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3.景気付け

3.景気付け



 良介はようやくイベントの企画を終え、全ての準備を済ませたので、早速、競馬新聞の仕上げに取り掛かった。 とはいえ、企画の合間を見ながら手をかけていて、ほぼ仕上がっている。

大会3日前。 参加者は、この時点で15人。 いつもと同じ顔ぶれだ。 ほぼ確定だろう。

「あとは、枠順を並べ替えて… っと」

それから、一度プリントアウトして誤字・脱字をチェックした。チェックと修正が終わると、全社員の人数分だけ印刷した。 ボウリングには参加しなくても、馬券には興味がある者もいれば、ただ単に良介の記事が読みたいという者もいるからだ。

それから、ボウリング場にメンバー表を送り、二次会会場に最終人数を報告した。

 大会当日。 良介は午前中の外回りと昼休みの時間を利用してボウリング大会の商品を用意するため、金券ショップやディスカウントショップを覗いて歩いた。

まず、ディズニーのチケットはみんなが期待しているので、値が張るけど用意しないわけにはいかない。 あとは、ゲームソフトや映画のDVD。 封切間近の映画のチケット。

全部、自分が欲しいものばかり買いそろえた。 幹事の特権だ。


 業務終了時間の30分前。 井川が良介のところにやって来た。

「おい、日下部。 お前、幹事だから先に行くんだろう? 荷物が多そうだから手伝ってやるよ。」

井川はそういうと、秋元を呼んで良介と一緒に会社を出た。

しかし、荷物はすべて良介が持っていた。

「部長、手伝ってくれるんじゃないんですか?」

「大した量じゃないじゃないか。 まあ、とりあえずタクシーを拾え。 運搬費は俺が出すから」

「まあ、そういうことなら」良介と秋元は“空車”表示のタクシーが見えたので手を上げた。


 ボウリング場の近くに着いた時には、まだ1時間ほど余裕があった。

「よしっ! 一杯やるぞ!」と井川。 居酒屋の看板の方へ一直線に歩いていく。

「またですか?」良介と秋元は顔を見合わせた。

ボウリングの前に一杯やって景気を付けるのが井川流。 そのために、手伝いを装って早めに会社を出るのだ。 二人はすごすごと井川について行った。

 良介は、一応、付き合いはしたが、生ビールを1杯だけ飲んだら、居酒屋を後にしてボウリング場へ向かった。

受付で予約とメンバー表の確認をする。 申し込んだ通りになっている。 今日、使用するのは15番レーンから19番レーンの5レーンだ。 1レーン3人ずつ。


ゲーム開始まであと30分。


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