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苑子、無自覚に決定打。の巻

 緊張のあまり、家を早く出すぎて私は20分前に待ち合わせ場所についてしまった。

 クリスマスのときは巨大ツリーが飾られていたけど、今はクロッカスと水仙の鉢植えがその跡地できれいに並べられて咲いている。

 その花壇を囲むようにベンチがあるので、私はその一つに座って内藤さんが来るまで、読みかけの本を開いて待つことにした。すると、本の上に影が差した。見上げると、高野くんが私の目の前に立っていた。

「武内さん、ここで何してるの?」

「待ち合わせしているの。高野くんは?」

「俺は、ちょっと買い物に来たんだ」

「そうなんだ。」私は、本に視線を戻すのも高野くんに悪い気がして、本をバッグの中に戻した。

「武内さん。待ち合わせって言ってたけど、だいぶ前から待ってない?」

「あ・・・・私、早く到着しちゃったから」

「ふーん。そうなんだ」と高野くんはなぜかうれしそうだ。

「待ち合わせって、遠山?」

「違うよ。ごめんね、今日は樹理ちゃんと待ち合わせじゃないんだ。」

「え?もしかして、武内さんって」

「は?」

「あの、俺は・・・・」と高野くんが何か言いかけたところで、「武内さん、遅れてごめんね」と内藤さんが現れた。

 内藤さんは、高野くんを見て「武内さん、知り合い?」と私に聞いてきた。

「はい。内藤さん、同じクラスの高野くんです」

 内藤さんは「ああ、君が高野くん」と何事か納得していた。「高野くん、初めまして。内藤です。君と同じバスケ部の内藤裕介の兄です」と声をかけた。

「え。内藤・・・くんのお兄さんですか。ど、どうも初めまして・・・あ、武内。俺、いくわ。じゃあな」

 高野くんは、なぜかちょっと焦った様子で、そそくさと立ち去っていった。どうしたんだろう?樹理ちゃんじゃなかったから、がっかりしたのかなあ。


「武内さんは、何時頃に到着したの?」

 内藤さんは、私の隣に座った。

「遅刻しちゃいけないと思ってたら、20分前に到着しちゃったんです。」

 内藤さんが、プッと吹き出した。私はたちまち恥ずかしくて顔が赤くなってしまう。

「ご、ごめんね。実は、俺も遅刻しちゃいけないと思って10分前に到着しちゃったんだ。」と内藤さんが笑った。

 確かに、時計はまだ11時になってない。


「さっきの、高野くんだっけ?いつもあんな感じなの?」

「はい。高野くん、私の友達が好きみたいなんですけど、なぜか私にも話しかけてくるんです。」

「あー、そうなんだ・・・・裕介の言ってたことと違うな・・・・」

「え?何が違うんですか?」

「なんでもないよ。」

 内藤さんはニッコリ笑って、私の質問をはぐらかした。

 ここは聞いてみたいけど。でも、お兄ちゃんたちがニッコリ笑って質問をはぐらかすときの顔と、今の内藤さんの顔が似ていたので、私はなんとなく聞きそびれてしまった。


読了ありがとうございました。

誤字脱字、言葉使いの間違いなどがありましたら、お知らせください。

ちょっと感想でも書いちゃおうかなと思ったら、ぜひ書いていただけるとうれしいです!!


駿介vs高野は、駿介の勝ちです。


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