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二十七『濡れ衣だ』

 「ーー?! 『ペルウィアナ』!? え?いない?!」


 シランは叫んだのだったーー



 ❅  ❅  ❅



 「陸さんっ」


 佐木 友理奈は、取り敢えず『義兄あに』を呼んだ。困った時の、兄だより。華月 陸は『何でも』解決・・するーー華月一家の『名探偵』で在る。内輪しか知らないーーが。


 ひと息ついた陸が、疲れたのか、髪を左手で、掻き上げた。その何でも無い仕草にーー、一同釘付けに為っていた。



 友理奈は呆れたが。シランもいつの間にか『見惚みとれて』しまっていた。



 『ーーなんだーーあのひとは??』と。言葉が出て来なかった。



 「陸さん?」


 友理奈がもう一度『聞く』と、陸は『答え』た。『大丈夫じゃない?』と。



 ❅  ❅  ❅


 「陸さんーー『大丈夫』とは?」


 聞いたのはレザードだった。陸は簡潔に説明した。『心配要らない』って意味だよーーと。



 華月 陸には、『見えて』いた様だ。




 ÷  ÷  ÷



 「『陸』、こいつ等『何処』に突き出せばいいの?」


 何故か太一は陸に聞いた。聞けば良いと言うものでも無い。陸がレザードにうながして、レザードがハンス以下『騎士の面々』を、呼んでこさせた。シランは混乱の中で、もう一度ペルウィアナの姿を探すがーー居ない。居る訳が無かったーー



 その時又、『その騒ぎ』は、『起きた』。



 ❅  ❅  ❅



 「退いてくれ!」


 男が駆けて来たーー嫌、正確には『男達』だ。見覚えが『在った』。村の『子供達』だった。



 「!!」


 『シラン』を『見付けた』『オレガノ』ーー以下『幼馴染ズ』がーー『牙を剥いた』ーー『シラン』へとーー。




 ×××××××××××××××××××××××××××××



 「!!?ーっ、!」


 カルセオラリアが、力任せに、シランの『胸倉』を、掴んだ。当然シランは拒む。「離せ!」


 何だーーと、騒いだ。一触即発と言った風のところに、声が聴こえて『制止』した。



 「やめろ、カルセオ。そいつじゃあ無いよ。」


 場違いな声だった。リズミカルで唄う様で、静かに響くーー『印象的』な、その声。


 シランはヌシを知っていた。『魔法使い』だったーー



 『リク』と呼ばれた美しい青年が、『彼』を呼んだ。『お父さん』ーーと。


 「ーー何してるの? 皆を連れて。帰ったんじゃなかったの?」


 陸の声は呆れていた。陽藍はほほ笑んだ。



 「カルセオ達、一度『帰らそう』と思ってさ。今後の事も『決める』のに。」


 村に戻っていなかった『ペルウィアナ』を、『修行』にに、『捜して』置きたいーーと、『弟子・・』に、懇願された陽藍は、今『此処』にいた。



 『ペルウィアナ』を『追跡・・』したのだがーー



 「拐われた訳ね。『またか』ってとこか。なあ?『友理奈』。」と、彼は言ったのだった。



 「おいっ、『離せっ』」


 シランは再び言った。カルセオに掴まれたままだったのでだ。一瞬『むっ』としたカルセオラリアだったが、そこは抑えて、従ったのだったーー。



 事情を聞いたシランは吐き捨てた。『濡れ衣かよっ』ーーと。苛立った。



 ❅  ❅  ❅



 「………………あの…………………」


 ペルウィアナは『彼』に聞いてみた。



 シャーリンは『ん?』と、返した。



 「……………………………『此処』って、『何処』ですかね?」




 シラー・ペルウィアナは『見た事』の無い場所にたのだった。どうやら『此処』は『森』ーーの中な様な事は、『何とか』理解・・った。




 ❅  ❅  ❅



 シャーリンは答えなかった。先ず何から話すかーーと思ったのだった。思案する。『ふ〜む。』と……………………ウィアの不安は増えた。先ず『状況』だが、足下には、『先程』の、『賊』かぶれーーがいた。




 寝ている。気絶と言う名で。やったのはウィアだが、当人は『わかって』いない。



 溢れ出た『光』に気付いた『シャーリン』は、駆け付け、止めた。『浄化』ーー男を『消して』しまう所だったのだ。一歩遅ければ。



 『流石ーー精霊「付き」だよ』ーーシャーリンは苦笑した。必死で『抑えた』ら、正気に『戻って』くれて、ーーたすかった。色々とだ。




 「うあの〜………………」


 『ペルウィアナ』が、『又』、『可笑しな』声を出した。シャーリンは又笑いそうだった。



 『面白い子だなーーシラー・ペルウィアナ。』やはりシャーリンは、くすりとは笑ってしまったのだった。新鮮な気分だった。ウィアナは困った。やはり『勇気』を出して『言う』。



 「いつまで『この体制』なの?」と。




 シャーリンは『あっ』と思った。






 そう。『ウィア』を『抱えた』ままだった。ウィアが照れて真っ赤だった。なので今度は、彼は遠慮出来なかった。大笑いした。『ごめんっ』と。





 ウィアは暫くの間、『ずっと』笑われて『待って』た。




 ✻  ✻  ✻



 「はあ?! ウィアは『なんだって』そんな『場所』に?!」


 カルセオラリアは、師匠『陽藍』に、そう言った。



 「『飛んだ』んだろ。」


 答えたのは、師匠『陽藍』の息子『陸』先生・・だった。




 ❅  ❅  ❅



 シャーリンは笑いながら、『ごめん』と何回か言った。幸いなのは、ようやく『離して』くれた事か。ウィアは思った。



 『ラタ兄』以外のに、『っこ』されてしまったーーと。



 「あ〜もう。久々に笑ったよ。はは」


 シャーリンはやっと『落ち着いた』らしく、笑いを収めた。ちょっと涙目だった。



 「う、う〜〜ん、……………ん?」


 足下の賊が動いたのは、この時だった。覚醒したのか、がばっ!と、起きた。状況を『見渡す』。理解する。ばっ!と、ふたりから、離れた。間合いを取る。シャーリンは『成る程』と、思った。



 『ど素人では無いなーー』と。緊迫感が生まれる。が、相手は気付いた。そして呟く。『ここ、どこだーー』と。




 「何処だろうね?『気付くと』『僕』も、『此処』に『居た』からね。『分からない』ーーかな?」


 シャーリンは答えたのだった。青く為ったのは、ペルウィアナの方だった。



 「あ〜『取り引き』しようぜ?悪かったよ。もう『悪さ』にゃ『加担』しないから、『許して』くれ。『小遣い稼ぎ』の『暇潰し』程度だったんだ。な?」


 『賊』は言った。シャーリンは応えた。『ーー何が?』と。


 「嫌々、『お嬢チャン』に『悪戯』する気なんか『無かった』からな?まあーー側に『在た』『ちょっと色っぽい笑顔可愛い』あの『オネエサン』ーーなら、いざ知らず。あれは『残念』だったーーどうせなら『あっち』攫いたかったーーのは、本音だよ。たく。だろ?………………お嬢ちゃんじゃなあ…………………『盾』代わりにつれて来たが…………………『追手』来ないし、嬢ちゃんは『うるせー』しで……………あんたは『彼氏』か?悪かったな……………………本当。な?見逃してくれ。」




 ウィアナは呆気に取られた『後』に、怒りで身体が震え出した。『怖かったのにっ』と。





 村から出てしまった軽率さを、もう、十分に後悔していた。泣きそうになりながら。握り締めた手が、痛かった。




 「それは『軽率』だったな。『軽い』気持ちで『死ぬとこ』だったんだから。」


 シャーリンが言った。男は怪訝な顔をした。



 「『此の子』、『君より』『強い』よ。ーー」



 シャーリンは確かに『そう』言った。『身に覚え』のいウィアは、面食らうばかりだった。

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