#1 車
(笑)は、笑ってほしいところです。
ネコやイヌは、アメリカ人男性です。
私はネコ。普通の会社員。今友達のイヌと遭難中。もっと言うとイヌともはぐれた。
今いる場所は自然豊かな原っぱだ。まるで絵本の中にでも入ったようだ。
「とりあえずイヌを探すか…」
ーイヌー
その頃イヌは砂漠のような場所にいた。
目の前には得体のしれないゴキ◯リみたいな虫が一匹いる。
「ナニコレ?」
「カメムシ?」
「クマムシ?」
「茶碗蒸し?」
(笑)
「ていうかここどこ?とりあえずネコと合流しよう。」
そのまま猪突猛進する。その勢いで虫がどっか飛んでく。
ネコとイヌが合流する。
「あぁネコ久しぶり」
「あぁお前誰だっけ」
「え?」
(笑)
「えもしかしてネコ僕の事、忘れちゃったの?」
「んなわけ無いじゃん。」
ネコはそう言うと、辺りを見回した。何もない、ただ青い草原が広がるだけ。時々風が吹き、葉が揺れる。なんとも心地よい空間だった。しかし、ここから出る必要がある。
「よし。とりあえず私の歯医者で行こう。」
そう言って自分のポケットから実寸大の自動車を取り出す。
(笑)
「色々ツッコミたいんだけど」
イヌが苦笑いしながら言う。
「良いよ何?」
「何でポケットから出てきたん?あと、歯医者じゃなくて愛車ね?」
「まぁいいんだよ行こう!!」
そう言って無理やり乗せる。ネコがエンジンをかけると、今にも壊れそうなボロい音が聞こえて、ボンネットの中から黒い煙が出る。
(笑)
「おいマズいだろ!!絶対この車使っちゃいけないよ!!」
イヌが焦って言う。
「ん?これ車じゃないよ?」
「じゃなんなんだよ?」
「愛車だよ」
「同じだよ!!」
「まぁいい。行こう。」
ネコがそう言ってアクセルをかける。思いっきり前進する。イヌは正直心配もあったが、この草原を駆け抜ける爽快感は満足だった。時々小鳥が車の横を通る。視線を下に向ければ風になびく葉が見える。自然を間近に感じることができていた。
気づけば自分たちの住んでいる街にいた。道路として整備された場所を走っている。
「あぁネコもういいよ車停めて。」
「だから車じゃないって!!」
「あぁもう愛車だか歯医者だか廃車だか知らないけどもう着いたから停めてって!!」
「分かった。」
ネコがそう言った次の瞬間、民家に突撃する。大きな音とともに家も車もひどく破損した。
(笑)
「おいネコ何やってんだよ!!愛車じゃなかったのか?」
「停めてって言ってたよね?」
「でも車めちゃくちゃじゃないか!!」
「停まったことは停まっただろ?」
(笑)
「お利用」
そう言ってネコが車から降りる。
家から家主が出てきた。
「おい!!どうしてくれるんだ!!」
「まぁまぁそう怒るなって。ガムでもいかが?」
「いや結構。だいたいそういうのってガム取り出そうとするとバチーンってなるから。」
そう言って家主はネコが渡したガムを弾く。
「え〜。おいしいのにな〜」
そう言ってネコがガムを取り出す。
「あぁ゛〜!!」
ネコの指に金属のフレームらしきものが勢い良く出てきた。
(笑)
呆れる家主。
「とりあえず修理費払ってくれよ!!」
そう言われたネコは、驚いてイヌを叩く。
(笑)
「何でいま僕叩かれたん?」
「あぁ私借金暮らしだ」
そう言ってただ唖然としていた。