第18話
ドラゴンの爪ねぇ。龍己とか協力してくれないかなぁ?わざわざドラゴンの谷に行かなくても爪が採取できるし。
ドラゴンの谷にいるドラゴンがいいのか?ドラゴンの性別の指定とかもないし、やはり依頼主に会って話を聞いてみよう。
ふむ、依頼主の名前は‘トブチ’。薬師なのか?ドラゴンの爪?何故だろう?
俺は住所の場所へ行った。
「帰ってくれ。俺は依頼した時にしか人との接触はしないんだ」
男か……。
こんな鬱蒼とした森の中に住んでるんだもんな。偏屈だよな。
「ドラゴンが一緒なら会ってくれるのか?」
「フンッ。そんなことができるならな」
俺は角笛を吹いた。
「どうしたんだよ?着陸しにくいなぁ」
「小型化したらどうだ?」
「おお、そうだな」
龍己は熊程度の大きさになり、無事に着陸。
「さて、ドラゴンと一緒だが?」
「…まぁ?約束だからなっ」
なんかそわそわしてるのがわかるけど、頬もなんだか紅潮して見えるし。
俺はトブチの家の中に入った。家の中は何だかよくわからない乾燥した草が吊るされていた。
「龍己、なんでもかんでも食べるなよ」
薬師の家だからな。毒と薬は表裏一体。
「で、なんでドラゴンの爪なんか欲しがったんだよ?それで珍しい薬でも作れるのか?」
「なんだ、その娘っ子は薬師か?」
女――――‼‼‼‼衝撃だった。今までずっと男だと思ってたから。
「流石にドラゴンだな、わかるか」
「匂いが違う」
「ドラゴンを連れてきたことだし白状するか、ドラゴンの爪で生理痛の薬が作れるんだよ。俺が個人的に使うんだよ」
それにしてはギルドにめっちゃお金払ってないか?
「ああ、薬師ってのは儲かる職業だからな。貴族様からはかなりの額をぼったくってる」
そこ告白するところか?いいのか?
「生理痛だけはどうにもならなくてなぁ。他の薬とかいろいろ試したがダメだった。やはりドラゴンの爪が必要なのかと痛感した。それで、ギルドに依頼したわけだ」
ほぉ。
「ドラゴンの谷のドラゴンがいいのか?ドラゴンの性別とか指定はなかったが?」
「ドラゴンの爪っていうのがいいんだよ」
「龍己~。協力してくれないか?ちょっと彼女に爪を提供するだけでいいんだ。爪一枚とかじゃないんだろ?」
「どうせ伸びるんだろ?邪魔な分を少々でいいんだ」
「だそうだ」
「……仕方ない。あの序列最上位のやつでも生理痛で動けなかったりするしな」
「マジか?危なく……ないか。あの谷に挑戦する方が危険だよな。ドラゴンがうようよいるし」
その後、巨大な爪切りを用意していたらしいが、龍己に小型化してもらい、ヒトが使うような爪切りでパチパチと爪を切っていった。切った爪は通常サイズ。
「こ…これだけあれば、1年は大丈夫だな」
依頼完了のサインをもらって俺は初依頼を完了!
思えば、コレが俺の初仕事。今まで俺はボランティアで動いていた。今までの分報酬が欲しい。
今までの分の報酬って正規の料金で換算するといくらぐらいになるんだろう?




