第14話
「はぁ、アレがあんなに阿呆とは思わなかった。王妃の子が男の子であることを祈ろう」
「では、王妃が暗殺などされないように私も護衛をします」
「いやいや、マサミ殿にそこまでしてもらうのは……。我が国の護衛で十分」
「その護衛が裏切る可能性も考えられます。毒殺についてもバリエーションがありますから気をつけましょう」
「……う、うむ」
俺は王妃の護衛をすることとなった。
護衛が裏切った場合かぁ。1週間後宮立ち入り許可でも美味しい話だよなぁ。裏切るだろうな。手を下す必要はない。偶然、馬車が暴走したり、偶然、馬車に大きな岩が落ちてくるだけでもいいのだ。
他には、国民に王妃の子は陛下の子ではないかもしれない。などとちょっと噂を流すだけでもいい。
王妃が使う食器は銀食器に替えられた。毒見役はガンガン亡くなった。陰で俺が生き返らせてるけど。完全にお亡くなりになってる以外は治癒魔法が効くから結構大丈夫なんだよね。亡くなったことになってるから。そのまま家にお帰りになってもらってるけど。日給払うからって。
俺が護衛をしていると、馬が突然暴走し始めた。仕方がないので、馬車を牽いている馬の足を全部同時に骨折させた(遠隔魔法。監修:龍己)。馬車は停止。その後、クスリを飲まされていると思われるが、馬に謝罪しながら治癒魔法を施し、馬車は無事に目的地へとたどり着いた。
王妃の訃報でも聞けると思ったんだろうか?第2王子の顔からは不満が漏れていたが、まぁいい。
「陛下、毒殺未遂やら馬の暴走やら色々とありますが、また犯人捜しとかしますか?」
「いやいい。どうせ全部第2王子に繋がっているだろうから」
まぁそうだろうね。
城下町の噂は『陛下と王妃はこの歳で未だにラブラブだ。護衛してるこっちが恥ずかしい』などと噂を流した。どっちの噂を信じるかは国民次第。こっちは護衛の証言だからな。
今日は馬車に向かって岩が落ちてきてようだ。というのも、馬車(馬も含む)には物理的攻撃に対する結界が張られている(俺が張った 監修:龍己)ので、岩でも気にしない。どちらかというと、岩が落ちている道の方が厄介。
今日も晩餐で王妃の毒見役が亡くなった。(俺が陰で蘇生)
王妃の毒見を申し出る人間がいなくなったようだ。困ったなぁ。
そんな俺を見て第2王子はほくそ笑んでいる。
俺は過去に毒見役をしていた人を集め交渉した。
「顔は俺が逐一整形する。もちろん毒見後は元に戻す。やるか?」
「「「やります!」」」
給金が毒見役は高いもんな。やるだろう。
それからというもの、王妃の毒見役不足に悩むことはなくなった。
暗殺とか毒殺しようとするし。実の母親なのに…。手が込んでるというか。そこまでハーレム?




