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イジメられっ子世に憚る。  作者: satomi


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第12話


 俺はいきなり国王陛下に謁見となった。何故?ただの旅人なんだけど?


「貴殿の噂はかねがね。なんでもレベルがマイナスになっているとか?」

「えーと、今のレベルは…-267ですね」

「マサミ殿をVIPルームにお泊めしろ!」

「「「はっ!」」」

 俺の噂って何だろう?

「実は我が国の恥のようで情けないのですが、王位継承権を巡って醜くも兄弟で争っているのです」

 よくあるやつだね。そもそも、側妃とるから問題になるんじゃん。最初から正妃一筋なら何にも問題は起こらなかったんだろう?と俺は常々思っていた。


 第1王子は性格が奔放。傀儡になりそう。母は側妃。‘第1’というのが強みでかなりの貴族が推しているらしい。まぁそうだよな。将来的に傀儡になりそうなら、推すよなぁ。

 第2王子は性格がしっかり者。母は正妃。‘正妃が母’というのと本人がしっかり者というのが強みらしい。


 国民の立場なら本人がしっかりしてる方が国王として相応しい。しかし、貴族の立場だと、国王は傀儡の方が扱いやすくて助かる。



「陛下、何故側妃を?それが間違いだったのではないのですか?」

「ああ、だが(まつりごと)をするためにはしかたのないことだったんだ。当時は正妃に子が恵まれなくて、王家の血を絶やすこともできず……」

「当時の陛下はいくつだったのですか?」

「当時は34だったはずだ」

 なんだ40近いオッサンが危機迫ってるならまだしも34才だろう?側妃を急ぐ必要なんかちっともなかったじゃんかよ~。

「年齢的に側妃の必要性は感じられない。政争?」

「当たりだ。側妃に是非と言ってきたのはこの国の公爵家。蔑ろにするわけには……」

「しかしだ。その時に「我が妃に何か不備が?まさか私に?」とかなんとか追い払うこともできたんじゃ?」

「今思うとそうだ」

「大体、ホイホイと側妃のところに夜に通うようになったのがいけないんですよ。優柔不断といいますか。側妃がいたとしても、一途に正妃にのみ通っていればこのようなことにはならなかっただろうに」

「いや、全くもってその通り。自分の優柔不断が招いた事態だがどうにかしたい」

「とりあえず、第2王子の食器は全て銀食器に。毒を盛られる可能性が高いですからね」

 のん気に観光気分だったのに、政争に巻き込まれてしまった。



 翌日から、第2王子の毒見役はよく亡くなる。亡くなる前に俺が解毒してるんだけど。試しに第2王子の銀食器をチョット使ったら、あっさりと黒く酸化した。敵は本気だ。マジかよ?

 第1王子は元気いっぱい。阿呆面を晒している。

 毒を盛る指示をしたのは、第1王子の母親の元・公爵令嬢か?毒の入手経路は簡単だな。第1王子推しの貴族の誰かだな。

 第2王子の銀食器をちょっと拭いて、龍己に協力を頼むことにしよう。


 郊外に出て、俺は角笛を吹いた。

「まーた、面倒ごとに巻き込まれたのか?」

「そうなんだよ。俺は観光したかったのに、巻き込まれた。この布巾で拭いた毒なんだけど、どこから匂ってくるかわかるか?」

「まぁ?俺様にかかれば?」

 龍己はトカゲサイズになって俺の胸ポケットにおさまった。


「城から匂うってのはナシだからな!」

「そんなのはわかってる。毒の出所、入手経路探しだろ?」

 俺達は徒歩で移動した。高位貴族が移動に使うのはたいてい馬車なので、のん気に道も歩けない。馬車が通りまくる。

「あぶねーな。気をつけろよ!」

 そう、龍己は怒るけど。

「龍己……俺らが気をつけなきゃいけないんだよ。徒歩で移動してるだけで、爵位が低いと思われてるからな。実際俺に爵位はないし」

 そうなんだよな。

「あ、今の馬車から毒と同じ匂いがした」

「よし、追うぞ!」



ドラゴン、嗅覚いいなぁ。

王位継承権争いになってのって国王のせいじゃん。優柔不断はダメですよ!

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