リカイ
紫音と愛花が話しているのを見てから、愛花が学校に来なくなった。
紫音に何を聞いても知らないの一点張り。
電話にも出ない。
それから、周りのグループ
に溶け込むのも時間は掛からなかった。
夏休み開け、愛花の席に知らない女の子が座った。
「そこ、席間違えてません?」
「まな?愛花だよ? 」
「ん?え?」
「分かんないの???」
全然顔違う。
「わ、分かるよ…なんで電話出なかったの?」
「喋れなかったの。夏休み中やっと顔の腫れ引いたんだ。」
「事故にでもあったの?」
「な訳ないじゃん。」
愛花は美容整形を行なっていた。
理由は分からない。
元々綺麗だったのに。
「ね、まな白銀君にアイドル仲間紹介してって頼んでおいて!」
「う、うん」
愛花の言葉ひとつに恐怖を感じた。
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「紫音」
「何でしょう?」
「紫音のアイドル仲間紹介して」
「ヤダよ」
「お願い。私の言うこと聞けないの?」
「分かった。じゃあ、今日まなさんの家に連れてく」
「うちはダメ。」
「じゃあ僕の家?」
「うん・・・愛花一緒だけど」
「え、大丈夫かな?なんかあったんじゃない?」
「分かんない、私はうちの車で行くから、愛花は紫音が・・・」
「分かった」
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「愛花、今日放課後に紫音の家でお茶しよう」
「えーホント?!」
「今日は紫音と帰って!」
どんな心境かは分からない。
でも、愛花は愛花だと思う。