表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
43/62

三十四『いじめられっこのはなし』

 「おはよう、起きたね。」


 変な動物、つまり紺が、そう言った。ペルウィアナは周囲を見渡した。


 「……………ここって………………うち?」


 そう言いながら。自宅に戻っていた。


 「お、『お嬢ちゃん』起きたか。」


 何故なのかミモザがいたーーウィアはなんでだろうーーとそう思った。強いて言うならば、紺もだ。ふたりは何故居るのだろうーーと。ウィアは思ったのだ。


 「あのさ」と、紺が言った。ーーーーーーーーーーーーーーーーーー




 「随分『無謀』な事を、『やらかした』もんだよね。りく兄ちゃんも言ってた。君、馬鹿なの?  因みにね。  僕は『過去』に『失敗』してさ、『せい』兄ちゃんに、『狐』二回書いて『馬鹿』って読ませてやるって、言われた事あるよ。まあ、『そのお陰』でかったけどね。」



 その台詞に『なんだそりゃ』と言ったのは、ミモザだった。それから、



 「じゃ、俺はいくな。」


 と、彼は言った。紺がああ、うんーーじゃあね等と、返していた。ウィアを見たミモザは、じゃあなお嬢ちゃんーーと、又言って、軽い調子で家から出て行ったのだった。



 ウィアには又何が起きたのか、わからなかった。しばらくは閉まった扉を見ていた。ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



 「挨拶くらい、しなよ。もう『いっちゃった』よ、あのひと。」


 紺が言った。ウィアは未だ理解らなかった。ミモザの旅立ちの事を。気を失ったウィアを心配して、出立を待ってくれていた彼の事を。ーーーーーーーーーーーーーーーー




 ウィアはお腹が減った。なので何も無い中から、粉やら何やら持ち出して、水で溶いて混ぜて鉄鍋で丸く焼いて食べた。作り置きの、果実煮をかけて。紺はそれを見ていた。



 食卓につき、食事に挨拶をしてから食べ始めた。向かいに座った紺も、食べ出した。



 食べ終えた紺が言うまで、ふたりは無言だった。



 「『ごちそうさま』でした。おいしかった。あっさりしてたけど。お皿僕洗おうか。あと、話があるんだけど。」と。




 そして紺は話し始めた。



 「君のね、幼馴染さん達についてーーだよ」と。




 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



 「ガノ兄ーーオレガノ達の事?」


 ウィアは紺に聞いた。紺は頷いた。



 紺が言うには、彼等から『伝言』を頼まれたーーのだと。


 「修行に未だ『時間・・』掛かるから、又『行く』前に、君に会いたかったんだってさ。」


 直接会って、彼等はウィアに『説明』する『つもり』ーーだった。





 ウィアとすれ違ってしまった。無理矢理追い掛ける事は可能だったが、取り決められた『ルール』を違反する可能性がややあり、ウィアとの『再会』は取り止められたーーのだ。



 「顔見たらね。みんなーー自分達の『決めた事』への『決心』が鈍りそうって。で、考えて会うのやめたんだって。ーー頑張ってるよみんな。応援してあげなとは言わないけど。でもさ、理解はしてあげなよ。」



 ウィアは、無言だった。紺は話した。



 「黙るのは勝手だけど、相槌位打ったらどう? 聴こえて『無い』と思われるよ。」




 みんなーー自分ジブン勝手カッテーーと、ウィアナはぽつりとそう言った。紺には聴こえた。彼は『獣』だからーーだ。人ならば聴こえなかった事で在ろうと。




 紺は、ウィアナに少しだけーー話した。自分が『何』なのかを。




 ×   ×   ×



 あのさーーと。



 むかしさ、『いじめられっこ』がーーたんだ。


 「蹴っ飛ばされて、弱って、」




 そして死んでしまったーー紺はそんな『キツネ』だった。『ブルー・レザー・フォックス』という『品種・・』らしいーー紺にはどうでも良かった。紺は紺にる前、『ソレ』だった頃、ひとりだった。家族のいない『子狐コギヅネ』で、餌を探して歩いていた。こそこそと。


 然し、『人』に見付かり、蹴られた。相手は集団ーー敵意と悪意が有ったーー逃げ切れなかった。子狐は、致命傷を負い、瀕死だった。そこに、『その星』の『星神』が、通りかかり、紺を見付けた。



 そしてたすけた。



 救われた紺は、『名前』を貰った。その名のもとに、『神』の仲間入りをしたーー弟子に『成った』のだ。彼の。


 紺に『家族』が出来た。神は弟子を『かぞく』と呼んだ。そして修行に励んだ。




 沢山の時が過ぎた頃に、紺は、一人前になった。『神』に『なった』のだ。認められて。



 ちいさな星の、『運営』を任された。そして又頑張った。





 質の悪い『野良神』達に、負けるまでは。又重傷を負った紺は、『ルール違反』をしたーー




 「それで『神様』解雇クビになった。」



 と、紺は説明した。



 ×  −  ×  −  ×



 「ーーーーで、『今』は、最初の『おちゃん』のを、離れて、『修行』してる。君の『幼馴染』君達も一緒だよ。  僕のが先輩・・だけどね。」



 紺という『名』は、



 「今の『おさん』が、つけてくれた。はじめは、僕を『拾った』の『なつの』が『コン』て名前つけてくれたから、それを『お父さん』が『漢字・・』にーーしてくれた。それで僕の事も『子供』に、してくれた。ーー」



 紺は言葉を、時々細かく切りながら、そう語った。



 ウィアにわかる早さで、ゆっくりと。



 「『仮』の『家族』だけどね」ーー紺が言った。



 ウィアはぼそっと『仮?』ーーと聞いた。




 ❅  ❅  ❅



 紺が『うん』と言う。そして答えた。



 『本当』の『家族』が、「『見付かる』までーーだよ」と。



 ❅  ❅  ❅



 「本当の家族?」



 「『番い』を、見付けてなるやつ。僕は難しいんだよ。『人』で『狐』で『狸』だから。」



 ウィアには紺の『』は、早過・・ぎた様で、未だ良く理解らなかった。ーーーーーーーーーーーーーーーー





 ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ