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イジメられっ子世に憚る。  作者: satomi


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第7話


 隣国アルス帝国との貿易だが、こちらからは食料を帝国からは鉱石を輸入しているという事は知っている。ということは、こちらの食料の方が高く売れればよいという話になるのだが?

期限は1カ月。

 実際にアルス帝国に足を運ぶのが良いだろうな。通常の馬車だとそれこそ1カ月かかるだろうが、俺にはこれがある。

 俺は龍己にもらった角笛を吹いた。

「呼んだか、兄弟!久しぶりに会って嬉しいぞ‼」

 俺は事情を龍己に説明した。

「人間というのは相変わらず姑息だな。アルス帝国は食糧難だ。そこでだ。正己がドーンと食料を無償で提供するとどうだろう?アルスの連中は喜んで鉱石を寄越すだろうな。こちらがかかったのは労力のみ。利益は鉱石」

「ふむ。通常の貿易だと輸出側と輸入側の駆け引きやら輸送費のコストなんかを差し引いた額が利益とから龍己のやり方の方がいいか。短期決戦だし。しかしまぁ、ドーンと渡す食料はどこにあるんだ?」

「食糧難だと言いながらも、腹が膨れている皇族をどう思う?絶対に帝国内に食料を隠している場所があるはずだ。それをこの龍己様が探してやろう!」

「目立たないのか?」

「正己のポケットに入るサイズにまで小さくなれる」

 見た目はちょっとしたトカゲだな。というのは、龍己には黙っていよう。



 そんな話をしながら二人(?)でアルス帝国まで急いだ。空飛ぶ龍己に俺は乗っている。正直言うと、寒い。次は防寒着を着よう。

「うわぁ、話に聞くよりも酷い状況だな。これは食糧難」

「でもなぁ、帝国の皇帝の肌艶はいいし、なによりでっぷりと太っている。肥えているというのか?」

「それは怪しすぎるな。国のトップがそんなんでいいのか?」

「平民は知らないんだろう、まさかの事態だ」

「なるほど」


 俺は皇帝にアポイントのお願いをした。

 断られたので、「いいですよ~。そちらから強者を出していただければ、私が勝ちますから」

という条件をつけた。条件というか面白い話だ。

 俺は次々とやってくる強者(?)をなぎ倒した。

「皇帝陛下があなたにお会いしてみたいという話です」

 かかった!

 初めて見た皇帝陛下は、平民が飢えているというのに、でっぷりと肥えていた。何を食べたらあんなに太るんだろう?皇帝ってなんか響きがストイックな感じだったけど、この皇帝は全くそんなことなく、自分に甘く過ごしてきたようだ。

「お初にお目にかかります。旅の異世界人でマサミと申します」

「よいよい、面白いものを見せてもらった」

 口、(くせ)~。絶対皇族で食料を独占してるな。

「旅を続けるのか?」

「そのつもりです」

「うーん、そなたならうちの可愛い姫との婚姻も考えたんだが……」

 可愛い?この場に現れて頬を染めてる女だよな?肥えてるんだが。是非ともお断りする。ゴメン被る。俺の好みはボンッキュッボンのナイスバディだ。どこもかしこも肉みたいな女は嫌だ。

「旅で見識を広めたいので、申し訳ありませんがお断りします!」

 残念そうな顔をしてるけど、俺はこの話は絶対に嫌だ。お断りだ!



とりあえず、皇帝とお話。とりあえずです。なーんで食糧難なのか知らないとね。

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