第1章4 ベレニケ
「お前は…」と言い、プレセペは困惑した顔で一歩下がった。
「蟹座プレセペ!もうやめて下さい!」とアストたちから一つの屋根を隔てた上空から声がした。
「何の声だ!」とプレセペが大声で問うた瞬間、アストとベレニケの前に立っていたプレセペが白光に包まれた。
「ぐああぁぁぁ!!」
「なんなんだ?」
「これは…まさか…乙女座の星冠の力!」
「乙女座のやつは…俺らを助けてくれたのか?」
光が消えた瞬間、さっきまで立っていたはずのプレセペの姿はなく、その場所の屋根と床が無かった。下を覗いてみると底が見えないほど深い穴ができていた。
「嘘だろ…?これが星冠の力か。」
「さすがね…」これにはベレニケも桃色の瞳を見開いて驚いていた。
驚いていると、上空から降りてきた桃色のボブで顔は…
「え?」アストが絶句した。桃色の綺麗な瞳、整った鼻、口。今まで見たことのないほどの絶世の美少女だったからだ。しかし、アスト以外の男子は一眼見ただけで、恋に落ちていただろう。アストは中学の時美少女に告白されて、初めてのことで嬉しかったため、適当にOKしてしまい、OKした瞬間に美少女に「お前みたいな平均以下の男子に私が告白するとでも思ったんですかーーー?脳みそお花畑ですねーーーwww。」と言われた時から美少女は嫌いなのだ。ちなみにベレニケは、美少女だが、どっちかっていうと幼女なのでアストの対象外だ。
「初めまして。天浄の星冠を授かりし者スピカです。よろしくお願いします。」
「よ、よろしくお願いします。」
「え?スピカ様?」
「!ミアリス!」
「え?ミアリス?」
「えーと、その、えーーと、、実はミーの名前はベレニケではなくてミアリスなの。アストの事を警戒して、名前を偽っていたの。でも、アストはこの3日間で信用できると判断したから名前をいつ明かそうかなーって思ってたけどなかなか明かせなかったんだ。許してください!」
「別に警戒してたからって名前を偽る必要はあったの?別に有名人でもないでしょ?」
「ミーは六大星霊の一角なの。水を司る大星霊。」
「え!?すごかったんだ!全然分からなかった。」
「それはミーを褒めているの?」
「まあ、そういうことにしといて。」
そんな感じでスピカとミアリスが話していた時、アストは自分の目を疑った。目の前の大穴からデカく青い蟹が右腕を伸ばし、ハサミの中が青く光っている。
「この技は!」とアストは一瞬で相手の出す技を理解してスピカを押し倒した。それと同時、アストの右肩から血が噴き出て、風穴が空いた。
「がああぁぁぁ!!!」
「アスト!」
「え!?」と2人が同時に声を上げる。




