表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
44/62

三十五『来客。』

 紺は呆れた様に、ウィアに言った。『僕等は似てる』ーーと。


 言われたウィアは呆けた。



 扉が叩かれたのは、その時で。




 「お客さん……………?」



 ウィアが怪訝そうにしたので、紺は扉へと向かった。そして開けた。



 「む、紺殿、『帰れる』か?」


 扉の前に居たのは、ちいさな『生き物』だった。



 「『ヴィザード』、迎えに来たの?? 卓兄ちゃんは?」



 小さな『生き物』に、紺は聞いた。『ゴッド・ヴィザード(w)』と、華月 卓が洒落で名付けたーーらしいーーそれは『新しい』眷属・・の名で。ーーそれは『小さく為った』巨大・・竜の姿ーーであった。実に可愛いサイズきさだ。


 横には『りく』が『仲間・・』にした『ラビット』が、いた。ラビットーーつまりうさぎと『ドラゴン』は、同じ大きさーーだった。








 後ろから表れたウィアナが、「………………………………なに………………これ…………………………」と、





 言ったのだった。俗に言う『ペット』であろうーーが。




 華月一家かれらーーには。眷属と呼んで愛玩動物ーー所謂ペットだが、事実はただの『家族』である。波長フィーリングが合えば『でも』う。



 巨大竜も今回『存在』が知れたので、『白神』に託された。保護したのである。


 卓に依って『小型化』されたーー故に、卓の配下に為った。勿論『望んで』だ。



 巨大・・竜は、行く気満々であった。



 「紺殿、用事は済んだな? さあ、早く『帰ろう』 『ケーキ』が楽しみ過ぎるのだ! あと、『カレーライス』に『ハンバーガー』、『寿司』に、『フランス料理』!コースで食べるぞ!さあ!帰ろう! なあ?『ラグラ』。お前もだろう?」


 ちび竜は白うさぎに聞いたのだ。ウィアが『……ラグラ?』と呟いた。


 うさぎの名だ。『ラ・グラス』という植物がある。『うさぎ』の『しっぽ』という意味だ。



 陸について来てしまった『うさぎ』を見て、父『陽藍』がつけた。『しっぽ』とつぶやいて、


 『ラグラ』にするか、名前。なあ?ーーと。ラグラスの話をうさぎにした。気に入ったらしいーーそして決まった。その草の名は別名でラグルスとも呼ばれるなーーと陸が言った。



 うさぎーーラビットさんはそれが気に入ったらしい。と、紺は思い出していた。




 『仲間』がえたなーーと。



 「こんにちは!『ラグラ』です!はじめまして!」と、




 うさぎーーラビットーー『ラ・グラス』さんーーは元気良く、言った。





 うさぎが『しゃべった』ので、ウィアは又めまいと共に立ち眩んだ。




 ❅  ❅  ❅



 「おい娘、大丈夫か?」


 ちび竜が言った。



 ウィアは答えなかった。




 ❅  ❅  ❅



 ひとりになった、ウィアは、溜息を吐いた。ーーつかれたーーと。




 紺達はーー帰った。オレガノ達の詳細を伝えて。オレガノ達は、魔法使いの処にーーいる。



 それを伝えに来たーー



 元気らしい。



 そして、急に『修行』を始めた事を、『改めて』ウィアナに『直接』言いたく、『戻って』来たーーらしい。だが、ウィアが、居なかった。




 だから会えなかった。彼等は『時間切れ』で、戻ったのだ。『修行』に。今度は『終わる』まで、『戻らない』ーーそうだ。だから『会いたかった』と。




 勝手だと思った。





 「なんでーー『私』だけ、………………………………仲間はずれ?」




 どうして……………………………………………………………他の言葉は見つからなかった。





 ❅   ❅   ❅




 『フェアリー・ヴァース』為る者は、『雪』と共にーー『来る』ーー 



 昔聞いた『言葉』だーー





 「……『嘘』じゃん……」



 ウィアは、ぽつりとそう言った。




 ❅   ❅   ❅




 『見たかった』のにーーと。





 そして又『扉』が叩かれたーー




 ウィアは虚ろな瞳のまま、『そちら』をーー見た。空耳だと思った。ーーーーーーーーー





 ❅  ❅  ❅



 シランは歩いていたーーウィアナと『逸れた』からだ。気持ちばかり焦り何の『当て』もなかった。そして後悔した。ペルウィアナを『巻き込んだ』ーー事を。



 彼は自分が寂しかったのだと、気付いた。ウィアナの『お陰』で。


 ペルウィアナを連れて行った『男』は、盗賊達の本物の『仲間』ではなかった。『臨時』の『助っ人』だった。なので『情報』がーー無い。



 「絶対たすけてやるーー」シランは唇を噛み締めた。




 ウィアナを連れて出た、『峠』越えは、彼の生きた中で一番心が軽かった。今は重いーー




 つらい筈の峠越えは、思いの外 順調スムーズで、予想より大幅に早く峰を越えた。2~3日で着けば早いかと思ったそれは、約1日で済んだのだーー奇跡かと思った。


 シランは後から気付いた。『ウィアナの連れた妖精』の『効果』だろうーーと。




 ❅ − ❅ − ❅ −



 「『峠』を『均した』のか、『レザード』。」


 イチゴ・シャリンバイが言った。レザード・ガイサースは『ああ……』と答えた。



 「『トンネル』ではなく、『峰』を越えてーーだな。『ラミラ』にーーあの『場所』からの『景色』ーーを、観て欲しくてなーー」



 と。イチゴが返した。



 「それで『皇女』が、越せる『様』に、『峰』を、ならしたーーのか。以前より楽に『越せる』訳だな。それでも『トンネル』の方が『人気』なんだろう?」



 イチゴは笑ったのだった。肩をすかしたともは言った。



 「未だ『認知』されてないんだーー」よと。




 笑ったイチゴは、或る事を思い描いた様だ。ーーーーー



 ❅  +  ❅  +  ❅  



 「やあ、こんばんはペルウィアナさん。悪いけど『泊めてくれる』かな?」




 扉を開けたペルウィアナに、『来客』は言った。優しく微笑みながら。




 「もう『夕暮れ』ーーだね。来るのが少し遅くなってしまってさ。突然でごめんね。入ってもいいかな? あ、『お土産』持って来たよ。」



 ウィアは、茫然と『………、お土産…………?』とオウムの様に返したのだった。ーーーーーーー





 その微笑みに。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ