第21話
暗殺対象かぁ。なんで毒殺なんだ?アサシンとかいないのか?自信なし?王家は影がいるから毒殺が安全策だと?
今日はトブチのところに龍己を連れて来てみた。
「こないだの臭いにおいってどんなん?」
「とにかく臭かった!気持ち悪~って」
「ふーん、コレみたいな?」
「あ、よく似てる!こんな感じ!」
「それはなんだ?」
「麻薬」
おいおい、麻薬香る屋敷っていいのかよ。いや、ダメだろうけど。この世界で犬の嗅覚はそんなに認知されていないしなぁ。そもそも麻薬犬いない……。
「俺としては、陛下を弱らせてた毒の匂いがすればいいなぁくらいの気で龍己を連れて行ったんだけど、まさかの事態だよ。フリックにも伝えたんだけど、「確固たる証拠もないのに踏み込めない」って言われた。そりゃそうだよな」
「証拠ねぇ。この麻薬、特殊で匂いがするところにこの薬品を近づけると……」
「薬品の色が変わったぞ!」
「そうなんだ。屋敷の外で効果があるかはわからないけど、この薬品は使えないか?」
トブチが悪い笑みを見せる。そうだよな。自分を魔女裁判にかけるようなやつらへの復讐だもんな。
「ってことで、この薬品をもらった。回数制限はないと言ってた。麻薬の匂いがするところで色が変わるらしい。あの場は確かに俺には何の匂いもしなかったが薬品は色が変わった。あのハンス家の麻薬とトブチのところにあった麻薬が同一の物ならば色が変わるはずだ!龍己、あ、俺の友人のドラゴンな、の嗅覚だと同じ匂いだ」
さっそくフリックの命令で護衛騎士がハンス家の屋敷を通りすがったらしい。もちろん薬品を持って。そしたら、色が変わったらしい。
念のため護衛騎士には各種保護魔法をかけておいた。物理攻撃も魔法攻撃も麻痺も睡眠もなにも効かない。
護衛騎士には「スゴイですねぇ、戦場じゃ無敵じゃないですか!」と褒められた。俺にその気はないけどな。戦争嫌いだし。
これを証拠としてフリックは屋敷に踏み込んだ。当然(?)証拠は言いがかりだと言ってきた。
「いやぁ、無実なら何を調べられてもいいでしょう?だって何も罪になるような事していないんだから」
と、フリックは結構強引に捜査をした。
結果として、麻薬の押収、人身売買の帳簿の押収、毒物取引の帳簿の押収etc. かなりの罪となった。
同時に乳飲み子の母だというのに、王城から追放。乳飲み子は国王の信頼のおける部下の養子に出すことで話がまとまった。
「全くどうして罪を犯すかねぇ?普通に生活をしていれば平民よりもいい生活を出来たのに欲を出したばっかりに」
俺はいつも思う。
「いや、クスリの力というのもある」
「あのクスリをランゲル王国に持ち込んだのは誰だ?」
フリックは根っこから根絶しようとしているようだ。
「旅の商人だと聞いているが真偽はどうだか……」
俺は今更2-Cの連中じゃない事を祈る。
フリックが怒っちゃったよぉ!




