第26話
俺は旅を続ける。尻拭い旅じゃなくて純粋に俺の趣味。
あ、冒険者登録をしたんだっけ?とりあえずリヴィアまで行くか。
「龍己ー。ランゲルの中にあるリヴィアって街まで乗せてくれるか?」
「どうしたんだ?」
「いや、一応冒険者登録してるしさぁ。また俺にしかできない依頼とかあったら受けなきゃだなぁ。と思って」
「お人よしだな。俺なら無視する」
「俺にしかできないってところが特別感があるじゃん?そういうのってちょっとした優越感」
「器が小さいなぁ」
「なんだよ、龍己はなんか毒舌だなぁ」
「いや、正己が決めたことだからいいけど」
なんだぁ?龍己がなんか不機嫌?なんで?気にしなくていいのか?よくわからんな。
久しぶりのリヴィアの街はなんだか寂れていた。
「ギルドはーっと。ギルマスいますか?」
「あ!マサミさん‼ギルマスが!拉致されちゃって」
「何で?」
「あー、昔取った杵柄ってやつで一応の賞金首なんですよ」
人は見かけによらないものだな。
「でも、ギルマス強いんだろ?」
「昔は…。でもホラ、片足義足でしょ?そういう風になったから現役を退いたんだけど、恨みって買うものじゃないわね~」
俺はガンガン買ってるが?俺の将来は大丈夫か?
自分の心配じゃなくて今はギルマス‼
「どこにいるのか見当はついてるのか?大体は…」
「そんじゃ、俺が行ってくるか」
俺は久しぶりに自分の足で長期の旅行をした。疲れた。治癒魔法をかけながら、一日中歩き続ける事2日!ついにギルマスを発見‼
ギルマスは口パクで「罠がある」とか言ってたけど、俺をどうにかできる罠ってあるのか?騎士さん(どこの国だか忘れた)大絶賛のいろんな攻撃無効の魔法を予めかけてあるから、全く問題ない。多少の怪我は自分で治癒魔法。
助けたギルマスにも俺と同じような魔法をかけておいた。
「あれ?ライさん。義足はどこに?」
「拉致したやつが燃やしやがった」
「何て面倒なことを‼」
仕方ないので、ギルマスをおぶって街までダッシュで帰った。
俺とギルマスは無事にギルドに戻った。ちょっとだけ疲れた。
「ギルドのメンバーが心配していましたよ。で、一体誰に拉致られたんですか?」
「‘We are No.1’って名前のグループあるんだけど、そいつらだな」
うへ~。恥ずかしい名前。自分で自分の事褒めちぎる?どんだけナルシスト集団なんだよ。
「義足を燃やすとか、逃がす気全くない感じでしたね。俺と逃げたけど」
「義足は注文してから完成まで1週間くらいか?その間、俺の護衛をしてくれないか?足が無事ならあんなやつら自分でけちょんけちょんにできるんだが、足がなぁ…」
「まぁ、俺は暇ですしいいですよ。そもそもこの街には俺にしかできない依頼はあるかな~?って寄っただけですし」
「マサミ、お前どっかに行く気なのか?」
「うーん、とりあえず南の方?西の方の国に行こうかな?俺って今何才なんだ?」
「そういうのはステータスボードを見てくれ」
俺はステータスボードを見た。衝撃の事実。
俺の年齢は20才だった……。どんだけ長期間龍己の胃袋で修行してたんだ?強くなったわけだよなぁ。
「俺は20才らしい。んでさぁ、この歳だしせっかくだから、嫁さん探しの旅でもするかな~なんて考えてるワケよ」
「なるほどなぁ。確かにマサミにはギルドに依頼もないしなぁ。R級冒険者にわざわざ依頼って、どんなだよ?」
こんな感じで終始雑談をしながらギルマスのライさんの護衛をしていた。
「俺も足が無事ならなぁ…」
そんな話をよく聞く。うーん、義足を作る仕事をするのもいいかもなぁ。と思い始めた。だって、ライさんにやって来た義足。棒がちょっといい感じなだけで、こっちに来る前に見た義足と全然違う。
「ライさん、俺…。もっといい義足を作るよ。今はとりあえずそれが目標だな」
正己君、義足を作ります!




