第30話
「あれ?袴田とセンセーは娼館で働いてたんじゃないのか?」
「袴田さんはともかく、私はもう行き遅れも甚だしいんですって。失礼しちゃうわ!」
あぁ、異世界だとそうなるのか。
「袴田さんでもギリギリOKくらいなもんよ。元・王太子妃って言う肩書きが良かったみたい。だけど、体を売るのは性に合わなかったんですって」
プライドの塊みたいな奴だからな。
「で、神谷と港は?俺はてっきり冒険者とかになると思ってた」
「やめてくれよ、そんな命を懸けた商売なんかできないって!」
勇者とか戦士はいいのか?俺にはわからない。
「それでチンピラみたいなことを4人でしてると。ハッキリ言うと、世の中金だからなぁ」
俺はそういえば現金持ってない気がする……。どこまでボランティア人生なんだろう?
「だからってチンピラに身を堕とすのはどうかと思うけどなぁ。俺が今、始末しようか?この街の冒険者登録してるんだよね。よくもこの街を寂れさせてくれたね?」
俺に関わるなって言ったのに関わってきやがったこいつら。各々の能力値を下げてやった。
「うわ~、俺のレベルが156に!」
「俺も178とかになってる!」
「私も158よ」
「センセーなんか200…」
「喜んでもらえて光栄。それでもそれだけレベルがあれば冒険者としてやっていけるだろう?俺からの餞別だ。二度と会いたくない。じゃあな‘We are No.1’」
確かに昔は皆No.1だったけど、チンピラじゃねぇ?
「ギルマス、スッゲー臨戦態勢じゃん」
「俺の街をこんなにしやがって許さん!」
「一応、俺がこの世界に来る前の学校での同じクラスの連中なんだ。全員のレベルを強制的に下げた」
「お前、そんな事までできるのかよ」
「クラスの連中に裏切られてドラゴンの胃袋の中でひたすら訓練しまくったから、何ができるのか自分でも把握してないけど、できるらしい」
「恐ろしいやつだなぁ。まぁ、お前のメンツもあるし。あいつらのレベルが下がったなら…」
「強制的に100以上下がったと思いますけど?」
「そんなにか。恐ろしいな。俺は剣しかできないけど、お前は魔法にも長けてるもんな。監修はドラゴンの友人で」
「そんなことができるからドラゴンて強いのか?」
「討伐しようとは思わないですけどね。向こうは友好的ですし」
ギルマスも助けたし、義足も作った。今度こそ俺は俺の嫁さん探しに西へと行こう!
「何で西なんだ?」
「何となく?」
「西なぁ、国家間の関係悪いぞ?」
それは俺が使われるという事か?
「それじゃあ、東に。えーっとジルベスト王国には関わりたくないなぁ。そこをパスして」
「ああ、ジルベストなぁ。最近王位継承権でいざこざがあった国か?」
「それに巻き込まれてんですよ~」
「そいつは嫌な思い出しかないな。東な。ずーっと行くと海があるはずだ。海知ってるか?水たまりのでっかいのだ」
よく知ってる。いじめられっ子は海に投げ込まれたりしました。死ぬんじゃないか?と何回思ったことか!
「よし、東に行こう!」
異世界の年齢制限というか年齢設定(?)は無情です。平安時代くらいの日本かなぁ?くらいの感じ。




