第2話
ドラゴンにとってヒトなど米粒みたいなもので、咀嚼なんかはしない。
おかげで俺は五体満足で胃袋に収まっているわけだが……。
胃酸―――――‼‼‼
服が全部溶けてしまった。つまり俺は全裸なのです。
『酸性に強い体となりました』
そんなことを言われても、胃の中だし。
ドラゴンはそこらの物をなんでも口に入れる質のようで、色々と胃袋に入ってくる。
『ドラゴン討伐』をしようとしたヒトもいるのかな?俺と同じ運命を辿ったようです。気絶している間に装備なんかを少々いただきました。強奪?生きるためです。
哀れ気絶した人よ。起きるのが遅かったから、全身が溶けてしまったようです。ご愁傷様です。
「俺の胃の中で生きている者がいるのか?」
「あ、俺は異世界転移したようで、須藤正己って言います。装備なんかも食べちゃってるんですね」
「何を食べていいのかよくわからないから、目に入ったものをとりあえず食ってる感じだ」
なるほどね~。
ドラゴンさんは最強で雑魚モンスターなんかも一飲みで、胃の中が俺の訓練場になりました。時間の流れは全くわからないけど、来る日も来る日もドラゴンさんが口にする雑魚モンスターを倒す日々が俺の日々でした。睡眠?はドラゴンさんが寝てる時だけど、夜なのか昼なのかは不明。昼寝かもしれないし。
そんな日常を続けていると…。
「あ、レベルが999だったのが125まで下がった。でも、まだまだですね」
俺の目標はもちろんLv.1!
「ドラゴンさん!」
「あ~、悪いが名前を付けてくれないか?ドラゴンなんかドラゴンの谷に行けばうようよしてるから」
なんて危険な場所なんだ!イッテハイケナイ ドラゴンノタニ。
ドラゴンの名前かぁ。語学力の無さが悲しい。日本語的でいいかな?
「俺が正己だから、ドラゴンさんは龍己!」
「呼び捨てで頼むぞ。正己!」
「了解。龍己!」
俺は訓練を続けレベルは目標の1となった。
「龍己は知らないのか?食べる時はよく噛んで食べた方がいいんだ。顎にもいいし。顔の筋肉を使う事になるから顔の老化も遅くなる。ん?そういえば、龍己は何才?俺は17才だけど……」
「正己、17才?まだ小童ではないか?俺の年齢か?うーん100才を越えたあたりから忘れてるなぁ」
100才以上ということか?それに比べたら17才の俺なんか小童も小童だろうな。
龍己が咀嚼をして食べるようになってからというもの、よく曲がった剣とか(食道、頑丈だなぁ)も降ってくるので、俺が怪我をするようになった。
龍己監修で、俺も治癒魔法が使えるようになった。
「あー、酸性に強くて治癒魔法が使えるのかぁ。さて、俺のレベルは…-20。マイナス?」
「マイナスがどうした?」
「レベルがマイナスに……」
「レベル1を超えたんだろう?必然的にマイナスになるだろう?」
そうだろうけど……いいのか?
正巳はどんどん強くなるのです。レベルがマイナスですよ~♪




