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四十四『イチゴは、告白する。』

 又眠ってしまった。ごはんは美味しかった。けれど又眠くなった。どうして眠いのだろうーーとペルウィアナは『眠りながら』思った。



 『もしかして夢かもしれない』と。



 兄の声が聴こえた。多分、母と父もーー居る。声が聴こえた。両親を覚えていないウィアは、両親の声を『知らない』と思った。だから、『願望』が『夢』に『成った』のだと彼女は思ったのだ。


 多分『王子様』も何処にも『居なく』て、目が覚めたら『又』自分の寝台に『居る』で在ろうと。眠りながら彼女は思った。『どうして身体が「重い」のだろう?』ーーと。





 又『声』が『聴こえ』てーー



 「『龍』どうだ?」   「『うん』『やっぱり』『解毒』かな。『待って』………」



 「『×−×−×−×−−−−−××××−−』よし。『オーケー』。もう大丈夫だよ、『イチゴ』君。」



 『心配要らない』ーーーーーー眠る『ウィアナ』の頭の『中』に声が響いたーー様な気がしたのだった。ーーーーーーーーーー



 「『いつ』『飲んだ』ーーのでしょう。」一体………………………と。



 「ん~『君』に『会う』『以前』ーーだろうな。」恐らく…………………………と。



 「『俺達・・』に『う』『前』って『事』か?」不思議と………………………『ミモザ』まで『居る』らしい。ーーーーーー『変』な「夢」だなーーーーーーと。



 「ーー聞いてみるのが早いだろうが………御前オマエ。ほら、もう部屋からろよ。……………良くも………まあ………………仮にも一国の王太子・・・部屋・・に、無遠慮に………………ぞろぞろと。 ………………………イチゴ、少し『怒れ』。切りがいぞ、こいつ等。



 ………………お前は『寛大』だな。  ………………………………………。」



 『魔法使い』さんの、『リアリティ』ある、『溜息』が、ーーーーーー何故か聴こえたーーーーーのだったーーーーーーーーーー




 やはり『変』な『夢』だ。




 ×××××××××××××××××××××××××××××××−−−−−−−−


 ペルウィアナはゆっくりと目蓋を開いた。やさしい明るさの部屋の中にいた。眠っていたのだと気付く。寝台の『感じ』が、『何故か』う。



 「?…………………………?…、…、……、?」 身体を動かした。寝台のきしむ音がした。静かな部屋の中に、それが微かに響いた。



 「あれ? 『起きた』? 未だ『朝』じゃ無いよ、『ペルウィアナ』。『気分』どう?」


 シャーリンが『居た』のだった。


 寝呆けたウィアは『………………此処は私の「夢の中」だよ?……………』と言ったのだった。




 ××××××××××××××××××××××××××



 「ーーーーーごめんなさいシャーリンさん。」


 ウィアナは謝った。『イチゴでいいよ。』誰もいないからーー『彼』は言った。


 ペルウィアナの『体調』は『以前』に『戻って』いた。そもそも『酔った』のも、


 「薬?」   「うん。心当たり無い?」   「……………………………?えっと。………」



 ウィアは『ああ』と思った。「『シラン』さん…………に『もらった』やつ……………なら……………」


 でも『大分前』だよとウィアは言った。イチゴは頷いた。


 峠を越えた日だ。ウィアは途中でやはり『バテた』のだ。小刻みに『休憩』するウィアナに、シランが『そうだ』と差し出した。


 彼が作った『丸薬』だった。「滋養強壮」の『薬』だよーーと、彼は言った。『試しに「飲んで」ごらん』と。シランも『俺』も『飲んで』おこうーーと、ひと粒ふた粒『飲んだ』のだった。



 その時ウィアナも『試しに』「ひと粒『だけ』だよ?」ーー飲んだのだった。イチゴは『うん』と頷いた。



 わかり易く『言え』ば、『強壮ドーピングだったのだ。ペルウィアナには『強過ぎる』丸薬は、『毒』となった。



 「『過ぎたるは』ーーと言うんだ。『薬』は『薬』なんだけどね。強かったんだよ、ペルウィアナには。何と言うかーー『子供』が本来『飲む』様な代物では無かったんだ。『シラン』も悪気が有った訳では無くてーーね。勿論『ウィアナ』の為に、『良かれ』と思った『訳』だけどーー。反省してるよ。『勉強』し直すそうだ。『知識』の『違い』をめるに。」


 薬という物は本当に難しいのだとイチゴは言った。『体格』や『年齢』『性別』でも『処方』が変わるのだと。ウィアも『少し』は、知っていた。ーーーー


 「『食べ物』も『栄養』あげ過ぎちゃうと、枯れちゃう…………前に『実朱ミアカ』失敗した…………………。枯れなかったけど、お水あげ過ぎちゃって……………………溶けて崩れて実が落ちちゃった…………………悲しかったよ?」



 イチゴはやさしく『そうだね』と頷いた。



 シランから貰った『丸薬』は、確かに『最初』は『ウィア』を『助け』た。『峠』を『越え』られたのだから。しかし、『ちいさな』『身体』にさせた『無理』が、段々に『疲労』という『形』で『後から』やって来たのだった。ーー当初、気付かぬ位の、速度スピードで。


 疲れるーー飲むーーを、繰り返して『しまえ』ば、確実にペルウィアナは『異常』をきたしてしまった『事』で在っただろうーーが、ウィアナは『貰った』丸薬を、『一錠』だけしか飲む事は無かった。シランを『信じて』いなかった訳では無かったが、『念の為』だった。



 兄から『言われて』いたのだ。『はじめて』『口に』『いれる』「食べ物や飲み物」は、「食べ過ぎない」「飲み過ぎない」ーー『事!』と。ウィアはそれを守っていた。


 ウィアナが破った『約束』は、「ひとりで『遠出』しない事!」位だ。


 「『いい子』にしてないと、ウィア、『お兄ちゃん』は『帰って』来なくなっちゃうんだぞ? ウィア? 『守れる』ね?」



 それが『兄』との「約束事」だ。ウィアは『破って』しまったが。ーー



 ペルウィアナが『夢』だと感じた『声』は、夢でなく『現実』だった。龍が『気付い』て、『治療』ーーつまり『解毒』してくれたのだった。お手の物で在る。


 龍は『洒落』で弟陸作のゲーム『ロープレリア』の『解毒ディ呪文ポイズン』を『唱えた』が、ペルウィアナには『通じない』『洒落』で在る。彼等は其れ等を『言霊ことだま』と呼んでいる。『言葉』に『力』が『宿る』という謂わば『洒落・・』である。



 『力』では無く、『神』ーーが『宿って』る『言葉じゅもん』なら、『言霊こっち』だろ?と、言うのだった。



 実質『起きる』現象・・は、『同じ』なのだがな。俗に言う『り』なので在ろう。深く突っ込まないで欲しい。『屁理屈』では敵わないだろうからだ。




 「ねえ……………ペルウィアナ。少し……………良いかな? 話しても。」


 イチゴは真面目な表情で彼女に聞いた。ペルウィアナはこくんと頷いた。イチゴの表情は柔らかかった。



 ××××××××××××××××××××××××




 「ちょっと歩ける? 窓まで行けるかな? 『庭』が見れるんだよ。」


 『さっきあまり「見れな」かったろう?』 イチゴはそう聞いた。


 ウィアは又頷いた。



 ××××××××××××××××



 「見えるかな? ちょっと『遠い』かな?」


 イチゴが指した先に、未だ『サクラ』が咲いてた。風が吹くと緋色が舞った。


 「『桜』はね、木偏に三を横に書いて下に『女』と書くと『桜』だよ。『こう』書くんだ。」


 イチゴが書いて教えてくれた。『本来の説明じゃない』けどねーーと。『分かるかな?』と。


 ウィアナは『覚えた』と答えた。イチゴは又笑った。そして言った。



 『前に「雪」の話「してた」だろ?』と。




 ×××××××××



 ペルウィアナは『うん』と答えた。イチゴは遠慮がちに言った。



 「『違う』と言った事を『覚えて』る? あれね。………………『多分』『漢字』の『間違い』なんだよ…………………………。ごめんねペルウィアナ。」



 彼はウィアに『謝罪』した。



 「『邪魔』しても『い』か? 悪いね二人とも。」



 声は唐突に『響いた』のだった。勿論華月 陽藍ようせいが『立って』いたのだった。




 ❅  ❅  ❅



 「フェアリーヴァ…………んん、陽藍さま………………驚かせないで下さいませんか。物凄くびっくりしましたよ。ねえ?ペルウィアナ。………………………大丈夫?」



 「イチゴは『全く』驚いてないだろ、それ。やっぱりお前は『大物』だな。」



 華月かげつ 陽藍は笑ったのだった。ーーーーー



 ❅  ❅  ❅



 「『俺』が『何』と『共に』来るって?」


 彼はそう言った。呆れたイチゴは、彼に返した。「『雪』です……………」と。



 「『真相』は?」   「……………………………。」    「イ・チ・ゴ?」



 「『僕』の『幼少期』の『書き取り』練習の『手違い』ですね。」   「………間違ったな、」



 「……………、はい。」



 「ごめん、『ペルウィアナ』。僕が子供の頃『かみなり』という『文字』を、『雪』といたんだ。ーーーーー『真相』が『くだらな』過ぎて、……………………………ごめん…………ね。」



 イチゴとグロメラタは幼き日に、『華月 陽藍』から『漢字』や『ひらかな』や『カタカナ』をーー習うーー過程で、マメに来れぬ陽藍は、『教本テキスト』を授けた。



 「『王』に渡す『植物図鑑』と、子供達に『渡す』教本が入れ違ったみたいでな、『ラタ』が『桜』探してんのは『俺の』せいなんだ。悪かったね、『お嬢』ちゃん。彼奴君に『桜』を『見せ』ようと、『旅』にまで、出たーーとか。『此処・・』に『俺が』『植えた』のにさ。直ぐ気付くと思って放って『置いた』ら、気付いて無かったとは思って無かったよ。…………………あの『シスコン』野郎……………………結構『馬鹿・・』だよな。…………ははは。」



 イチゴが流石に『陽藍さま、爽やかに笑われても困ります。「駄目」ですよ………』と呆れたが、彼も同類ーー嫌『同罪』で在ろう。



 華月 陽藍に『お前も』なーーと、言われたのだった。




 『かみなり』の『文字』を習ったウィアナが彼等に言ったのはーー



 「かっ、『き』まちがいーーっ、?」なのーーという『言葉』だけだった。




 シラー・ペルウィアナが『長年』見たかったーーらしい『夢』は、此の日の晩に『儚く』『散った』のだった。




 外を彩る『桜吹雪・・・』のーー様に。逆に『叶った』のだがーーーーーーー。




 グロメラタが『妹』に『見せたかった』『光景』は今、舞ってる。



 純白ユキゲシキではなく『サクの色』として。





 庭には柔らかな『灯』がーーただよって、緋色の幻想を照らした。『魔法マジックライトアップ』が。桜と闇を交ぜた。ーーーーーーーーーー今だけの幻想だ。

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