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体験談・詩・短編・サバゲ

〇~天を回す~〇

作者: 航巡利根

彼女には意思がある、だがその意思は伝えられない・・・

私は兵器、敵を撃破するのが目的・・・


私が体当たりすれば敵艦なんて一発で撃沈できるし、戦艦だって大破させる事もできる・・・


気づかれないように敵艦の近くで潜水艦の人から離れて、私は敵艦に突撃して自らを犠牲にして敵を攻撃する兵器・・・


だけど・・・


その為には、人間の方達の命のともしびをひとつ消さないと成し遂げれない・・・


私は何人も作られて、何人も出撃して、敵と刺し違えて、そしてその刺し違えた数だけ、人間の方達が一緒に亡くなって行く・・・


私は敵を撃破するだけに生まれた、だけど人間の方を一人犠牲に敵艦を撃破しても嬉しくない・・・


私の攻撃で何十人、何百人の人間が亡くなるのも悲しい事だけど、私の攻撃で人間の方一人が必ず亡くなるのは嬉しくない・・・


人間の方達には皆、家族や大切な人達が待っているのに・・・私が生まれたお陰で待っている人と会えなくなってしまった・・・


私なんて生まれなければ良かったのに、戦争なんて起らなければ良かったのに・・・


天を回す戦果を期待された私だけど・・天を回す事なんて出来なかった・・・


もし出きたとしても、その時に私は笑う事は出来ない・・・


私と一緒に亡くなってしまった人は49人の人達、ごめんなさい・・・


私のせいで亡くなってしまって・・・


出来る事と言えば・・・


二度と戦争が起きず、私の様な最初から死を覚悟する兵器が生まれない事を祈る事だけ・・・


二度と私が生まれないように・・・


二度と、あのひどい戦争が起きないように・・・


平和な世界がずっと続くように・・・



               Fin

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