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種族

天使族、魔族、神族にはその国を代表するリーダーがいる。ただ、亜⼈族、⼈間族はその国の中で場所によってリーダーが異なる。そのため、その国を代表する者という扱いはない。

ティーニアは、彼⼥のコネクションを使いその⼟地を代表するものと話し合ったが、天使

以外の⼈間と亜⼈の国はこの件に深くかかわることが出来ないと述べてきた。


⼈間、亜⼈だけで800名近くいるのを全て国に帰すのは時間がかかってしまう。

彼らが起き次第、彼らの意思を確認する必要があった。


天使は、リーダーがいるので、国へ帰ることが出来る。ティー、ライボルト、サリーの3名は天使の国に赴き、この件について話し合いに⾏った。

「ルイここを任せた。」


ティーニアたち3名は天使の国へ転移した。


ルイは、30分をかけ⼈間たちを神の地へ送っていくことが完了した。5度の転移魔法の往復で、疲れ果てその場で座り込んでいた。


数時間もすると、様々な者が段々と⽬覚め始めた。

その中には、怯えている者も多く、こちらに敵対視を持っている者が殆どであった。

この状況をあまり呑み込めていない物もいた。

彼らは、怯えるあまりこちらを敵視し、魔法を放ってきた。

ルイは、簡素な防御魔法で防ぐことが出来た。


騎⼠団は、神族に敵対するものは排除する勢いで、魔法を発動しようとしていた。


「やめろ」


ルイは、騎⼠団を⽌めた。彼の⼤きな声に驚き、お互いが少し委縮していた。


この中には⾔葉が伝わらない物も多く、各種族の代表を呼び出した。


「お前たちは、魔族に幽閉されていた。天使は君たちの代表が迎えに来る、ただ⼈間と亜

⼈は迎えが来ないから、各々がどうするかを決めてくれ。」


「俺たちを、⾒捨てるのか?」


⼈間は、⾃分たちが捨てられると思っているようで怯えていた。


「すまんが、他の種族への肩⼊れをすることが出来ない。ただ、帰るためのサポートぐらいやろう。」


特に⼈間は、他の種族からの⽀配をされながら⽣きている種族である。そのため、⾃国に帰りにくいという思いはあるだろう。ルイは、⾃分がそうだったように昔の記憶をふと思い返した。「⼈間に関しては、神と友好関係を結んでいる地へ⾏きたいのだったら、俺が許可する。」


「亜⼈との関わりはないから、亜⼈の国へ帰るのだったら送る。」


⼈間たちは、その場に集まり全員がひざまずいてこちらに頭を下げた。

「あなた様に従います。 私たちを神と友好関係を結んでいる地へ送って頂けますか?我々は、魔族の⽀配を受けていた⾝。そのため、逃げる画策がばれて、ここに連れてこられました。ここに居る⼈間は、神族のあなた様に従います。」


ルイは、⾮常に⼈間たちのことを考えると胸が痛くなった。居場所がなかったのは、ルイも⼀緒だったからだ。彼らの意思を聞き、ルイは、神が⽀配している⼟地へ連れていくことを決めた。


亜⼈の者たちは、ルイに対してそのような要求をしてきた。

「神族の皆様、我々を神の地へ連れて⾏っていただくことは出来ませんか?」


神の国は、他の種族が絶対に⼊れないわけではない。他の種族の者はチラホラ⾒ることは出来る。それは、仕事で神の国へ来たという理由が殆どだ。⼈間の国以外は、全て神の国同様の仕組みになっている。どの地にも他の種族は殆どいない。なぜなら、国に⼊る許可は厳しいからだ。


ルイは、彼らの要求は絶対に受け⼊れられないという⾵に思っていた。実際に、これを許可するとルイ個⼈ではなく N の組織というものに疑問が増えてしまう。ルイは⾊々考えたが、結論を出すには⾄らなかった。


―シュン


ティーニアは、上位の天使族を連れて帰ってきた。


「ルイ、そっちは何事もなかった?」


「基本的には。」


ルイは簡単な返事で帰した。彼⼥との話より、天使族に関する話が先決であった。


「ルイ君だね。」ルイよりも30cmぐらい⼤きく、ガタイもよい、⾦髪でロングヘア―の⼤男が現れた。

流⽯天使族というだけあって、⼤きな⽻が背中に⽣えていた。

彼はこちらに⼿を差し出し握⼿を求めてきたので、ルイは彼の⼿を取り快く握⼿を交わした。


「さっそくで悪いが、同胞の無事を確認させてくれ。」


彼は、そう告げながら天使族が集まっているところに向かった。

彼は、薄っすらと涙を浮かべると、ある少⼥を抱きしめた。


「無事でよかった。 エル」


彼は少し経つと振り返り、こちらに向かって頭を下げた。

「ルイ君、君には感謝しかない。私たちの同胞を助けてくれてありがとう。天使族を代表してお礼を⾔う。」

侯正⾯からお礼を⾔われると少し照れ臭かった。彼は、⾒た⽬通り義理堅い男だとルイは感じた。


ルイは、亜⼈族のことも少し何とかしてあげたいという気持ちがあり、⼈間と亜⼈族の内容をティーニアに述べた。


ティーニアは少々の時間考えていた。


「ルイ、君の⾔っていることは分かった。 ⼈間たちのことは、私たちと協⼒している国

に頼んでみよう。そして、亜⼈のことなんだけど、私も同意⾒だよ。」


少し意外だった。普段のティーニアなら神の国で匿うと思っていた。


「これだけの⼈数になると、さすがに神の地へ連れていくことは出来ない。ただ、この⼟地を不可侵の地として、亜⼈族を匿うのはどうだろう。」


「レイ、君はどう思う?」

ティーニアは、天使族である彼にも意⾒を求めた。


「私も賛成だ。ここを調べたが、⼈間の⼟地に近いとはいえ⼈間の国として定められている⼟地ではない。 しかも、私たち天使の国ともそう遠いとは⾔えない。」


ただそうすると、魔族の再来が⼼配事項だった。この⼟地を使⽤していたのは魔族側だっ

た。そのため、この⼟地にある物などを簡単に放棄するとは考えにくかった。


「魔族の対策は?」


「それは、神族側が引き受ける。」


「待ってくれ、君たちには借りがある。天使側にもつかせてくれ。」


そお互いの意⾒が早くもまとまった。 この⼟地は、神族側の派遣と天使側の派遣により

保護する。⼀応、魔族以外の種族にはティーニアから伝達済みである。


ルイは、⼀⽇中神経を削っていたので流⽯に疲れが出てしまった。 神の地へ帰した⽣徒たちへの対応、学校への対応、ここに居る亜⼈族の対応などを考えると⾊々やる事があってまだまだ休むことが出来なかった。


流⽯にルイの疲れ果てた様⼦に、ティーニアが声をかけてきた。


「ルイ、お疲れ。先に家に帰って休んでいいよ。」


ティーニアは、他の神族たちにも召集をかけていたようで、ルイはティーニアの⾔葉に⽢やかさせてもらうことにした。


「氷漬けにした魔族の処分、学校への対応と、⾃宅で管理している⽣徒たちの対応だけやっておいて。」


ルイは、ティーニアに残りの仕事内容を伝えその場を去ることにした。


「他の⽣徒たちは、何も治療の必要がなかったから家に帰っているよ。 学校への対応もナナが上⼿くやってくれたみたい。」


ルイは、⾃分が⽀持する前に仕事を終えていることに感⼼した。流⽯、⾊々積み重ねている騎⼠団だと誇りに思った。⾃分ももっとうまく対応をしていかなければいけないと思わされてしまった。


転移魔法。

ルイは、⾃宅の部屋に戻ってきた。リオへの挨拶も交わさず、ベッドにそのまま横たわった。初任務にしては、さすがに内容が濃かった。これほど1⽇が⻑く感じたことはなかった。そんなことを考えていると、ルイは寝⼊ってしまった。


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