魔族
「先⽣は、他の⽣徒との合流をお願いいたします。」
「ルイ君、任せたよ」
ルイは、敵を探すのと同様に、再度⽣徒たちを合流をさせるために⾛った。
異変は、魔⼒の増加と結界だけではなかった。A級から C 級の魔物の数が急増していた。あのグループを先⽣⼀⼈に任せたことは間違っていたかもしれないと思い返した。ただ、あの⽣徒たちだけを助けるのではなく、他の⽣徒たちのもとに⾏かなければならないため、無事を祈ることしかできなかった。
ルイは、左回りで回っている時に魔⼒の中に輝く僅かな光を⾒つけた。その光が気になり、光の⽅向へ向かった。
そこに、何故か単独で居る者を⾒つけた。それは、⾃分たち神とは違う⾒た⽬をしていた。
⽿が⻑く、背も⾼い。髪は、ブロンドでルイが⾒たことのない不思議な種族だった。
ルイは、その⼦に近寄り声をかけた。
「君は、ここで⼀⼈で何しているの?」
「助け、 」
彼⼥は、何かを⾔いたそうにして気絶してしまった。ルイは、彼⼥が何かを⾔っていたが全く理解することが出来なかった。
我々とは違う⾒た⽬をしている彼⼥をその場に放置しておくわけにもいかず、彼⼥を運びながらその場を移動することにした。
ルイは、彼⼥を背負い⾛り出した。すると不⾃然に⽬の前に闇に吸い込まれそうな⽳が出現した。そこまで⼤きな⽳では無く、⼈が⼊れるサイズだった。
そこから、これまた⾒たことのない種族が2匹出てきた。どちらかというとゴブリンなどのモンスターに近い⾒た⽬をしていた。全⾝が緑⾊をして、背もそこまで⼤きくなく、130cmもないくらいだった。⾒た⽬は、ゴブリンより怖く、頭にはゴブリンにはない⾓が⽣えていた。
彼らは、こちらに彼⼥を引き渡せというメッセージか、⼿を前後に動かし要求をしていた。
ルイは、N 所属として⽿が⻑い⼥の⼦の不法滞在はもちろん⾒逃すことは出来なかった。しかも、得体のしれない侵⼊者に渡すことは猶更できなかった。彼らも、捕まえ次第事情聴取をする必要があった。
ルイに対して彼らは呆れた様で、こちらに敵意をむき出しにしてきた。
キー
彼らの怒りだろうか⾼い⾳を発⽣し、怒りを表していた。
「こちら、よこせ。」
彼らは、かたことながら⾔葉を話した。ルイはその様⼦に驚いていたが、その隙を⾒て攻撃を仕掛けてきた。
鋭い⽖でこちらを突き刺すような動きだったが、ルイはすぐに避けることが出来た。彼は、何度もこちらを切り刻もうとその⼿を動かしていた。
ただルイには全く当たらなかった。彼らモンスター?の動きは単調で避けやすかった。ただ、背負っている⼥性が邪魔で動きが制限されてしまっていた。
そうすると、もう⼀⼈は魔法をこちらに放てきた。たぶん「炎属性」の魔法だろう。威⼒はそこまでないが、少し地⾯が焼け焦げてしまっていた。
彼らは、連携をしながらこちらに向け攻撃を繰り出してきた。 彼らと戦うことはルイにとって容易で、ここまでの魔⼒の暴⾛と⾼強度な結界の原因はこいつらにあるとは思えなかった。
彼らの攻撃が1度もこちらにあたることは無く、ルイは、彼らを後ろ蹴りで2匹とも吹っ⾶ばしてしまった。 ルイは、彼らも連⾏しようと傍まで寄ると、上から⾼強度な魔法が放たれた。
ルイは、瞬間的に避けることが出来ず、⼿で受けてしまった。ルイの⼿は、焼け爛れてしまっていた。この⼿を使って戦うことは出来なくなってしまった。
ルイは、魔法を放ってきた者を警戒していると、上から魔族らしき種族が降りてきた。
ルイは、⼀瞬⾒ただけで彼⼥の強さが分かった。彼⼥は、結構強そうでリオと相対することが出来そうなくらいの強さがあった。
「あの⼀瞬で、⼿で魔法を防いだの?」
彼⼥は、そこのモンスターたちと違い流暢に会話することが出来ていた。彼⼥はこちらを⾒て笑い、余裕な表情をしていた。それは、ルイが魔⼒吸収リングを使⽤しているからだろう。彼⼥は、ルイを明らかに⾒くびっていた。
「君たちの同胞は、回収させてもらったわ。」
彼⼥がそう⾔うと、魔⼒で満ち溢れていたこの森から魔⼒の暴⾛は消滅した。
周りを⾒渡すと、⽣徒たちの魔⼒は何処にもなかった。
―テメェ
ルイが本気で怒りを⾒せたのは、今回が初めてだった。
「今回は、君と戦いたくないから、そこの⼥を預けておく。任務は、完了したから私たちはここで帰らせてもらう。」
そう彼⼥は⾔うと、魔⼒で出来た渦を開いた。彼⼥は、リオと同じくらいの魔⼒量しか感じないため、普通の転移とは種類が違うものだと分かった。リオは、そこまでの魔⼒量が
あるわけではなくエクセプション魔法はほとんど使うことが出来ない。
そう⾔い彼⼥がその渦に⼊ったときに、ルイは、全⼒の⾵魔法で⾃⾝の体を吹き⾶ばし、
⼀緒に魔⼒の渦に⼊り込むことが出来た。
彼らに、付いて来た場所は、何らかの倉庫だった。⽊箱が多くあり、⽣徒たちを連れてきたことを考えると、密輸という⾔葉が脳裏に浮かんだ。
「テメエ。」
先ほどのモンスターたちがこちらを睨みつけているのが良く分かった。
「別にいいわ。そこのエルフを連れてきてくれたんだもん。あとでこいつさえ殺せばいい。」
ルイは急いでいて気づかなかったが、エルフ?の⼥を背負ったままだった。
こいつらが⾔うには、彼⼥はエルフというし種族なのだろう。ルイは、ティーから亜⼈は
様々な⼈種がいる国と聞かされていたのでエルフという種族も知っていた。
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