの子供だ。クラス委員を、『顎』で『使う』タイプの。


 「『紺』、『帰る』ぞ。」


 板谷いたせ 澄晴すばるという所謂『一匹狼・・・』タイプの子供が、華月 紺にそう言った。何故なのか『仲良し』だ。板谷と金松は、仲がよろしく無い。案の定金松が板谷を睨んだのだった。



 あ~面倒くせえ。担任は嘆いた。



 「あ、待って『澄晴』。ん~と、『松下』サン。日曜日って『今度』の日曜日? 一回家に帰って、お父さん………『父』に『相談』……………、『聞いて』みてからでも良いなら。『勝手』に『出掛ける』と『怒られ』るから。『子供達』だけだと。」



 華月紺は、こう言った。言われた『松下』望未のぞみは、予想外だったのか、照れて慌てたのだった。ーーーー



 華月 紺は、『後で返事したいから、連絡先・・・聞いてもいい?』と言った。







 おい、その『テク(※ニック)』何処で『』に『れた』? 末恐ろしいーーな、コイツ。




 ×  −  ×



 日曜日は来た。俺も来た。ーー何故だよ。事の『起こり』は、金曜日の放課後。あの後だ。



 散々に揉めた『こいつ等』は、『俺』を『保護者』にして、『タウン・タウン』にやって来たのだ。




 『運動会』の『自主練習』と称して。ーーおまえら後で『絶対』ぶだろうがーーなんで俺がーー『教頭命令・・・・』でーー断れなかった。ちっくしょう。……………デートでたかったよ。




 タウン・タウン内の『運動エリア』の『一角』を『無償』で借りれた。教頭の『伝手』で。たくっ、練習と言ったって、『リレー』の『バトン』渡しの『練習』だと?




 意味あんのかね。全くさ。



 ×  ×  ×



 「あ、『悠緋』~お待たせ~」


 華月 紺が、手を振った。………………………………なんでだよ。なんでこんな処に居るんだよ。



 其処にジャージ姿のイケメンが立って居た。最近『売り出し中』の、『ファッション・モデル』だった。『鹿島カシマ悠緋ユウヒ』という名前のーー現役高校生だった。×  ×  ×



 ーーーーーーーーーーーーーーー



 其処に『高校生』が数人『居た』訳だ。全員『華月 紺』の知り合いだった。鹿島 悠緋とその友人ーーと言ったところーーか。あ~イケメン祭りか。お前ら『人生』しいーーだろ。







 『俺』と『違って』な。




 ーーーーーーーーーーーーーーーー



 順に『挨拶』して来た。


 「はじめまして~『先生』ですか? 今日は有難う御座ます。加野といいます。宜しくお願いします。『みんな』も『よろしく』ね~『加野かのなつめ』です。高1です。あ、運動は『苦手』な。そこは『ごめん』な。」


 「期待してない。」 「大丈夫『俺等』居るから。w」 「なんで加野って『運動』出来ないと思う? 他は『弱点』無い癖にな。な、『海』君。」


 「やめろお前ら………『なつめ』可哀想だろ………すみません『先生』、鹿島と言います。本日はよろしくお願いします。あ、『俺』は『運動』そこそこ『得意』です。みんな『はじめましてー』鹿島 悠緋ゆうひです。中学『陸上部』だったから今日まかせて~よろしくな。お、『澄晴』君居るじゃん。『兄貴・・』元気か?」


 「……………先週………………会ったんじゃねーの。悠緋君。」  「そういうなよw」


 板谷は鹿島 悠緋とそう『やりとり』したのだったーーおまえ『知り合い』かよーー俺は益々苦くなった。  ×  −  ×  −  ×  −




 残りの『面子』は『こう』だった。


 相瀬良あいせら 広陽ヒロアキ、『期待してない』と言ったのはこの子だ。


 『俺達が居る』から大丈夫だと言ったのが、原 サトシと言うそうだ。ちょっと、軽い印象が在る。チャラくはないーーが。



 それから加野君とやらを、『運動出来ない』ーーなんちゃらと語った子供が、仲嶺なかみね 深織みおりと言う名だった。中立的な顔立ちだな。どのみち『うらやましい』よ。



 最後に。なんだこの子はーー



 どん引くレベルの『美少年』が、ぽけっとして、立ってたよ。ーーーーーコイツ、絶対人生『楽しい』やつーーだ。




 『こんにちは。今日は「よろしく」おいします』ーーとだけ言った『こいつ』は、等々『名乗ら』なかった。ーーーーーーーーーなんなんだ。







 ただの『天然・・』なのか。『そう』だった。………………………美少年は『欠伸』していた。





 ×  −  ×




 「『海』君~そろそろ『起き』て~『お見本』やりますよ~」


 相瀬良という子が呼び掛けた。板谷に『海』は『今日』も『駄目』だなーーと、言われていた。



 いつもああなのか………………美少年よ。勿体無いやつだな。




 −  ×  −



 高校生達は、一通り子供達に『説明』した後に、『実演』するらしい。やる気の無い『海』君とやらも、身体をほぐし始めた。ま、適当に『がんばれ』や。海『君』、ーー『転びそう』だな。





 夢かと思ったーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー










 海『君』はーーーーーーーーー速かったのだ。華月 『紺』がはしゃいでいた。






 「お~『運動会』たのしい~~」と。



 「やる気出しゃ、『』も中々なのにーーって『ちゃん』言ってた。」


 板谷がそう言った。



 「『紺』、因みに『運動会』違う。『練習』な。」


 加野 なつめは時間差で突っ込んだ。ーーーーーーーなんでどや顔。





 「~ていう感じ~みんな、イメージつかめた~?じゃ、やってみるか。」



 相瀬良がそう言った時だった。




 「なんだこりゃ」  「なにやってんだ『ガキ』ども」  「邪魔くせ~」  「どけよおまえら。あそんでんなよ」ーーーー等と言う、






 柄の悪い『お決まり』の『問題事』ーーが、運動場に、入って来たのは。ーーーー厄日かよ。





 ×  ×  ×




 「は? 何か用?」


 原が言った。



 相手が笑う。


 「どけどけジャマーー」と。



 子供達がおびえて、鹿島 悠緋や相瀬良、仲嶺、加野達が、慌てて子供達をーー下げた。


 自分達の『後ろ』に。





 俺が『対処』するよりもはやく、『海』君がーー何故だか『動い』た。『悪漢』達の『前』に、平然とった。




 ちょっ!おい!寝ぼけてんのか?!  何してんだよ! ちょっと『足』が速いだけじゃ『敵わない』だろ! おい!




 「今日『貸し切り』に『した』んだけど、『何』?」


 海は言った。小ヤンキー達は『ははは』と笑った。



 「出て行かないと、『強制的』に、『追い出し』ます。一応『言っとく』。僕、今日、『機嫌』いよ。」



 海は『忠告』したのだった。小馬鹿にされたが。『で?』と。笑われた。そして突き飛ばされたのだった。ーーーーーーー





 勘弁してくれよ。ーーーーーーーーーーー





 『彼等』の『笑い声』がーーーー響いたのだった。ちっくしょう。やっぱ『厄日』だ。




 海『少年』は、ひょいと『立っ』た。俺は『えっ?』と思った。嫌声に出したかも知れない。



 「此れ『今から』僕、『正当防衛』だからね。」海少年は言った。相手が理解する前だった。


 動いた海君の『足』が、相手の『胸』を『推し』たーー彼は『後ろ』へ飛ばされた。



 次もだ。




 ひょいと『方向転換』した『彼』は、次の『相手』を『転ばせ』た。ーーその次も。




 そして『五人』居た『相手』は全員仲良く『地面』に転がり『寝て』いたーーのだった。




 何か起きたか理解する前に。 ×××××××××××××××××××





 我に返ったひとりが叫んだ。『なにすんだーーっこのガキーー』と。良くある台詞を。




 「何やってんの?」



 と、新しい『誰か』が、そう言った。振り返った『彼等』は、『見て』『青褪め』たのだった。





 「たっ、『タクミ』サンーーなんでーー」と。震え出した。




 優男風の、美青年を『見て』だ。なんでだよ?知り合いなんだろうけどな。




 「ちがっ!巧サン! たすけて!『このガキ』がっ」   「うん、『僕』の『弟』だよ。」



 優男君は、そう言ったのだった。






 顔を『しかめた』海『少年』は言ったのだ。「巧? 何? 『知り合い』?」と。



 タクミと呼ばれた美青年優男君は、「高校の同級生。」と、答えた。





 『彼等』は最早『泣きそう』だった。ーーーーーーーーーー






 紺はこう言ったのだった。『運動会・・・』って、『大変・・』なんだねーーと。
















 恐らく『華月 紺』は『間違・・って』るーーと俺は思ったが、『否定』しなかった。




 本番は愉しみではーーなかった。明日……………………………仕事だな…………………………と、俺は『空』を『仰いだ』のだった。

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